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苦しいのは快なのか?人という生き物


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:林 さより(ライティング・ゼミ平日コース)
 
 
ある日。
友人の娘さんから相談を受けた。
 
 
「苦手なことを克服するために、バイトを始めようと思う」
 
 
驚いて聞き直してしまった。
何度聞いても、「苦手なことを克服するために」という。
 
 
苦手って克服する必要があるのだろうか?
得意なことをしていればいいのではないのか?苦手なことは得意とする人にお任せすればいいのではないのか?
 
 
それが一番、素晴らしい状態を生み出すと思うのだが。
それはダメなことなのだろうか。
 
 
そういえば、と、思い出したことがある。私も同じことを言っていた覚えがあったのだ。数年前までは「苦手なことなので、出来るようになりたい」と自ら苦手なことを引き受けていた。
 
 
なぜ、当時はそう思っていたんだろう。
苦手なことはできるようにならないと「いけない」と思い込んでいた。
 
 
なぜ、思い込んでいたのだろう。
まるで「まなけもの」にでもなってしまう、くらいの認識で思い込んでいた。
 
 
苦手の克服って素晴らしい努力じゃないか。
だが、苦手の克服するばかりの日々は、幸せなのだろうか。楽しいのだろうか。
 
 
得意なことをするために、その中に苦手があってそれを克服する。というのとはわけが違う。全部が苦手で、それを苦手じゃないようにしようというのだから。
 
 
極端な例でいうと、犬が猫に性質を変えようとするくらいにはハードルが高いことなのではないだろうか
 
 
その苦手が、得意以上にできるようになるのなら、苦手克服は意味があると思う。だが・・・得意なこと以上にできるようにならないのであれば、私は、得意をもっと得意に引き伸ばす方をオススメする。
 
 
得意なことと、苦手なこと。
どちらが取り組んでいて至福だろうか。充実感があるだろうか。
 
 
私自身も、「苦手なことは出来るようにならなければ」と言って、取り組んでいた時期があったことを思い出しながら、彼女に尋ねてみた。
 
 
「それを克服出来るようになったら、何がしたいの?」
 
 
彼女に尋ねながら、私自身は、いつの間に「苦手なことは人にお願いして、得意なところでガンガンやっていこう」と思えるようになったんだろう。ときっかけを思い出していた。
 
 
私もやっぱり同じように教えてもらったことを思い出した。
 
 
「苦手なことをわざわざ取り組まなくていい」
「そこに労力をかけるのであれば、得意なことをたくさんこなして欲しい」
「何事も楽しい方がいい。わざわざ辛くて苦しい思いをしなくてもいい」
 
 
こんな風に教えてもらったことを思い出した。
 
 
苦手克服って素敵なことだと思う。克服することで得られるものはたくさんあると思う。だけど、得意なことがあるのなら、得意なことで成長して、人の役に立ったり、勝負していったらいいんじゃないだろうか。
 
 
 
「それを克服出来るようになったら、何がしたいの?」
 
 
 
彼女の答えは
「みんなが出来ることは、出来ないといけないな。と思って」
 
 
 
私も当時は、同じように考えていたことを思い出した。「人並みに出来るようになりたい」「普通にできるようになりたい」という感じだ。
 
 
いつの間にか、誰かにかけてもらった一言二言のおかげで、得意なところだけで仕事をし、苦手をカバーしてもらっては、得意なことでお返しをしている。
また、その反対のケースも当然あって、私が人様の苦手をカバーしていることも少なくない。
 
 
得手不得手など、誰にでもあることで、大切なことは、出来ないこと出来るようにする努力ではなくて、自分に出来ることは何か。出来ないことは何か。を把握しておくこと、なのではないだろうか。
 
 
そんな話を彼女にしていたら、彼女の表情は明るくなった。「出来ないことがある、というのは、いけないことなんだと思った。そうじゃないことがわかって嬉しい」と。得意なことでどんなアルバイトが出来るかを考えてみると言っていた。それがいい。本当に。
 
 
出来ること、出来ないことが違うもの同士でチームを組んで何かを行なう方が生産性も精度も素晴らしいものができるはず。
 
 
私たちは、いつ、どこで、「出来ないことは出来るようにならないと」なんて考えを身に付けてしまうのだろう。
 
 
自分に出来ることは何か。出来ないことは何か。を把握して、出来る人と組む、ということを身に付けていないんだろう。
 
 
と、このようなことを言いながら、今、私は、ライティングの勉強に取り組んでいる。取り組んでいる理由は、書く仕事をしてきた中で、自分の書いているものは、ちゃんとした成果を生み出せる書き物なのかどうか、ということを知りたかった。
 
 
取り組んでみてどうか、というところだが、ダメ出し続きで驚いている。よく今までお金がもらえているな、と驚くくらいに。
 
 
そして、毎週、動画を閲覧し、何を綴るか思案し、書き綴りながら、書くことが楽しかったはずなのに、苦しいと思っている自分に気がついてしまっている。彼女に話したことを思い出して綴りながら、果たして、私が今取り組んでいることは……
 
 
 
 
***
 
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2021-03-12 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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