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メディアグランプリ

ラジオの魅力


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:前田悠太郎(ライティング・ゼミ平日コース)
 
 
僕はこの数年、ラジオを聴くことが日々の習慣になっている。何か作業をしているとき、部屋に一人でいるときに何かBGM代わりにしたいとき、夜眠れないときのお供としてなど。毎日の生活の中の様々な場面で、ラジオが大切な存在としてそばにある。
テレビを見たり、ネットでのYouTubeや定額の配信サイトなども同じように利用しているが、それらとラジオは何かが違う。ラジオにはテレビ番組やネットコンテンツなどのメディアにはない魅力がある。今回はその魅力について書いていきたい。
 
まずテレビ番組とラジオ番組を比べてみて僕が考える違いの一つは、ラジオはテレビよりも出演者が本音でしゃべっていると感じることが多い、という事である。ラジオでは出演者(パーソナリティ)の人たちが番組内でのトーク中やリスナーからのメールに対して、作った感じではなく素直な感想や意見を言っているように僕は聞こえる。もちろん放送されているものである以上、100%全てが本音ではなくて、建て前や台本でしゃべっている部分もあるだろう。それは頭では分かっている。それでも同じ芸能人の人がテレビとラジオ(特に深夜ラジオ)に出演しているのを比べると、ラジオの方がじっくりと正直に自分の意見を自然な感じで伝えていると感じるのである。
この「本音でしゃべっている」と感じることがラジオの魅力の1つだと思う。深夜ラジオでの自然な感じのフリートーク。時事問題などに対するときに厳しく、ときにユーモアのある意見。自分の仕事への情熱や作品に対する想い、裏話などなど。ラジオでじっくりと語っているからこそ、テレビで見たり聴いたりするよりも印象に残るのだと思う。
 
2つ目の魅力は「自分だけじゃない、自分は一人じゃない」という共感や安心を与えてくれるものだということである。
よくラジオ番組の中でリスナーからの相談コーナーがある。笑ってしまうような内容から深刻な内容まで幅広い相談が寄せられている。その相談を聴いていると、たまに自分と同じような悩みを抱えている人がいる。そういうときに僕は強い共感や安心感を持つ。
「分かる、分かる! そうだよな」
「ああ、こんなことで悩むのは自分だけだと思ってたけど、僕と同じ人がいた」
このように共感したり、喜んだり、自分だけじゃなかったと安心したりするのである。
また、共感した悩みに対してパーソナリティの人がアドバイスや意見を言ったりすると、それによって自分の悩みやモヤモヤした思いが楽になったように感じるときがある。このように感じる理由は、「本音でしゃべっていると感じる」という魅力があるからこそ、パーソナリティの人の言葉がより心に響いているからなのかもしれない。
 
さらにもう一つ、ラジオのおかげで「自分はひとりじゃない」と安心できた僕自身の体験を紹介したい。
2018年の9月に台風21号が日本に上陸して、関西を中心に大きな被害を与えた、という出来事があった。そのときに僕が住む町も今まで経験したことがない被害や影響があった。一番記憶に残っているのは停電である。お昼過ぎから町の大部分が24時間以上にわたって停電したのである。このとき人生で初めて24時間以上続く停電というものを経験した。最初は長くても夜までには元に戻るだろうと思っていた。しかし夜になっても電気がつく気配もなく、普段の情報源であるテレビも見れず、正確な情報もなかなか入ってこない。もしかしたら数日はこのままかもしれない。そんな噂もあった。どんどんと日が落ちて暗くなっていくにつれて、不安が大きくなっていった。
そんな時に安心を与えてくれたのがラジオであった。停電が続いたまま夜になり明日に備えて眠りにつくとき、いつもと違う非日常でなかなか眠れず強い不安を感じていた。そこで気晴らしになればと思い、スマホのラジオアプリで『オールナイトニッポン』を聴き始めた。この『オールナイトニッポン』が不安で眠れぬ僕に日常を思い出させてくれた。番組ではいつもと変わらぬ出演者の人たちのトークが繰り広げられていた。そのトークを聴いていて僕は面白くなり笑うことができた。ずっと停電が続き非日常と言える状態の中、ラジオのおかげでいつもの日常を感じた。いつもと違う真っ暗な部屋の中でトークを聴いていて、「自分は一人じゃない」と心から安心できたのだ。番組を聴いているうちに気持ちが楽になり、何とか眠りにつき次の日の朝を迎えた。結局、電気が通じたのは停電から丸一日以上たった翌日の夕方ごろであった。
このようにラジオというものは安心を与えてくれるものなのだ。台風と停電という非常事態の中で、ラジオから聞こえる声や音楽は不安な僕を日常に戻してくれた。もし一人でいたとしても、誰かがしゃべっている声を聴くことで、「自分は一人ではない」と思うことができるのである。
 
以上が僕なりに思うラジオの持つ魅力のほんの一部である。今回は特に自分の経験から、「共感」と「安心」をキーワードにしてラジオの魅力を伝えたかった。今の時代は娯楽や情報を集める手段があふれている。テレビ・YouTube・SNS、定額の動画配信サイトなど。すごいスピードで技術が進歩し新しいものが生まれている。そんな中でラジオというものは時代遅れで古いもの、つまらないものと思う人が多いかもしれない。しかし、僕は自信を持って言いたい。ラジオは魅力にあふれた面白いものであると。
 
この記事を読んでくれた人の中に一人でも共感してくれた人、ラジオという文化に興味を持ってくれた人がいれば喜ばしい限りである。
 
 
 
 
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この記事は、天狼院書店の大人気講座・人生を変えるライティング教室「ライティング・ゼミ」を受講した方が書いたものです。ライティング・ゼミにご参加いただくと記事を投稿いただき、編集部のフィードバックが得られます。チェックをし、Web天狼院書店に掲載レベルを満たしている場合は、Web天狼院書店にアップされます。
 

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2021-03-13 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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