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「宿屋」という仕事が大好きだからこそ、週4日以上しない理由


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:中谷翔(ライティング・ゼミ平日コース)
 
 
あなたは、天職という言葉を聞いたことがあるだろうか。
 
広辞苑によると「天職とは、その人の天性に最も合った職業」のこと。つまり、生まれるつきの性格に合った仕事のことである。好きなことを仕事にしたり、充実感に満たされた仕事をしていると「この仕事をやっていて良かった」と心から思うことができる。これが天職である。しかし、そんな仕事に就ける人は少ないだろう。
 
多くの人は「好きなことでは食べていけない。だから、生活のために仕事は我慢してでもするもの」と思い込んでいて、天職とはかけ離れた、我慢と忍耐が必要とされる仕事をやっているのではないだろうか。
 
私自身も、大学を卒業してからの4年間は天職とはかけ離れた仕事をしてきた。毎日仕事に行くのがつらく、1週間が終わったときには力尽きていて、土曜日は起きたら日が沈むころ。こんな仕事をしているときは、「天職」なんて言葉を全く感じることがなかった。
 
その後、様々な経験を経て、ゲストハウスと呼ばれるような交流型の宿屋を開業することになったのだが、運営して2年たった今、改めて宿屋を運営することは、自分にとっての天職であり、他の仕事に負けない素敵な商売だと感じている。
 
しかし、それほどに宿屋の仕事が好きであっても、週4日以上はやらないことにしている。それは好きな仕事を好きなままでいたいからである。
 
世の中には好きなことを仕事にしようとすると、「好きなことを仕事にすると嫌になってしまうから、好きなことを仕事にしない方が良い」と言ってくる人がいる。そんな声を押しのけて、宿屋を開業したときに「好きなことを仕事にしない方が良い」と言っていた人の気持ちが少しわかった気がしたのである。
 
「好きこそものの上手なれ」ということわざの通り、人は好きなことを仕事にしていると熱中するからレベルが上がり、良いものができる。その結果、人気になり、絶え間なくお客さんが来る。こうなると事業としては成功しているのかもしれない。好きなことを仕事にしているからこそ、押し寄せてくるお客さんを断りたくない。しかし、仕事が多くなりすぎた結果、忙しくなり「好きなことをやっているけど、忙しい自分、幸せなのか」と疑問を持つようになるのであろう。
 
こうなると好きで楽しい時間だったはずなのに、忙しくて楽しくないとなってしまう。だから、好きなことを仕事にしない方が良いと言われるのかもしれない。
 
だがしかし、人生百年時代と呼ばれ、いつまでも仕事をし続けなければいけない時代だからこそ、好きなことを仕事にして生きていきたいと思う人は多いのではないだろうか。
 
私も好きなことを仕事にしていきたいし、好きなままでいたい。そのために考え出した方法が「週4日以上やらない」ということである。
 
好きなことを仕事にすること自体は問題がない。むしろ、その方が良い。問題は忙しくなって嫌になってしまうということ。だからこそ、忙しくなり嫌にならない量で仕事をやっていくということが必要になってくる。周りから評価され、お客さんが増えて忙しくなる時でもあえて、「限定〇〇個だけをつくる」もしくは「限定〇〇人だけを受け入れる」というように自分で決めてしまい、それ以上は断る。そうすることで忙しくならず、自分にとって心地よい。もっとやりたいと物足りなくなるくらいだと、好きな仕事を好きなままにしておくことができるのである。
 
「そんなことをするとお客さんが来なくなる」と心配するかもしれない。しかし、お客さんは断られた方が「人気なんだ」という認識になり、さらに買いたくなったり、行きたくなったりする。だから、断っても大丈夫なのである。
 
実は、「宿屋が天職だ」と言っている私自身、すごく飽きやすい性格である。それでも、宿屋のことを夢中でやれているのは、「物足りないくらい」の頻度で、お客さんを迎えているからだと思う。前職でも宿泊施設に勤めていたのだが、そこは毎日、お客さんをお迎えしている。だから、正直なところ、飽きることもある。そして、忙しくなることで、好きだったはずの仕事でも嫌になってしまう。
 
しかし、勤めているからには「飽きるから、お客さんを減らしましょう」とは言えない。だから、自分の力で仕事をつくり、好きなことを忙しくならない程度にする。そうすることで、好きなことを仕事にして、幸せに暮らせるのではないだろうか。
 
「好きなことでも仕事にしたら嫌になるから、好きなことを仕事にしない方が良い」という周りの声を押しのけ、あなたも好きなことを仕事にしてみてはどうだろうか。
 
 
 
 
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2021-03-19 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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