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  運動音痴の僕が運動部に入って得られたこと


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記事:長嶺一紀  (ライティング・ゼミ平日コース)

 
 

人生の中で転機になった事は幾つもありますが、その中でも1番の転機だったなと考えているのは高校時代に運動部に所属していた事です。

3年間運動部に所属していて、身体を動かすことだけではなく、今後の人生に必要な事を学ばせてもらったと大人になって実感しております。

僕は高校時代にハンドボール部に所属していたのですが、部活に所属するまでろくに運動をしたことがなく。俗にいう運動音痴の部類に入る人間でした。

キャッチボールはろくに出来ず、5m先の相手にボールが届きません。マラソンは体力が持たず、いつもバテバテになりながら後方を歩いていました。体育の授業でグループを決めるときはいつも最後まで残り、とても悔しかった記憶があります。

これだけ運動に縁がなく、むしろ運動嫌いだった僕が運動部に入ったきっかけは当時の友達に強く誘われたからでした。バスケットやサッカーと違いハンドボールはマイナーなスポーツなので市高校からの初心者も入りやすく、「誘ってくれたからやってみようかな〜」と軽いノリで入部しました。今考えてもすごく適当なノリで入部したなと思っています。

さて、いくらマイナーなスポーツと言ってもハンドボール自体はボールを投げる、コートを走る、シュートを打つときに跳ぶといったスポーツに必要な要素を全て注ぎ込んだ様なスポーツ。高校生になるまで何も運動をしてこなかった運動音痴がすぐに何かできるわけはありません。

他の人より動けないし、何も出来ない経験は沢山しました。紅白試合や練習試合で自分がミスをしまくって負けたりするとすごく悔しくて泣いてしまったことも何回もあります。

それでも部活を辞めなかったのは初めて真剣に打ち込んだハンドボールがとても楽しかったからでした。身体を動かすのは本当に楽しかったし、ヘタクソなりに練習を積み重ねることで今までできなかったことができる様になってきたのが本当に楽しかったのです。

1年も部活を続けていると、キャッチボールは20m先の相手とキャッチボールができる様になりましたし、体力も向上し、学年ビリだった僕が部活の中ならマラソン上位になるほど基礎体力が向上しました。1年頑張ってようやく人並みの身体能力になってきました。

それでも部活のなかではまだまだ下手くそで、同じポジションでは3番手の補欠で試合ではメンバーにも選ばれません。その頃には部活をやるからには試合メンバーに入って試合に出場したいと考えていたので、どの様にすればメンバーに入ることができるのかを試行錯誤する様になりました。

僕の所属していた部活は当時顧問の先生は何も教えてくれず、教えてくれるもはたまに遊びにくる部活のOBだけ。自分でどの様にしたら同じポジションのメンバーに勝つことが出来るかなと自分で考える他ありませんでした。

そして試行錯誤した末に結論づけたのは、同じポジションのメンバーにはないことを自分はやろうという、差別化を図ることでした。

当時の同ポジションのメンバーは運動神経は高いのですが、体型は痩せていてフィジカルは弱く、試合の中では当たり負けする場面が見られていました。

なら自分はフィジカルを鍛えることで、試合メンバーに選ばれている人にはない自分だけのポジションを獲得することが出来るのではないかと考えたのです。

そこからは自主訓練の時間を筋力トレーニングに当てる様になりました。もちろん筋トレの知識は皆無なので、図書館で本を読んで筋トレの仕方を学んだり、ラグビー部や国体選手の行っているトレーニング方法を聞いて実践する様にしました。

足腰も強くする必要があると感じたので、部活後は少し残って走り込みなどの足のトレーニングを行う様にしました。

しっかりとトレーニングした甲斐があったのか、筋トレを行う様になってからの体重が1年間で10kg増え、ベンチプレスも40kgあげられなかったのが80kgあげることが出来る様になっていました。

大人になってセラピストになり、身体の基本知識を持った今当時を振り返って見ると、非常に非効率な運動や身体に負担のかかる運動を選んでいたなと感じてしまいます。しかし何もわからなかった当時の自分は自分なりにすごく必死だったのだなと感じています。

また経験者に勝つためには練習時間をもっと増やしたいと考え、近くで活動していた社会人チームの練習にも参加させてもらいました。プレーでは社会人は全然勝てませんでしたが、ポジションの動き方や練習方法など、色々なことを教えてもらうことができました。本当に色々なことを試していたのだなと感じます。

途中怪我をしてしまい1ヶ月ほど部活ができなくなってしまうアクシデントもありましたが、その甲斐あって最後の大会には無事試合メンバーに選ばれることができました。最後の試合も時間は59秒と非常に少ないながらも試合に出場することができました。公式試合に出場した最初で最後の59秒、今でも自分にとっては一生忘れることができないであろう大事な59秒です。

高校の部活で学んだ、他人と差別化することの大事さや試行錯誤を重ねて自分をアップデートするやり方は就職しても凄く役立っており、地域の勉強会団体を作ったりより良い施術を提供するためにセラピストの技術を研鑽したりと、今の自分の考え方の基盤となっています。

何もわからない、不器用なりに試行錯誤を繰り返した高校生活3年間は今でも僕の大事な財産です。あのとき運動音痴のくせに運動部に所属して本当に良かったと思っています。

 
 
 
 

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2021-03-27 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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