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服で着飾ることは革命だ


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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:後藤 修 (ライティング・ゼミ 日曜コース)
 
 
みなさんは服で着飾ることをどう思うだろうか?
興味がある人、ない人と様々いるだろう。
 
僕は、昔々は全く、服なんてなんでもいいと思っていたおしゃれに無頓着な人だった。
そんな僕は大学生の時に、変身した。
自分を服で着飾ることを知ったことは僕にとって革命だった。
 
僕は、地元の高校を出て、1年の浪人を経て東京にある大学に入学した。
その時の僕は、おしゃれなんて言葉には無縁で、ジャージを履いて、もさもさしたトレーナーを着て出歩いても厭わない田舎者だった。さらに、しゃれっ気がある服なんてあまり持っていないし、着たいとも思わない‘オシャレオンチ’の人だった。大学に通う時も、特に服にこだわりもなくど、んな服を着ようかとオシャレに気遣うことは大学2年まであまりなかったのだ。
 
しかし、大学3年になって僕に転機が来た。
 
その日は大学構内にある学生が集まる談笑できる部屋で、サークルの仲間数人で楽しく話していた時だった。話の途中、オシャレの話となった。あるメンバーは自分自身の服について熱く語りだした。そして、他のメンバーも後を追うように話をし、場が盛り上がった。しかし、僕はオシャレにその時は全く興味がなかった。置いてけぼりをくうように、ただ話を聞いていた。
話が一段落した時に、僕は切りだした。
「なあ、なんでそんな服について夢中に話せるんだ?」
すると、一番最初に熱く話したメンバーが言った。
「だって、服で着飾ると、外面が変わるだろう?そうしたら、内面が変わって心地よく感じるじゃん?」
 
「内面が変わる??」僕は感心しながら返事をした。この‘内面’という言葉がぼくにとっては新鮮だった。そして、これが僕に‘革命’をもたらした。その時の僕の中には、以前から自分を変身させたい欲求が小さく存在したのだ。
 
その小さな気持ちに一気に火がつくように、僕はたくさんの百貨店を回り始めた。僕はその時、新宿の百貨店でアルバイトをしていたがそれが終わってから、片っ端にブランド品のショップや洋品店に通うようになった。
そして、行くたびに自分が気に入るものがないかをチェック。それから、サイズや色
品質が自分の気に入ったものなら、自分のバイト代の大半、親からもらう仕送り代の一部を投じて、買いまくった。
 
買って下宿先へ帰った後に、早速、服を着て、鏡を見てニンマリ! 「かなり、いい!イケてる」と思った。完全にナルシストだった。
 
でも、自分が思う以上に僕の格好は周りの友達からは好反応だった。あまり、服で着飾ることがない僕だったので、僕が服で着飾ることを「いいねえ! なかなかいいよ!」とクラスの友達やクラスの仲間から褒められた。僕は褒められて、とても嬉しかった!
‘内面を変える’という魅力的な言葉で革命した結果だった。
 
だが、その頃にお金を使い過ぎたことによる理由で自己嫌悪が始まった。それに合わせて、自分を服で着飾る関心が薄れてしまった。しばらくは革命が終わった後のように、ほとんど服で着飾ることに熱を入れなくなってしまっていた。
 
だが、その熱が再燃したのは働き始めてから2年目。それは冬の12月だった。
 
その時の僕は、毎日が辛かった。仕事をやっていてもうまくいかず上司からは頻繁に怒られる日々。何をやってもうまくいかない、どうにでもなれとやぶれかぶれに思い、心を荒ませて毎日を過ごしていた。
そんなある日、自分のカバンを買う用事が出来て、名古屋の百貨店に行った。
用事を済ませて、帰る途中にたまたま、紳士服のブランド品が並ぶ店の前を通りかかった。
 
その時、大学時代のあの言葉がよみがえった。
 
「外面を変えれば、内面は変わるよ」
 
僕ははっと思った、そして、その店に入り商品を見始めた。僕は服で着飾っていた自分を思い出した。そして、いまだからこそ、内面を変えたい。そう強く思い気に入ったものを買おうと心に決め、店へ入った。店では、無我夢中に自分が気に入った服を探し、発見して買ったのだ。
 
その後、家に帰り改めて服を着た。そして、思った。
 
「やっぱり、服っていいな」その時は、嬉しくて涙をしながら鏡の前で立っていた。
 
それから、不快に思う生活は少しづづ快く思う時間へ変わっていった。
仕事の時は落ち込むことがあったが、休みになれば、服を着飾ることで気分を一新できた。
また、気に入った服を着て、友達と旅行や食事に行って、気分よく過ごすことが出来るようになり、毎日の生活に張りが出てきた。
このようにして、仕事に徐々に前向きな気持ちを取り戻し、仕事へ取り組めるようになったのだ。
 
服を着飾ることで僕は僕の心に2回目の革命を起こすことが出来たのだ。
 
今、僕は服を着飾ることはほどほどに楽しんでいる。年齢もあがってきているので、昔ほど
服を着飾る気持ちは高くないが、まずは‘清潔感’を意識して、服で着飾るようにしている。
まさに、体と心のバランスをとるバロメーターとなっている。
 
服を着飾ることは‘探す手間があるし、面倒くさい’とか‘お金がかかるしそんなに意味があるの?’
と疑問を持つ方もいるだろう。
けれど、それは僕の心を劇的にワクワクドキドキさせてくれたものであり、または劇的に僕の心を優しく和ませてくれたのだ。
だから、年齢は無関係に、金銭的にできる範囲で自分が気に入った服で着飾ることを試してほしい。そして、周りに人に見てもらおう。自分が普段聞かない言葉を聞くことが出来、心が弾むような時間を手に入れられるはずだから。
 
 
 
 
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2021-04-05 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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