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メディアグランプリ

窮屈さは変化の兆し


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:深谷百合子(ライティング・ゼミ超通信コース)
 
 
自分自身を振り返るワークは色々あるけれど、その中のひとつに「ライフチャート」というのがある。それまでの人生を振り返り、その時々の気持ちの浮き沈みや充実度、満足度などを縦軸にして、曲線を描いていくものだ。私自身は、転職活動を始めた時、会社でのキャリア研修の時、起業する時等、これまでにも何度か書いたことがあったのだが、先日久しぶりに1枚書く機会があった。
 
今までは書けと言われたから書いたという感じで、書いたものを振り返ったり、考察することはなかったのだが、今回は改めて印象に残っている出来事とその時の感情を書き出しながらチャートを書き、プラスからマイナスあるいはマイナスからプラスに転じた時のことを考察してみた。すると、「そういうことだったのか」と腑に落ちたことがあった。
 
昨年から1年近く、私は久しぶりに停滞感を味わっていた。一昨年末会社員生活を卒業し、昨年から個人事業主としてスタートを切った私は、最初は順調な滑り出しにワクワクしていた。いいお客様ができて嬉しくて、お客様と向き合う時は、価値を感じて頂けているだろうかと、少し緊張するけれど、その緊張感もまた心地よかった。
 
けれども、すぐに壁にぶち当たった。新規の申込は続かないし、発信をしても思うような反応を得られず、やればやるほど空回りしているような感じがした。自分よりも実績も経験もはるかに多い同業の人達の発信が気になり、「実績も無いのに、生意気なことを言っている」と思われているんじゃないか、「素人考えでものを言っちゃって困ったもんだ」と思われているんじゃないか……。そんな不安が私に急ブレーキをかけた。
 
起業塾で一緒に学ぶ仲間は皆、この道何十年という経験や実績を持っていたり、飛びぬけたスキルを持っていた。皆「私は〇〇のプロ」と言える人ばかりの中で、そう言い切れない自分にもどかしさを感じていた。
 
それで、自分に足りないものを埋めようと、学びや経験を積むことに時間を費やした。色々な頼まれ事も、「経験のため」と引き受けた。でも、それが重なっていくと「やらなければならないこと」ばかりの生活になり、何かにギューッと抑え込まれているような束縛感しか感じない毎日となった。
 
「このままじゃ嫌だ。何かを変えないと」と思った。でも、何を変えればよいのだろう?
 
ワクワクすることだけをやると良いと言われるけれど、自分が何にワクワクするのかはっきりとは分からない。そこで私はひとまず、今自分の抱えている「やるべきこと」と「やりたいこと」を全て紙に書き出してみた。そして、「やるべきこと」だけで終わってしまう毎日に、少しだけ変化を加えてみることにした。
 
その日必ずやるべき優先度の高いことを3つ選び出す時、最低1つは自分のやりたいことを入れるようにしてみた。例えば締切りがある仕事とか、お客様への対応などの「優先度の高いこと」の他に、やりたいと思っていて後回しにしていたことを入れるようにした。やりたいと思っていることと言っても、「旅行」とかそんな大層なことではなく、「気になっていた窓掃除をしたい」とか「買っただけで積んである本を読む」というようなことだ。
 
学びの内容も変えてみた。それまでは「自分の仕事に役に立つこと」を学んできたけれど、仕事とは関係無く自分の興味のあることや、自分自身のメンテナンスに関することに時間を投入した。
 
会いたいと思う人に会い、やってみたいと思うことに割く時間を、少しずつ自分の生活に取り入れるようにしたら、不思議なことに、自分の心が動かないことを手放せるようになった。私は元来、断ることで嫌われるのが怖いから安請け合いしてしまう性分だったのだけれど、自分のやりたいことに時間を割くようになってから、自分の心が動かないことに対しては、本当に時間を割く余裕がないから、一人で背負い込まなくなった。
 
そして私は、自分の心が動くことをやり続ける内に、自分の魂を燃やせるのは何か? に対する答えをつかんだ。そのためだったら「せっかくそこまでやったのに」と思うことでも、自分の魂が喜んでいないのなら、スッパリとやめる覚悟ができた。すると、自分を抑え込んでいた束縛感が消え、縮んでいたバネが急に伸びたような解放感を感じた。
 
さて、今回書き出したライフチャートとその時々の感情を眺めていたら、いつも同じキーワードが並んでいることに気づいた。マイナス期にいる時にはいつも「窮屈さ」を感じていて、プラスに転じた時には「解放感」を感じている。その時々で状況は違うけれど、自分が身を置く環境を変えることで浮上のきっかけをつかんでいたのだ。もちろんそのために、慣れた環境を手放したり、将来の安定を手放したりしてきたのだけれど、浮上した後は必ず成長している。人生山あり谷ありと言うけれど、谷があるから成長できたんだなと思う。
 
前回ライフチャートを書いた時は、プラスからマイナスへの下降線を描いていたけれど、今の私はマイナスからプラスへの上昇線を描いている。いずれまた下降線を描く時が来るかもしれない。その時私はまた、何かに対して「窮屈さ」を感じているのだろう。けれどもそれは、「変化の兆し」であり「成長の前触れ」なのだ。停滞を感じていても、何かを変えてみる。何かを始めてみる。そうすればきっと殻を破って、また新しい自分に出会えることだろう。
 
 
 
 
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2021-06-05 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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