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後ろ向きな転職は「悪」ではない


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:ほーりー(ライティング・ゼミ超通信コース)
 
 
転職して4ヶ月。
 
フルリモート勤務の生活も慣れ、
新しい人間関係も少しづつだが、慣れてきた。
 
1年前では、考えられないような
生活の変化である。
 
それまでは各顧客に直接出向いて、
営業活動をしていたのだから。
 
そんなワークスタイルに慣れ始めたころ。
かつての同僚から転職について
電話で相談を受ける機会があった。
 
自分が働いている業界は、
成長傾向にあり転職市場においても
求人には恵まれているほうだと思う。
 
彼もそれは理解しているようだった。
 
エージェントを通じて、
なかなかいいオファーをもらっているようだ。
 
でも彼がモヤモヤしているのは、
転職先の条件や仕事内容のことではなく、
現状の仕事にあった。
 
これは個人の感じ方であると思うが、
昇給・昇格も含めたキャリアパスが
見えにくかったり、
 
普段の仕事に対して
ミッションを感じられなかったそうだ。
 
こんなネガティブな理由で転職
することへの悩み。
 
「まだ今の職場でできることが
あるのではないか」
 
「まだ頑張りきれていない自分で、
次の職場でもやっていけるのだろうか」
 
そんな後ろ向きな不安を
抱えているようだった。
 
私の結論から言うと、
その不安は消して、前に進めばいい。
 
ネガティブな感情をすっと
今の職場でひきずっていても、
ずっとモヤモヤした気持ちのままで
働くことになるからだ。
 
それよりもそのモヤモヤした
気持ちが悪化していくことを
懸念する。
 
転職・キャリアで悩むとき、
年収や社会的な職業としての成功に
考えが行きがちで、
そこにこだわりを追い求めて
しまうことが多い。
 
もっと幸せに働き続けるためには大事なことがある。
 
それは、
心身ともに健康な状態で働ける環境を
自分で作ることだ。
 
どんなに世間からは評価される会社で
あったとしても、
 
あなたが大好きな仕事だったとしても、心身を損なう環境があなたを
蝕んでいるとしたら。
 
常態化している長時間労働、取引先との人間関係、上司からの
パワハラ、次々に退職していく
同僚の引き継ぎ……。
 
目の前の仕事に「納得感」があり、モチベーション高く取り組めて
いたとしても、確実にあなたの
心身のダメージを重ねていくものだとしたら。
 
健康経営コンサルとして、
たくさんの働く人達の現場やケースを見てきて、
はっきり伝えたい。
 
逃げるのはありだ。
 
もういちど言う。
 
逃げていい。
もしダメージが蓄積した結果、
メンタルを病んでしまい
休職等になったらリカバリーは大変だ。
 
戻るにしてもキャリア形成への
影響は避けられない。
だから自分の心身を第一に考えてほしい。
「すごくいまの会社ではお世話になっているし……」
 
「いまは一応主任という肩書をもらっていて頑張ってきたから……」
 
「私が退職したら、今の職場では代わりの人がいないから……」
転職に前向きな希望を持っている人でも、
このような感情を抱えている人は少なくない。
 
ただここも私の経験則で、はっきり言おう。
 
世の中の99.9%の仕事は僕やあなたがいなくてもまわる。
 
経営的な長期的視点でみたとき、何の問題もない。
ショックかもしれないが、真実だ。
 
 
確かに一時的なトラブルや、
クレーム等は発生するかもしれない。
残された人のことも気になるだろう。
 
ただこれは会社レベルで、
想定できる事態である。
 
取引先や同僚への申し訳ない
感情が入り交じるかもしれないが
そこは振り切るしかない。
 
これも会社レベルでの長い
スパンで見たときは微々たる
ダメージである。
 
ひとつの会社にずっとコミット
していると、知らず知らずのうちに
驚くほど視野が狭くなっていることに
気づくものだ。
 
 
「自分がいないと、この会社(部署)はだめになってしまう」
 
業務量過多や人間関係で追い込まれている
人ほど、こんな発想におちいってしまう。
 
私の友人の話。
 
彼女は異性の友人も多く非常に
アクティブで、魅力的な人だ。
そんな彼女は、10年以上も無職、
いわゆるニートの男性と付き合い、
同棲していた。
 
 
「わたしがいないと彼はだめになってしまう、
わたしがいなきゃだめなの」
 
 
安い居酒屋でチューハイを煽りながら一時期、
口癖のように言っていた。
 
 
結果として彼女がいまこの10年間を
どう思っているのかはわからない。
もちろんその人の価値観だし
是非を論ずるつもりで挙げた例ではない。
 
 
ただ同じようなパターンで
共依存になってしまい、
めちゃくちゃ後悔している人が
いるのもまた事実である。
 
 
会社と従業員の関係で
「わたしがいないと彼はだめになってしまう、わたしがいなきゃだめなの」
は成り立たない。
 
 
もちろん今の職場で
やり残したことはあるかもしれない。
まだ頑張れるのかもしれない。
 
 
自分の心身を守ることが第一だ。
倒れる前に逃げ出してしまおう。
 
 
ムリやあなたの頑張りがたたって、
バーンアウトしてからでは
あまりにも遅いし、悲劇だ。
 
 
私は健康経営コンサルタントなので、
様々な心身の不調をきたす働く人達
を数え切れないほど見てきた。
 
 
とりかえしがつかないなんてことは言わない。
何度だってやり直せるさ。
でもその代償はあまりにも大きい。
これは知っておいてほしい。
 
後ろ向きな転職だったとしても、
ちゃんと次の職場で前を向いていけばいい。
 
「悪」じゃない。
 
「悪」があるとしたら、
 
周囲の狭い価値観にとらわれ、
身動きを取れなくさせている
あなたの「思い込み」かもしれない。
 
 
 
 
***

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2021-06-06 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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