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私は今、何者なのか


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:井上かほる(ライティング・ゼミ平日コース)
 
 
新卒から働いてきた会社を辞めたのは、4月の中頃。
あれから2カ月が経とうとしている。
そう、現在私は「無職」なのだ。
 
初めて私が「無職」と感じたのは、中古品を買い取ってもらう店舗にて自分の属性を専用の用紙に書こうとした時だった。
 
 
会社員・パート/アルバイト・自営業・公務員・学生・専業主婦・フリーター・無職。
 
 
選択肢にあったのは、こんな感じだったと思う。
 
えっと……私は……何だ。
ほんの数秒だったと思うが、私は固まってしまった。
数年前は30歳を超えて、年齢を書く時に「え、誰の年齢?」なんて思っていたが、この日の衝撃は年齢で感じたその何倍も大きいものだった。
 
結局その日は見栄を張って、無職ではなく、会社員にマルをつけた。
こんなことで見栄を張るなんて想定外だった。
と同時に、自分が何者なのかがどれだけ大事であるかを痛感し、怖くなった。
 
 
4月中頃まで、私は従業員数250名の会社員だった。
仕事としては「求人広告の営業」。
 
じゃあ今は何だ。
 
仕事? してない。
結婚? してない。
 
 
「無職」であること以外に、「私は〇〇です」と言えないのだ。
 
 
会社を辞めてから1カ月ほど経ったころ、友人に「仕事をしていない状態が不安だ」と漏らした。
不安に同調してくれると思っての発言だったが、「今しかできないことしてるじゃん。何を不安に思うことがあるのさ?」と友人は言った。
 
あぁ、そうか……。当たり前だけど、今しかできないことってたくさんあるじゃん!
 
 
振り返ってみると、これまでにも仕事以外で何かをやった経験はいくつかある。
そこで得た人との繋がりや物事の考え方は、会社では得られなかったことばかりだ。
「今、札幌市内の色んなところで映画上映をする団体に入っててさ」なんて友人に話すと、「え?なにそれ?どこで?どんな映画上映してるの?」と興味を持ってくれた。
 
そう考えると、昔だけではなく、今の私を表現する方法は「無職」以外にもあるのかもしれない。
 
 
私は今、何をしているのか。
 
まず仕事を辞めて、ちょっと旅に出てリフレッシュしてから、本を読むようになった。
自己啓発的なものから読み始めて、仕事の進め方について、民間保険について、お金について、マーケティングについて、ライティングについて、ダイエットについて……など。
最近では、読んだ本の主人公が自身の体験を話すイベントが東京であるとSNSで知り、直感で申し込んで聞きに行った。
 
そして、その読んだ本の内容や参加したイベントの内容を友人や家族に会って話すことが増えた。
特に昨年結婚した妹は、民間保険やお金について、真剣に聞いてくれた。
 
生活面でいうと、朝は仕事をしていた時と同じくらいに起きて、昼も家にいれば自分で食事を作るようになり、作りながら、夜は何を作ろうか考えるようになった。
子供の頃、昼ご飯を食べている最中に「夜ごはん何が食べたい?」と母親が聞いてきた理由が今更になって理解できた。
 
テレビは経済ニュースを見るようにし、「最近こんな会社が売り上げ伸ばしてるんだって」とか「業務の範囲外も考えた方が仕事って面白いよね」などと、友人と話をするようになっている。
会社にいた頃は仕事の話となると、社内のダメな部分ややっかいなお客さんのことを話す時間が多かったから、随分ポジティブで有意義な時間になっていると思う。
 
 
色んなことでちょっとずつ変化している……。
私の体は1つだし、もちろん増えることはないけれど、私を表現する言葉はたくさんあっていいんじゃないかと思えてきた。
それに、言葉も「会社員」とか「無職」のような名詞じゃなくて、文章でもいいんじゃないかと思う。
 
 
確かに、仕事は失った。失業状態だ。会社に貢献していない。お客さんと呼べる人がいない。
でも、今の私もそんなに悪くないのかもしれない。
新しい習慣ができ、新しい人との出会いがあり、新しい関係が生まれた。
それを素直に喜べる自分がいる。
「退職おめでとう!今を楽しんで!」と言ってくれる友人や家族がいる。
今までになかった自分を得ることができたのだ。
全然悪くない。
 
 
私は今、何者なのか。
 
一言で言い表すのは難しいけれど、読みたい本を読んで、行きたいところへ行って、会いたい人に会う。
毎日やりたいことで溢れている。
 
会社にいた頃の私が聞いたら、「羨ましい!」と言うに違いない。
想像するだけでニヤけてしまう。
未来の私はなんて言うだろうか。
「おいおい、とりあえず何でもいいから早く仕事に就きなさいよ」とは絶対に言わないだろう。
 
今の私が、きっと未来の私を作る。
つきまとう不安は完璧には拭えていないけれど、間違っていないという感覚はある。
 
 
さぁ、何にでもなれる今の私を楽しんで、未来の私にドヤ顔でバトンを渡してやろうじゃないか!

***

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2018-06-23 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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