メディアグランプリ

その日WACCA池袋に川代さんはいなかった


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

【8月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《日曜コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:きくち ともこ(ライティング・ゼミ日曜コース)

 
 
暑い。汗だくだった。
真夏の都内で書店めぐりなんて狂気の沙汰だな。
リュックを背負い、汗だくになりながら到着したWACCA池袋を前にそう思った。
 
ライティング・ゼミは通信で受講した。
私は地方在住。そもそも天狼院という書店がある、ということを知ったのはフェイスブックの広告だ。
広告で天狼院という書店と、ライティング・ゼミを知った。
「ライティング・ゼミ」は魅力的だった。
店主の三浦さんの書いた告知文に心をつかまれてしまったのだ。
しかも通信でも受講できるという。
何か新しいことをしてみたい。
ちょうどそんなことを考えていた時だったから飛びついた。
本当に「人生が変わる」かどうか、試してみたい気持ちもあった。
 
講義は全部リアルタイムで受講すること、課題は全部提出すること。
この二つの約束を自分に課して受講に臨んだ。
講義は、面白かった。講師の三浦さんの話に、どんどん引き込まれる。
そして課題を書くのは楽しくも苦しかった。
「毎日書いて、その中で一番と思ったものを提出してください」
と言われたけれど毎週ひとつ仕上げるので精いっぱい。
毎週、何を書こうかとずっとそればかり頭の中を渦巻いていた。
 
「面白かったです」と評され、掲載になった時の達成感はそれまで味わったことがない感覚だった。
それから掲載にならなかった時のフィードバックも身に染みた。
フィードバックはとてもストレートだ。分かりやすく、スパっと胸に入ってきた。
誰かに読んでもらえる文章を書くことの難しさを、回を追うごとに痛感した。
 
最初は通信で受講できることを喜んでいたものの
だんだん天狼院書店で講義を聴ける受講生をうらやましく感じるようになった。
わいわいしながらワークショップに臨む姿がとても楽しそうだ。
講義の後のプチ打ち上げにも参加できたらどんなに楽しいだろう。
皆が飲んでいる里山十帖のオレンジジュースとやら、私も飲んでみたい。
一度でいいから書店で受講してみたい。書店に行けたらいいな。
受講中ずっとそう思っていた。
 
ライティング・ゼミも終盤に差し掛かった頃の事だ。
天狼院の通信販売を利用したことで、併設するカフェのコーヒーチケットをもらった。
いつか行けることがあったら、このチケットを使おう。
無くさないよう、そして、すぐに取り出せるようスマホのケースに大切にしまった。
 
コーヒーチケットを手に入れたそのすぐあと。
東京に行けることになった。
娘が、夏休みを利用して東京と近郊に行きたいのだと言う。
都内の書店巡りと、他にもしたいことがあるのだそうだ
まだ娘一人では行くことはできない、もちろん私が同行しなくてはならない。
 
娘が一番に行きたい書店は池袋にある。
そして天狼院書店も池袋にある。
書店での受講はかなわなかったけれど、こんなに早く天狼院に行けることになるなんて。
願えば叶うって、よく言ったものだな。
そう思った。
 
そしてライティング・ゼミ最終講義の2日後、私は池袋に居た。
数日分の荷物を背負って池袋の書店をめぐる。
その日も暑く汗だくになった。
 
娘の目的の書店のすぐそばに、WACCA池袋があった。
2Fには天狼院書店がある。川代さんが店長をしている池袋駅前店が。
川代さんは池袋駅前店の店長でもあり、ライティング・ゼミの課題フィードバック担当の一人でもある。
私も何度も川代さんのフィードバックをもらった一人だ。
 
もしかして、その川代さんに会えるかもしれない。
そう思いながらエスカレーターで2Fに上がった。
都内にある商業施設らしい、洒落た店舗が並ぶ一角に天狼院書店があった。
エスカレーター側からは、ガラス張りのライティングスペースが見えた。
執筆していれば、姿が見える。でもそこには誰もいなかった。
店内にも川代さんらしき人は見当たらなかった。
 
ゆっくり、店内を回る。
ホームページでしか見ることのできなかった「秘本」や、書店のグッズ。書店のロゴ。
いつでも店舗に出向くことができたなら、こんな気持ちで見て回ることはないだろう貴重な時間だ。
丁寧に見て回りながら、ライティング・ゼミの事を考えていた。
今回はライティングのスキルのほんの入り口を受講しただけだろう。
人生を変えることができるからはこれからの自分次第だ。
もっと鍛錬が必要だ。
それからゼミの受講で手に入れたものは講義内容やフィードバックだけじゃない。
受講生の書いた膨大な量の課題がメディアグランプリとして掲載されている。
書き手の悩みや、面白い体験、貴重な経験が綴られている書庫。
習ったスキルを思い起こしながら読むとそれはまるで、巨大な参考書のようだ。
ライティング・ゼミが終わったら、メディアグランプリを読みふけると決めている。
楽しみだ。
 
天狼院の空気を十分に堪能し、エスカレーターを降りた。
東京天狼院にも行って、カフェを楽しみたかったけれど時間が許さなかった。
コーヒーチケットは次回のお楽しみにしよう。
きっとまた、来る機会が訪れる。
願えば叶うに違いない。

 
 
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2018-08-01 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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