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「病んでるね」と言われて考えたこと


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:土谷茉亜紗(ライティング・ゼミ平日コース)
 
 
あなたは「病んでるね」と人に言われたことがありますか?
 
私はあります。
それは友人とお互いの将来のことを話していたときのことでした。
 
その友人は中学校の時からの付き合いで、同じ高校に進み、大学が別々になってからも、よく一緒に遊んで、何か悩みがあればお互いに相談しあうような間柄です。
 
その日も、いつもと同じようにお互い大学の講義が終わった後、夕方待ち合わせし、ご飯を食べていました。大学のこと、バイトのこと、サークルのこと、恋バナ……色んな話に花を咲かせて、自然と将来の話になりました。
 
彼女は、私と違って、好きなことに対して真っ直ぐで、将来進みたい道を具体的に模索していました。大学院に行って○○を学んで研究職に就くか、教員免許を取って先生になるか、といった具合に。
 
比べて、私は将来に漠然とした不安があるだけで、どんな仕事がしたいのか、なんて皆目見当つかない、といった状態でした。大学に入って、もうこれからのことを考えなければならない、というか、自然と考えるようになり、一体私はどんな道に進みたいのか? と毎晩自分に問いかけ、しかし考えがまとまらず、焦燥感に駆られていました。
 
そんな状況でしたから、私は今の自分を正直に彼女に話しました。
話すことで、自分の中でも整理したかったのだと思います。
 
自分が将来どんな仕事がしたいのか分からない。
そもそもどういう風に生きたいのか分からない。
だから今何をしたらいいのかすら分からない。
人は何の為に働くのか?
人は何の為に生きるのか?
 
そんなことを彼女に話しました。
 
すると彼女は言いました。
「病んでるね」と。
 
ショックでした。
もちろん、彼女がふざけて言ったことは分かっています。
苦笑しながら、何また変なこと言って~、位の軽いノリだったのだと思います。
 
しかし私はその一言がどうしてもひっかかりました。
 
どうして、それが病んでることになるのか、と。
病んでるって何なんだろう、と。
 
彼女は、私がした話を重たいと感じたのでしょうか。
病んでる、ということは平静の状態ではないということです。
 
ここで使われたのは、精神的に病んでるね、という意味合いなので、心に異常があると彼女は言ったことになります。
 
しかし、このようなことを考えるのは、病んでいることになるのでしょうか。心に異常があるからなのでしょうか。
 
私は彼女を責めるつもりはありません。
ただ、働くとは? 生きるとは? などと言うと、世の中全体的に、病んでいると感じる人が多いことに最近すごく違和感を覚えるのです。
 
例えば、お笑い番組を見ていても、女芸人さんが、恋人も全然できないし何の為に生きてるのか分からくなってきたんだよね~、とか言って自分の現状を嘆いている場面を非常に多く見かけます。それに対して、周りのゲストや司会者が「病んでるね~」と返しているのが結構自然な流れというか、日常茶飯事です。その言葉の裏には、面倒くさいヤツだな~というニュアンスも含まれているように感じます。まぁこの場合は、テレビというエンターテイメントとして、その芸人さんの芸風の一つ、ネタとして行っていると考えることもできます。
 
しかし、それが普段の生活の中でもよく聞かれることが、私はなんかこう、納得のいかないように感じます。
 
なぜなら、こういったことは誰しもが考えることなのではないかと思うからです。
それをどの程度意識するかしないかは個人差があるかもしれませんが。
 
それなのに、そのような話題の時に「病んでる」という一言で片づけてしまうのは、それは考えるべきことではない、そういったことを考えるのは異常なんだ、私って面倒くさいんだ、とそこで思考を停止させてしまうことに繋がる危険性があります。
働くとは。生きるとは。
更には、幸せとは。恋愛とは。死とは……。
 
こういう「とは」を考えることは、必要なことなのではないでしょうか。
何の為に、どうして、こういった自分の中から湧き上がってくる疑問に対して真摯に向き合うことで分かること、見えてくることもあるはずです。
私の友人にのように、そんなに「とは」を意識しなくても、自分の進む道を決められる人もいます。しかし、私のようにそうじゃない人にとっては、とても大切なことです。
 
だから、軽々しく「病む」という言葉を使う風潮が世の中に蔓延していることに私は疑問を呈したいのです。
 
「とは」を考えることは、病んでいるのではなくて、普通のことなのだ、と。誰しもが通る道なのだ、と。そのような認識が世間一般に生まれることで、この世の中がちょっとだけ生きやすくなると思います。
 
「病む」という言葉に自分を当てはめてしまうことで、自分は駄目なんだ、異常なんだ、と自分自身を追い込んでしまう。それはすごいストレスになるのではないでしょうか。
 
「ストレス社会」と言われ、自殺の多い国としても知られる日本の片隅で、生意気かもしれませんが一大学生として、この世の中をもっと生きやすく、皆がストレスを感じず、幸せに過ごせるようになるために、私は「病む」という言葉で何もかも片づけてしまうことをやめよう、と提案したいです。
 
病みメイクとか、病みファッションというワードも最近聞かれますが、病むことを自分のアイデンティティとして確立している場合は別なのかもしれません。そうじゃなくて、何かを相談して「病んでいるね」と人にもし言われたら、それは気にすべきではありません。
 
「病んでいる」のではなく、「考えることがある」という風に捉えてみてはどうでしょうか。

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2018-09-05 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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