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登山は里帰りのようなものだ


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:宮嶋周一郎(ライティング・ゼミ木曜コース)
 
 
私は登山が趣味だ。休日を使っては、よく登山に行く。知名度が高い山は、休日はたくさんの人が登っていて賑やかだ。
 
関東で初心者にオススメの山といえば、私は、高尾山を人に勧めるだろう。
私が登山を始めるようになったきっかけも高尾山だ。高尾山を登るようになって、もっと色々な山を登りたいと思い、登山を趣味とするようにもなった。
 
高尾山は、東京の八王子市にある標高599mの山である。
小学生のハイキングの場所としても有名だ。都内にいる方なら、登ったことがある人も多い山だろう。
 
山としては、標高が低く、子供でも気軽に登れる高さだ。ルートも一号路から六号路までと、様々なルートがある。しかも、一号路は、コンクリートで舗装されているので、とても歩きやすい。
 
初めて行く人は、まずは一号路からがオススメだ。そんな一号路すら辛くて登りたくない、体力に不安がある、または登山より自然を楽しみたいだけの人はケーブルカーで、一気に中腹まで行くことが可能だ。頂上までは行かないが。
 
中腹まで行けば、ビアガーデンがあり、お酒も飲める。自然のなかでの飲酒はまた格別だ。夜には、ビアガーデンから街を見下ろし、夜景も楽しめる。
またお店もあるので、お昼に行けばご飯も食べられる。お弁当はなくても大丈夫だ。
 
もちろん、純粋に舗装されていない山道のルートもある。
傾斜もあり、ジブリのトトロでも出てきそうな風景も楽しめる。六号路というルートだと、山道を約90分歩いて登頂だ。それなりに良い運動になるだろう。
 
下山も中腹まで戻れば、ケーブルカーやリフトで降りられるので、疲れていても安心だ。
 
登山に慣れている人は、頂上から先に別の山へと縦走することも可能だ。高尾山から神奈川県の陣馬山まで行けば、15㎞以上歩くことにもなる。
そこまで行かなくてもいいし、調べておけば歩行距離も自分で決められる。
そうやって初心者から、中級者まで楽しめるのが高尾山の魅力だろう。
 
登山とは、里帰りに近いものだと思う。
いつ帰ってきても優しく受け入れてくれる場所、それが私にとっての登山であり、高尾山である。
 
登山が好きな人は、毎週アルプスや標高2000m以上の登山をする人もいる。
私はまだそこまでの域には達していないが、関東の有名な山はけっこう登った(標高が高いというわけではなく)
 
今年は初のアルプスである八ヶ岳の赤岳にも登った。
標高2899mあり、2600m付近からだろうか、空気の薄さを感じ少し動くだけでも息切れするようになる。大きく息を吸っても、肺に充分な酸素が入っていかない感じがした。
初めて稜線を歩き、その高さと光景に感動と軽い恐怖も覚えた。高所恐怖症ではなかったはずなのに、標高の高さに地上を見るのが怖かった。
 
それなりの登山や雄大な風景を見ても、お気に入りの山はと聞かれたら高尾山だと私は答えるだろう。
 
そう、雄大な景色、標高2899mの山よりも、私は高尾山を選ぶ。
 
高尾山と同じぐらい登りやすい山、綺麗な風景、名所はいくつもあるのにだ。
 
なぜかと聞かれれば、大きな理由があるわけでもない。
 
もし理由をつけるとすれば、落ち着くのだ。
 
ただ、そこに行くだけで、帰るべき場所に帰ってきたという感覚になる。
 
これは、なぜかはわからない。ただ中央沿線に住み、アクセスが良く、登った回数が多いだけでもない気がする。
 
学生時代、人間関係に悩んだとき、願い事をお願いしに行くとき、単純に自然に触れあいたいとき、様々の場面で登っていた。登って、お祈りをしたことで、神様に頼るというよりも、故郷に戻るような気分だった。
 
故郷に戻って精神的に落ち着けば、自分の現在の立ち位置も確認できる。これからどうしていきたいか、どうしていくか、ゆっくり考えることもできる。
 
誰しも故郷に帰れば、ホッとするだろう。自分の生まれた土地とは、特別なものがある。
 
そう、ここに来ればいるべき居場所に戻り、心が落ち着くのだ。
 
それぞれに故郷が違うように、山と人にも相性があると思う。
 
どの山が居場所になるのかは、生まれ故郷が違うように人それぞれだ。
 
社会で疲れたとき、幸せなとき、どんな時でも受け入れてくれる場所があるのは、幸せなことだ。
 
そんな場所になることを意識しながら、登山をするのもきっと楽しいと思う。
 
私も、これからまだまだ様々な山に行くだろう。またアルプスにも行きたいし、山小屋で満天の星空を見上げるのも素敵な瞬間だ。
 
だが最終的には、また故郷にふらっと戻るだろう。
 
どんな場所に行っても、おかえりなさいと待っていてくれる。
 
そう、高尾山が私にとっての里帰りだ。

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2018-09-20 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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