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私の待ち人は……


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

【10月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《平日コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:芝桜文鳥(ライティング・ゼミ平日コース)
 
……そうか。私の誕生日って、“めでたいこと“だったんだ。
 
「お誕生日、おめでとうございます!」
ご丁寧に『おめでとうございます!』は淡い桃色の丸いフォントだった。
どこの可愛い女子だろう?
一瞬、そう思った。
Facebookのタイムライン上に飛び込んできた朝一番の祝福の言葉。
八月十五日の終戦記念日が、私が生まれた日だ。
あれ?
Facebookでは誕生日非公開にしているはずなんだけど。
……お前は誰だ?
寝起きのぼんやりした視界で、差出人を確かめた。
……確かめた。もう一度。
大事なことなので二度確かめた。
……
……ええええええええええええええっ?!
三浦さん、だった。
天狼院の、オンラインでライティング・ゼミの講義をしてくださってる三浦さんだった。
なぜ?今日が私の誕生日だって、なんで三浦さんが知ってるんだろ。
朝ぼらけのぼけぼけした状態ではあたまが回らない。
この日はバースデー休暇が取れたので、いつもと趣向を変えて通信受講しているライティング・ゼミを京都の天狼院で受けさせていただくことに決めていた。前日の飛込みで申し訳ない……と思いつつ、ダメもとでお願いしたところ、快く承諾してくださったのだ。ありがとうございます! 山中さん!
 
そうこうしているうちに、タイムライン上の三浦さんの寿ぎの言葉を見た友人たちから、タイムライン上に、またはメッセンジャーにこんな言葉が続々と放り込まれてきた。
「今日誕生日だったの?知らなかった!」
「知らなかった! おめでとー!」
 
なんでだろ、と首を傾げつつ、今までのライティング・ゼミの動画を見ながら取ったノートを揃えた。京都へ行く準備を進めていたところで、“はっ”と気づいた。
 
そもそも、天狼院書店の書き物系の講座……『ライティング・ゼミ』『スピードライティング』をFacebookで見かけた時からずっと気になっていたのか。受講しようと思ったのか。
 
それは『自分の“当たり前”は見えない』ということに気づいたことから始まった。
いつもの仕事の合間だった。
今の仕事は、食事休憩はローテーションで交代しながら取るので、他のひとと重なることがあまりない。なので、進んで周囲とコミュニケーションを取ることがなければ、挨拶ぐらいで終わってしまうこともある。
酒の席で親睦を深めるという人もいるけど、私はここ数年お酒に弱くなって、日本酒一合くらいで足元がおぼつかなくなるようなていたらくだった。その上、その時の上司はパワハラ気味で酒の席に限らずしらふでも怒鳴り散らすようなひとだった。この実害を回避したかったこともあって、よっぽどのことがなければ宴会に行くこともなかった。
まぁ、だから周囲のひとはあまり私には興味がないのだろう、と思っていた。プライベートを話すこともない職場はお仕事限りの人間関係。仕事さえきちんとすればいいよね、と。
 
……その時までは。
仕事の合間にお手洗いへ向かう途中だった。
お手洗いの手前の休憩室から、聞き覚えのある女性たちの声が聞こえてきた。
「……めぇっちゃ文章打つの早いねん。あのひと」
ほほう、それは気になる。“あのひと”って誰だろう? うちの職場のひとかな?
好奇心から、お手洗いに向かう足を止め、彼女たちに気づかれないように息をひそめた。
……なぜ人は聞き耳を立てるとき、忍者のように壁に張り付いてしまうのだろう……
こちらに気づくこともなく、彼女たちの話は続いていく。
「業務内容打ち込む時もだけど、まず文章が早い。悩まない。一気にばばばばって打ってく」
「もしかしたら、この仕事以外に何か向いてるかもしれないね。ライターさんとか」
いやぁ……文章打つの早いだけじゃ、ライターさんは無理っしょ! 私は心の中でひとりごちた。
「なーんか、そういうのできるのになんか勿体ないような気がするね……さん」
……最後に続いたのは、なんと私の名前だった。
え、私、文章打つの早いの?
これって誰でもできることなんじゃないの?
悩まないこともないけど、出てくる言葉が下りてくるように決まると、一気に打てる。質は保証しないけど。
ただ、今のままじゃ、ダメだ。
雨乞いのように自分の中に言葉が降って来るのを待つなんて、偶然性に左右されるのでは仕事としては成り立たない。
じゃあ、どうすればいいのか。
まずは書いてみよう。読んでもらって何らかの感想がいただければ、きっと何かわかるであろう。
そうしてこの夏は天狼院書店の『スピードライティング・ゼミ』からの『ライティング・ゼミ』への途中参加から始まった。
ライティング・ゼミを受講してから、いつもと変わらないはずの毎日が急に変わり始めた。
毎日が変わった、というより、目に入ってくる物事を受け止める自分の感じ方が細やかになり始めたというべきか。
目に入ってくるひとつひとつのことを、「これはライティングのネタにしてみようかなー」とじっくり観察するようになっていった。
パワハラ上司のことも、確かにやり切れない思いにはなるけど、それとは別の離れた客観的なもうひとりの自分が思う存分繊細に見つめるようになった。「どうしてこういうコミュニケーションの取り方しかできないのかなー」とか、「この内容を分かりやすく伝えるには、どんな言葉を選んだら伝わるかなー」とか。
書き進めていくうちに、自分の心の中の泥沼のようなところに行き当たったこともあった。今ではどうしようもない過去のこと……別れた元夫だったり、小学校の時の暴力教師だったり……と、かつての私が恐怖や嫌悪を感じたことをひたすら書いては消して……をぐるぐる繰り返していた時もあった。書くことによって、ひとつひとつの言葉のかたちに分解されていく浄化作用というのか? を感じられた瞬間でもあった。
 
そして何よりも、書くことによって『幸せを感じられる私』に踏み込んでいく幸せといったら!
幸せは人からもらうものでもなく、買うものでもなく、『自分で感じるもの』
感じることで初めて『幸せ』になるのだと。今そう思う。
離れて暮らす実家の家族への伝え方も、感謝をきちんと伝えられるように変わっていくと、関係もずっと穏やかに心安らかになってきた。
講評を木村さんがつけてくださったときに、「数です! 数を重ねていきましょう!」とおっしゃって下さった意味が、今ならわかる気がする。
数を書くことで、より細やかに描き出せる自分に近づいていけるのだ、と。
より深いところまで見いだせる自分を迎えに行けるのだ、と。
今ならはっきり言える。
とは言いつつ、言い訳が多くて自分の中の自分を見失ってしまいそうになる時もある。さぼったこともあるし。(申し訳ございませんでした!)
それでも、未来の自分を迎えに行けるのは、私だけなのだ。
私の待ち人は、『私』だ。
 
三浦さんがFacebookで非公開の私の誕生日がわかったのは、きっとライティング・ゼミ申込時の必要事項にあった生年月日から、自分と同じ誕生日のひとをチェックしたから?
同じ終戦記念日の誕生日、お互いおめでとうございました!
素敵なサプライズをありがとうございました!
まだ見ぬ私を迎えに行くべく、書き続けます。
今日も明日も明後日も。
***

この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加いただいたお客様に書いていただいております。
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2018-09-26 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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