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メディアグランプリ

人生を変える本と出会いたければ北極星を探せ!


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

【12月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《日曜コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:Hanao(ライティング・ゼミ日曜コース)
 
 
「駅の本屋さんが今月の25日で閉店と知りショックです」
 
私が住んでいる地域の情報を共有するFacebookグループにこんな投稿があった。
ここ数年で何件の本屋さんが閉店になる情報をきいただろう? 住んでいる地域だけではない。久しぶりに行く街で「あそこに本屋さんがあったな」と思って行ってみると別のお店に代わっていることもある。
 
今回閉店のお知らせを聞いた本屋さんは、決して小さな規模の本屋さんではない。都内で数多くチェーン展開している大規模な本屋さんだ。それなりの資金力はあるはずなのに、経営が持続しない。やっぱり本が売れない、ということなんだろうか?
 
私は本が好きだ。
 
歳を重ねて新しい経験がどんどん少なくなって行く中で、本はいつも、自分の知らない世界に旅をさせてくれる。その世界に没頭させてくれる。そして、その中にときどき、自分の生き方を変えるほどの本があったりする。次はいつそんな本に出会えるのか、それが楽しみで私は日々、本を読むという旅をしている。
 
けれども、最近自分が何を読みたいのかわからなくなることが多くなってきた。もう一度(いや、何度でも)人生を変えるほどの本に出会いたいと思っているのに、選び方がわからない。
 
本屋さんは通常、新刊や話題作、売れ筋ランキングが入口に置いてあって、あとはジャンル別に分類されている。何か読みたい、と思って本屋さんをぶらぶらしても、結局何も買わずに帰ってくる。そんなことが多くなった。以前は、女性誌などにも書評のページがあり、同世代が読むべき本の基準みたいに思って、その書評を買って読むことも多かったのだけど、最近は雑誌の書評コーナーも減ってしまった。かろうじて本好きの友人と情報交換をするのだけれど、私の読書体験は、迷宮入りしつつ、漂流しつつあった。
 
そんな中、先日初めて天狼院書店に行った。
 
このライティング・ゼミの授業を受けるためだ。いつもはYouTubeで生中継の授業を受けているのだけれど、この日は大事な講義ということもあって足を運ぶことにした。
想像していたよりもずっと小さな規模の天狼院は、私の本屋さんというイメージとはわりと大きくかけ離れていた。
 
まず、お決まりの新刊や話題作、売れ筋ランキングなどはない。どちらかというと本が置いてあるカフェのような雰囲気なので、本の数は通常の本屋さんよりも圧倒的に少ない。
照明も暗い。本がジャンル別に分類されている雰囲気もない。
 
私はレジのかわいい店員さんにカフェオレをオーダーして、窓際のカウンター席に座った。
 
すると座った席の横に「かわいそうな ぞう」の絵本が立てかけてあった。小さなころに実家にあって何度も読んだ本だ。私が買ったのか母が買ったのかはわからないけれど、今でもタイトルを見ただけで胸の奥が縮んでしまいそうな感覚になる、強烈なインパクトのある絵本だ。
それからよくよく置いてある本を見渡してみると、そこには古いものから最近のものまで、自分が好きで読んだ本がかなりの確率で置いてあることに気が付いた。
 
私は北極星を見つけたような気分になった。
 
読みたい本を探すためには、もしかして、本を探してはいけないのではないか。
これだという本との出会いを果たすためにまずやることは、本を探す道標、そう、北極星の役割を果たしてくれる本屋さんを見つけることではないのか。
 
本を探す前に、本屋さんを探す。
目的地に着くための方角を知るため、北極星を探すように。
 
天狼院には新刊や話題作、売れ筋ランキングはないし、本の数も少ないけれど、そこには、いまの私が求めている本が「ありそうな」空気があった。お店の照明が暗くても、それは読むことに集中させてくれる照明なのかもしれないし、お店が狭くても、15分も店内を見れば一通りのラインナップが見られる。本を選ぶためにお客さんを歩き疲れさせないなんて、愛があるのかもしれない。
 
そんな風に、天狼院には無駄なものを一切省いて、好きなものはこっちだよ、と言ってくれている安心感があった。そして、そこに行けば、今の自分が読みたい本が見つけられるという確信に似た雰囲気もあった。
 
天狼院はそんな北極星のような本屋さんだった。
 
ひとは、選択肢が多いとかえって悩んでしまうのかもしれない。都心の巨大な本屋さんにいっても何も見つけられずにただただ疲れて帰ってくるのは、多すぎる選択肢を目の前にして、私自身が打ちのめされてしまうからだ。
だから、プロの目である程度のところまで、選んでもらうことって実はとっても素敵なことなんじゃないか。
 
北極星は必ず行くべき方向を導いてくれる。
北極星は道案内のプロなのだから。
 
初めて行った天狼院の帰り道。まっすぐの道で空を見上げるととてもきれいな月が見えた。東京の夜空がこんなに抜けて見えるなんて。
 
私は天狼院という北極星に導かれてまた1冊、生き方を変えるほどの本に出会えるかもしれない。夜道を明るく照らした月が私と本の出会いを占ってくれるようだ。
 
その占いの結果は「いい出会い」と書いているはずだ。
 
そんな予感でワクワクしている。
 
***

この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加いただいたお客様に書いていただいております。
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2018-11-03 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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