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今からオンナゴコロが分かる授業をはじめます


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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今からオンナゴコロが分かる授業をはじめます
記事:望月祥子(ライティング・ゼミ平日コース)
 
「女なんて何考えているのか本当わかんねーよな」
ミサという名前の友達とご飯を食べていたらそんな声が聞こえてきた。
男性4人で集まって彼女にふられた話をしているらしい。聞くつもりはなくても声が大きいから耳に入ってきてしまう。きっとそれだけショックだったのだろう。
ミサが
「ねえ、そういえばさ。高校生の時のことあそこで話している人達に教えてあげたいね」
と言いながら4人組の男性に視線を向ける。高校生の時? 何かあったっけ? と思っていたら
「お待たせしましたー」
と言う声とともに湯気がたつフライドポテトが目の前に現れる。
それを見ながら
「あ! 思い出した!」
ミサに向かってそう言ったと同時に2人で笑い出した。
 
私は高校生の時女子校に通っていて、ミサは共学だった。中学からの男友達のリュウ君もミサと同じ高校に通っていた。
そんな時、リュウ君に彼女ができたと聞いてみんなでカラオケ屋さんに行ってお祝いをした。
どっちから告白したの? 初デートはどこに行くの? など、みんな歌わないでマイクを持ちながら順番に質問していった。
 
 
私が当時使っていた携帯は、ピンク色でストラップにはたくさんのキャラクターたちがぶら下がっていた。そんな派手な携帯もカバンの中では先生たちにバレないように大人しかった。
そんな携帯にある日リュウ君からメールが入る。
「彼女に私のことなんか全然分かってないって言われた。振られるかもしれない。オンナゴコロなんて分からないんだけど。ヘルプ!」
そのあとすぐにミサから、リュウ君が失恋の危機だよとメールがきた。
その日は授業が終わったらファーストフード店に集合することになった。
リュウ君がちょっと暗い顔をしながらも、ストロベリーシェイクを飲みながら話しはじめた。不謹慎だけど私の携帯の色とそっくりだな。そんな風に思った。
どうも振られそうな理由はリュウ君にある。
まずデートの待ち合わせにリュウ君が毎回遅刻をしてくる。
リュウ君が歩くのが早くて彼女が追いつくのに時間がかかる。
髪を10センチ以上切ったのに気がつかない。
お休みの日でネイルをしたのに気がつかない。
そんなことを言われたらしい。
 
「それ、リュウ君が悪いじゃん」
私とミサが同時に全く一緒のセリフを言った。
「最初は俺が遅刻してもさ。待ってないよ、とか言ってたんだよ。早く歩いても小走りで追いついてくるの可愛かったし。髪の長さとか爪なんて気づくやついる?」
デートに遅刻してもいいとか甘えだし。
可愛い格好してデートに来てるんだから、靴だって履きなれてないだろうし。靴ずれしてたら走るの辛いし。
髪は気がつかなくてもさ。爪の色違うことくらい気がつきなよ。
そう言って私たちの反撃がはじまる。
そんな時に、小さい子を連れたお母さんがファーストフードのお店に入ってきた。テーブルを掃除している店員さんが
「女の子ですか? 可愛いですね」と声をかけたら
「男のなんですよ、よく間違えられるんです」と答えていた。
そのやりとりを見ながら私は思いついたことを口にした。
「ねえ、リュウ君さ。1回スカート履いてみなよ。ついでにストッキングも履いてみなよ」
リュウ君とミサが真顔で私の方をみる。先に賛成したのはミサだった。
「それ良い! リュウ君1回女の子の格好してみなよ。マニュキュアは私持ってるから塗ってあげるし、制服でもいいじゃん。祥子の貸してもらいなよ」
きっと、いや、絶対女の子の気持ち分かるから! と言ってリュウ君は私たち2人に押し切られた。
次の日曜日、待ち合わせ場所は私の家。私の父はまた面白そうなことやるなーと言っていて、母はリュウ君が好きなハンバーグをお昼に用意してくれていた。
 
制服を着る途中にリュウ君が騒ぐ。
「なにこれ! ストッキング破れた! スカートってスースーする」
続いてミサがリュウ君にマニュキュアを塗る。ミサがいつもリュウ君ストロベリーシェイク飲んでるからお揃いの色のマニュキュアを持ってきたと言っていた。
私の母が途中で部屋にきて
「マスカラもせっかくだから塗ってあげる。ビューラーでまつ毛をあげるのとか最初難しいのよ」
と母のマスカラまで登場した。
格闘しながらリュウ君は女子高校生に変身した。
「おー。写真撮るかー」
様子を見にきた父の申し出を全力でリュウ君は断っていた。
 
「ねえ、女の子ってこんな大変なの? ストッキングとかこんなきついのよく履けるな。スカート履いて歩くのってさ、パンツ見えそうって思いながら歩くの? ビューラーってまぶたはさんで痛い」
あのね、女の子は好きな人に可愛くみられたいと思って準備するわけ。どんな洋服着て行くかとか考えるんだよ。
それなのに毎回遅刻とかどうなわけ。
ネイルだって、乾くのに時間かかるし綺麗に塗るの難しいんだよ。
で? オンナゴコロ、少しは分かった?
 
 
しばらくしてミサとリュウ君の高校で文化祭があったので遊びに行った。
リュウ君のクラスは食べ物を販売しているらしい。ミサと一緒にリュウ君のクラスのところに行く。
リュウ君がフライドポテトを売っている。
そういえば、あれからヘルプのメールはきていない。
そんなところにリュウ君の彼女がきた。小柄でポニーテールが似合う女の子。リュウ君はフライドポテトを売っていてまだ彼女に気がつかない。彼女はリュウ君に気がつかれないように蝶々のマークがついた鏡を取り出して、髪の毛を整えてグロスを塗っている。そんな様子を私とミサは目を細めながら眺めた。
 
リュウ君が彼女をみるなりこう言った。
「あれ? もうフライドポテト食べたの? 唇テカテカしてる」
 
私とミサは顔を見合わせる。
次は口紅を塗ってもらおうか。
 
***

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2018-12-05 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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