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メディアグランプリ

ハゲ・ラプソディ


*この記事は、「ライティング・ゼミ プロフェッショナル」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:中園陽二(ライティング・ゼミ日曜コース)
 
20代後半から、だんだん寂しくなってきた。
 
何がかはあえて言わない。
そこは大人の対応で、察していただきたい。
 
同年代のアラフォー、アラフィフのおっさんが集まると、大抵はこの話になる。
「俺はもう来たよ」
「いや俺はまだまだ大丈夫」
「最近薬使い始めてさ」
人それぞれ、状況は違えど、気になるのは気になるのである。
 
30歳を目前にした頃、悩むのも面倒だし、もういいや、と思って、一気に丸坊主にした。
それですっきりした。
もともと中学生ぐらいまで丸坊主にしていたので、個人的にはその頃に戻ったような感覚である。
違いといえば、その頃は父親にバリカンで刈ってもらっていたが、それを自分でやるようになった、ということぐらい。
ある意味、親からの自立と言えなくもない。
 
自分の中では違和感がなくても、周りの人にはかなり思い切った行動に見えたようだ。
「どうしたん!?」と多くの人に言われたが、その理由はどう見ても「ハゲてきたから」である。
まだ若かった僕は、なかなか酷な質問だよな、と密かに思っていた。
 
現在、坊主にしてから10年ほど経つが、最近ではあまり何も思わなくなってきた。
それどころか、このハゲ頭、意外にいい営業ツール・武器になるのだ。
 
仕事上、年上のおじさんたち(多くの場合、役職の高い方々)と話をすることが多い。
そんな時、相手がハゲていても堂々とイジれるのである。
みんながためらうような相手であっても、「あ、ちょっと頭、来てますね」と言えてしまう。
これ、フサフサの人が言ったら嫌味でしかない。
しかし自分以上にハゲている人に言われたら、それは嫌味ではなく、「ボケ」になるのである。
「いや、君のほうが思いっきりハゲてるやないか!」
と突っ込んでもらえれば最高。
わははは、とひと笑いしてもらえて、距離がぐっと近づく。
 
もし、
「そうなんだよねぇ、最近薄くなってきてね…」
と真面目に受け取られても、そこから髪の毛話が広がるので問題はない。
 
もちろん髪のことをイジられて嫌な人もいるだろうが、そんな人にはとっておきの一言がある。
「いや、僕より髪の毛ありますやん!」
この切り札で「確かに!」と、すべてが笑いに変わる。
関西限定かもしれないが、このようになかなか便利な営業ツールなのである。
 
ちなみに、ハゲていない人に対してはどう切り込んでいくかというと、
「髪の毛、生え過ぎですやん!」
無理やりこちらのフィールドに引きずり込むのである。
生え過ぎ、と言われて嫌な気がする人はまずいないだろうし、言っている相手は見るからにハゲているのである。
これで相手は僕のハゲをイジらざるを得ない状況になる。
 
実はこれにはハゲなりの優しさもある。
ハゲている人に会った時、大抵の人は「イジっていいのかな、あかんのかな」と迷うのである。(関西人だけかもしれないが)
僕の場合は全然イジってもらっていいのだが、相手からするとイジっていいハゲなのか、イジってはいけないハゲなのか、見分けがつかない。
そこで、こちらからの優しさとして、「僕はイジっていいハゲなんですよ」ということを自ら宣言をしているわけだ。
これで相手は遠慮なくイジれるし、心の壁が下がるのである。
 
あまり手の内を晒しすぎるのもどうかと思うが、僕の寂しくなった頭はこんな感じで、初対面の人の心をほぐすのにとても役立っているのである。
 
周りを見ると、意外に坊主にしている人は少ない。
 
自分なりに頭の具合を分類してみると、こんな感じになる。
 
(1) 全くハゲていない人(フサフサ)
(2) ちょっと気になっている人(頭皮がチラチラ見える)
(3) そこそこハゲてきた人(頭皮がむき出しになっている部分がある)
(4) 完全にハゲた人(7割以上頭皮が見えている)
(5) 諦めた人・もしくは超越した人(坊主・もしくは剃っている)
 
もちろん僕は5番目である。
毎週1回、自分でバリカンで坊主にしている。
短さは1mm。
最初は6mmぐらいだったように思うが、だんだん短くなり、今は1mmとなっている。
別に剃ってもいいのだが、剃りはじめたらそれを維持するのに毎日剃らないといけないようなので、流石にそれは面倒だな、ということで1mmでとどまっている。
 
それはさておき、4番目と5番目の差がなかなか大きいようで、坊主にしている人は少ない。
バーコード的なスタイルで、ギリギリまでなんとかして隠そう、とする人が多いようである。
髪の毛セットするのに時間かかってるんだろうなぁ、座ってる後ろに立たれるの嫌だろうなぁ、うんうんわかるわかる、という気持ちになる。
僕にもそんな時期あったなぁ、と微笑ましく思う。
 
孫正義さんは
『髪の毛が後退しているのではない。私が前進しているのである。』
とおっしゃっている。
我が意を得たり、である。
 
まぁ、強がりの部類ではあるが、思いの外、ハゲも悪くないものである。
髪の毛で悩んでいる皆さん、思い切ってバッサリ切ってみませんか?
スッキリするのも悪くないですよ。
 
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2019-01-11 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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