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メディアグランプリ

自由人の祖父から学んだ人生で大切なこと


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:YUKA(ライティング・ゼミ1DAY講座)

「人生で大切なものは体験」

これが私のモットーだ。

そんな風に考えるようになったのは祖父の影響が大きい。

子どもの頃から「ウチにはお金がない」「節約がよき事」「できるだけお金は使うな」「外食しても一番安いものを頼むのがいいこと」そんな考え方がウチの家庭では普通だった。
そんな家庭で育ったため、私はお金を使うことへの抵抗が大きかった。

今考えてみると、お金がなかったわけではなかったはずだ。
両親は共働きで教師をしており、二人ともお酒は飲まず、ギャンブルもせず、趣味はTVゲーム。お金がかかると言えば私たち姉弟3人の教育費と家のローンくらいだったと思う。

これは私の推測だが、父が節約家になったのは浪費家の祖父の影響が大きかったのだと思う。
祖父も教員をしていたが、祖母や父から聞いた昔話によると、なかなかの自由人だったようだ。

まず、祖父が教員として給料をいくらもらっていたのかを祖母は知らなかった。毎月わずかな生活費を祖母に渡し、あとは自分の飲み代や旅行代に使っていたそうだ。

「飲み会と旅行の誘いは断ったことがない」

というのがウチに伝わる祖父を象徴する話だ。海外旅行へも時代の割には世界各国へ行っていた。イタリアへ行ってワインにはまれば、帰ってからも毎日ワインを飲んでいたという。
また、新し物好きで、昔から最新の電化製品をいち早く手に入れていた。
近所で初めてのテレビを買ったのが祖父で、テレビ見たさに家に近所の人が集まってきていたそうだ。

「これはちょっと借りてきただけ」とウソをついて新車を購入したり、「ちょっと天気が悪かったから」と家に何日も帰らないこともあったらしい。

私が子供のころも
「あれ、おじいちゃんいないね」
「おじいちゃんは中国行ってるよ」
というようなことが度々あったし、酔っぱらって道路で寝ていて近所の人が連れて帰ってくれたりしたこともあった。

そんな祖父と夫婦だったのだから、祖母はなかなか苦労したと思われる。専業主婦で収入がなかったので、祖母の母が野菜を売ったお金や貯金などを生活費にして暮らしていたらしい。

そういう両親を見て育った私の父親にとって祖父は反面教師であり、倹約家になったのもわかる。

こんな風に書くと祖父はひどい人物だったようにも思えるが、実際は家族から愛されていた。
やっていることはハチャメチャだが、穏やかで優しく、都合の悪いことはなんでも「ワハハ」笑ってごまかす。
「もう、こういう人だからしょうがないよね」と人に思わせてしまうチャーミングな人だったし、やっていることはネタとして笑い話になっていた。
祖母も飄々とした人なので、「苦労はしたけど楽しい人だし意地悪なところがないから結婚してよかった」と言っている。

私ももし祖父が父親だったら苦労してうんざりしていたかもしれないが、孫としては楽しい人だった。今でも私のことを一番愛しかわいがってくれたのは祖父だったと思っている。

大学生の時に、海外にあこがれていた私はアメリカに2か月の短期留学をしたいと思った。しかし、それにかかる費用のことがとても気になった。
私は両親の影響があって「お金がかかる」ということにとても敏感だった。費用を両親に出してもらうのは悪いし、大学には自宅から遠距離通学していたのでバイトする暇もない。

そんな時に背中を押してくれたのは祖父だった。

「自分で体験することにお金を使うことは無駄じゃない。思い出はお金では買えない。お金を使ってできる体験はできるときにしなさい」
そんなようなことを言って、祖父が留学費用を出してくれたのだった。

そのおかげで私は初めての海外でいろんな体験をしたし、世界は日本だけじゃないことを身をもって知ることができた。

その体験から、自分の中で「お金を使うことへの抵抗」よりも「自分の世界を広げること、新しい体験をすること」が上回るようになり、やりたいと思ったことにチャレンジするようになったのだった。

自分の人生にとって何が大事なのか。お金はお金としてとっていても価値があるものではない。それを使って得るものがあるから使う。
私にとって得たいものは体験なのだ。
それを祖父から学んだ。

祖父は数年前に90歳で亡くなったが、亡くなるまで財産がいくらあるのか誰にも打ち明けなかった。病気で亡くなる直前までお金の管理は自分で行い、ATMにも行っていたというのだから驚きだ。
浪費家だったはずだが、生活費をほとんど出していなかったせいか、結構な貯金を残していたらしい。これからまだまだ自分の体験に使おうと残していたのかもしれない。

祖父が亡くなってから、節約家だった両親は旅行など自分たちが楽しむためにお金を使うようになった。祖父の姿を見て「お金を残しておいても死んだらどうにもならないからできる時にやりたいことはやろう」と考えるようになったそうだ。

祖父はつくづく幸せな人だなと思う。自分の好きなことをし、愛され、いなくなっても子どもや孫の人生に影響を与えているのだから。

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2019-01-11 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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