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サウナが苦手だったわたしがサウナ通いをするようになった理由


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:外園 佳代(ライティング・ゼミ日曜コース)

「サウナって、おじさんが入るものでしょ?」
と、思っていました。
そう、サウナの本当の魅力を知るまでは。

わたしはもともと、温泉は好きでしたが、サウナは敬遠していました。
試しに入ってみても、熱くて数分しかいられません。

そもそもサウナが何のためにあるのかよく知りませんでした。
おじさんたちが、汗をかいてさっぱりするためのもの、くらいの認識しかありませんでした。

そんなわたしが、サウナに対する思いを大きく変えることになったきっかけは、ある断食リトリート施設を訪れたことです。

その施設の館長先生は、大のサウナ好きで、サウナの魅力を熱く語ってくださいました。

館長先生によると、サウナの入り方には、基本的な「お作法」があるとのこと。
それは、サウナ、水風呂、休憩というサイクルを、3回くりかえすというものです。

すると、水風呂後の休憩中に、「サウナトランス」とよばれる最高に気持ちのよい状態がやってくるのです。

その話を聞いたとき、
「まるで、麻薬みたい」
と思ってしまったのですが、このお作法でサウナに入ると、血管の拡張・収縮がくりかえされて、自律神経が鍛えられるという効用もあります。

わたしは館長先生のお話を聞き
「サウナにそんな気持ちのよさがあったとは!」
と、おどろきました。

その断食リトリート施設にも一人用のコンパクトなサウナがあったのですが、館長先生のサウナ談義を聞いたのが、すでに滞在期間の終わり近くだったので、そこのサウナには入らずじまいで帰ってきました。

でも、家に帰った後も、やっぱりサウナが気になる。

「サウナトランスというものを、いちど味わってみたい」
と、サウナのある近所のスーパー銭湯に家族で行きました。

この日わたしは、それまでほとんど足をふみいれたことのないサウナに、初めてじっくりと入りました。
女性用サウナに入っている人はそれほど多くなく、数名のおばさまたちが、備え付けのテレビに気だるげに見入っていました。

今までだったら、「サウナ好きのおばさん」としか見ていなかった人たちが、
「この人たちも、館長先生の言うような『サウナトランス』を知っているのかもしれない」
と、何やら尊敬の念さえわいてきます。

いつもより長めにサウナに入ったあと、一度目の水風呂へ。
しかしわたしは、サウナにも増して水風呂が苦手でした。

でも、サウナ愛好家によると、水風呂のためにサウナはあると言っても過言ではないとのこと。
水風呂に入ることで副交感神経が優位になって体がリラックスするのです。

しかし、わたしは、少し足を水につけただけで
「つ、つめたい!」
と、体がぎゅっとちぢこまってしまいます。
それでもおそるおそる足を水につけていき、なんとか膝下までは水につかることができました。

続いて、外の露天スペースで休憩です。
これまた風が体にヒューヒューあたって、寒い。

「こんな状態で、サウナトランスなんてやってくるのかしら?」
と、懐疑心いっぱいで、再びサウナ、水風呂、休憩とくりかえしましたが、気持ちよさがあまりわからずじまいでわたしの「サウナお作法初体験」は終わりました。

それでも、服を着替えながら、体がいつもよりもポカポカしているのに気づきました。
そこには、
「生まれて初めてお作法にしたがってサウナに入った」
という高揚感もあったのでしょう。

その後も、別の銭湯や温泉に行ってみてはサウナに挑戦をしつづけました。
するとそのうち、最初はあんなに冷たく感じた水風呂にも肩までしっかりつかれるようになり、休憩中に体がふわっとゆるむような感覚も味わえるようになりました。

そしてとうとう、断食リトリート施設を再びおとずれる機会がやってきたのです。

このときの申込みの理由は、断食でお正月太りを解消したかったというのが第一の理由ですが、サウナに再挑戦したかったというのが第二の理由。

「サウナに入りに来ました!」
と言うと、サウナ好きの館長先生はニコニコしていました。

到着後、さっそくサウナに入りにいきましたが、この施設のサウナは屋上にあり、水風呂は露天です。
そして、ちょうどこの日は冷え込みがきつく、サウナ後の水風呂に、寒くて寒くて足先だけ入るのがやっと。

「寒い! しかし、あきらめるのはくやしい」
と、滞在中にもう一度挑戦することに。

別にサウナも水風呂も、滞在プログラムの義務でもなんでもないので、入る必要はまったくなかったのですが、それまでの自分の限界を超えてみたくなったのです。

いつもより長めにサウナに入り、じゅうぶんに体をあたためてから水風呂に入ったら、とうとう、この露天水風呂に肩までつかることができました。

空を見上げると月が出ていて、月光浴をしながらの水風呂は、なんだかみそぎのような雰囲気。

水風呂から出て休憩しながら、
「とうとうやりとげた……」
と、達成感で胸がいっぱいになりました。

わたしにとって、サウナと水風呂というのは、自分のキャパシティを広げてくれるものだと感じています。
90度という熱いサウナと、こごえるような水風呂という両極の世界を行き来していると、
「わたし、こんなにがんばれるんだ!」
と、自分に対する自信のようなものがわいてくるのです。

そして、以前のわたしは、
「AとB、どちらが正解か?」
と、迷うことが多かったのですが、サウナに通い始めてから、
「正解なんてないんだ。熱いのも冷たいのも、どちらも経験したらいいんだ」
と、柔軟にものごとを考えられるようになってきました。

正直、今でもサウナトランスの状態がどんなものか、よくわかっていません。
でも、サウナという、こんなに身近にある悟りの場を知ったわたしは、これからもサウナに通いつづけていくでしょう。

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2019-02-22 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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