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私は働くことで息をする


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:脇田知子(ライティング・ゼミ平日コース)
 
私は働くことが好きです。
特に対価を受け取ることができる仕事は、趣味では得られない経験を私に与えてくれます。仕事で、想像を超えるような結果や大きな達成感を得た時には、とてもうれしくなる。失敗から自分を見つめ直せば、新たな自分を発見できる時もある。仕事を通して、さまざまな刺激をダイレクトに味わえた瞬間、私は自分の価値を強く感じられる。
 
私は、働くことで息をしている人間です。
 
初対面の会話でよくある質問。
「趣味とか好きな事ってある?」
数年前までの私は、次のように答えていました。
「昔は〇〇していたけど、最近は何もしてないかな」
「無趣味かな」
当時の私は、自分の本当の気持ち「好きなこと=仕事・働くこと」を素直に伝えることができませんでした。そのため、こういった質問が投げかけられると、「自分には何もないな」「つまらない人間かも」と思うことが多かったように思います。
 
私にとって「好きなこと=仕事・働くこと」という思考は、学生時代からありました。よくも悪くも学生時代は、勉強している時間よりバイトをしている時間が長かったかもしれません。また会社勤めをする中では、「そこに仕事があるから会社に行く!」とういうくらい、仕事に身を投じることに全力で、抵抗は全くありませんでした。今なら社会問題にもなりかねませんが、当時は許されていましたね。時間と身体が許す限り仕事ができたという点は、健康な体を与えてくれた両親に感謝しかありません。お父さんお母さんありがとうございます…… 。
 
私の仕事への姿勢は、一緒に働く仕事仲間は感じていたと思います。しかしこれまで関わってきた同僚や後輩、特に同性の仕事仲間には「好きなこと=仕事・働くこと」という、私の素直な気持ちを伝えることはありませんでした。というのも同性の仕事仲間は、「プライベートと仕事は別!」「仕事は、プライベートが充実しないと頑張れないよね」といった意見が多かったため、何となく言い出せませんでした。職場での人間関係は良好でしたが、仕事に対しての温度差は常に感じていたため、息苦しかったように思います…… 。
 
息苦しさを感じていた時期は、いろいろ考えました。
「自分にとってプライベートって何だろう?」
「私のプライベートは充実している?」
考えていく中で、私にとっては、プライベートと仕事という線引きは無く、それぞれが融合していることに気づきました。そして私にとってプライベートも仕事も日常であり、生きている自分を感じる要素。日常の一つひとつに自分の存在が感じられれば、日々が充実して満たされていくだけ。
「わたしは、プライベートと仕事が融合しているタイプだ!」
この感覚に気づけたとき、すごくすっきりことを今でも鮮明に覚えています。
 
この感覚に気づけたのは、会社勤めを辞めた6年ほど前です。自分という看板で仕事をしていく覚悟ができた時に、自分自身の価値について深くふかく考えました。その中で「働くことが好き=自分の魅力の一つ」だと思えるようになったのは大きかったと思います。どんな困難があっても超えられる心を持っている自分は、自信をもっていいと思えました。そして自分が好きな事で対価をもらって働けることは、「とても幸せ者だ!」と自分に言えた。
 
会社勤めを辞めてから、中小企業のさまざまな経営者と話をする機会がありました。私のように「働くことが好き!」「仕事が好き!」という人が多いと思っていたら、そうでもないことに驚きました。「何となく始めた」「儲かったから続けている」「スタッフが大切だから続けているだけ」などいろいろな意見がありましたが、共通していたのは、どの経営者も、仕事や働くことに価値を見出して日々成長を心がけている。とても心地よかった。いろいろな価値観を知ることで自分の価値観も認めてあげられた。
 
自分という看板で働くと決めてからは、自信がなくなるような経験が本当に多かったが、止まることなく前進できているのは、自分の価値観を深くふかく見つめて、自分が幸せな事に気付けていたことが大きい。また自分を認められるようになったことは、仕事という働く場面で、ダイレクトにさまざまな感覚を得られるようになったからだ。今ある働く場面は、自分にとってとても大きな成長になっている。
 
そして働くことには、しっかりと対価をいただくことが重要であることにも改めて気付きました。働き方のスタイルは、バイトやパート、正社員に派遣社員。そして、最近はボランティアというかかわり方で働く場面も身近になってきた。どのスタイルがいいとか悪いとかではないが、私は対価にこだわりたい。自分への厳しい目を持ち続けることが、自分に息を吸わせ成長をさせると思うから。
 
私にはいろいろな顔がある。妻であり母であり、小さな組織の経営者でもある。いろいろな形で働くことがあるが、自分への対価は常に意識している。それがあって自分がしっかり息をしていると感じられるから。
これからも、働くことでしっかり息をして生きている自分を感じていきたい。
 
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2019-03-02 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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