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メディアグランプリ

仕事がつらいから、悟りを開きたい。


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

【4月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《日曜コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:けんもつ(ライティング・ゼミ土曜コース)
 
“仕事で遅くまで残ってると「なんで私がやりたいって言ったわけじゃないのにこんな頑張んなきゃいけないの?クソが」って思いが止まらないんだけど、皆どうやって折り合いつけてるの?単に勤務時間が長いからつらいってだけじゃないんだと最近気付いた”
 
午前0時、恨み辛みをスマホに打ち込み「ツイート」ボタンを押す。
仕事から帰って、ちょっとボーッとしてたらあっという間にこの時間だった。
 
やらされ仕事に、どうしてもモチベーションが保てない。
私の現在のメイン業務は、印刷物の発行だ。
外注の制作会社への指示出しや、原稿チェックを行う。その他にも、イベントの企画運営、営業出張、事務処理などを行う。各業務につき1部署欲しいくらいだといつも思っている。
 
ほとんどの会社員、特に私のような入社1年程度のぺーぺーはそうだと思うが、別にどの業務も、自分からやりたいと言ってやっているわけではない。
 
そんなことより、私は書きたい。書く業務をやらせて欲しい。やりたくないことばかりに時間を取られて、やりたいことができないのは苦しい。
書くことがメイン業務の仕事に就けば、やりがいを感じながら楽しく働けるかもしれない。
 
でも、やりたい業務だけやるなんて、どこの組織に行ってもできないと薄々分かっていた。
というのも私は1度転職していて、前職でも、苦手な業務に疲弊して組織を変えた。そして組織を変えた今、また同じ理由で疲弊している。「結局どこに行っても同じ」と半ば諦めていて、なかなか次の転職に踏み出せない。
 
そんな折、友人からの紹介で、書き仕事をしている人と直接お話できる機会を頂いた。
 
2つ年上のヒロコさん。取材と執筆のお仕事をしている。まさに私がやりたいと思っていることだ。
 
書き仕事の実態や、実際に働いている人がどう感じているのかを知りたかった。もしかしたら、書く業務に集中できる環境があるかもしれない。どこに行っても同じじゃないと思いたかった。わずかな希望に賭けていた。
 
ヒロコさんとはメッセージ上でやり取りをしていたが、実際に会うのは初めてだった。
春っぽいピンク色のカーディガンを羽織って、細いフレームの眼鏡をして、繊細で穏やかな印象の女性。実際に話してみると、見た目に違わず性格も話し方も柔らかい女性だった。
 
お仕事の話を色々聞いた。やっぱり、書くこと以外の業務は山ほどあって、やらされ仕事も少なくないという。
例えば、ゴミをまとめたり、上司から資料づくりや調べ物を頼まれたり。結局、書く仕事をメインとする職場ですら、書く業務に集中する環境ではなかった。「どこに行っても同じ」という仮説は、否定されるどころか、確固たる事実となって私の前に立ちはだかった。
 
でも、ヒロコさんは希望の言葉をくれた。
 
「余裕がないとき、そういう仕事って雑にやっちゃって、『あぁ、今雑になってるな』って反省するんです。たとえ雑務でも丁寧にやると『私、よくやったな』って達成感があるんですよね。なんか、上司も喜んでくれるし、良かったなって」
すっごい綺麗事なんですけど、と言葉を続けるヒロコさん。私はブンブンと首を横に振った。
 
達成感。私の中で抜け落ちていた感覚だった。毎日の業務に追われ、「疲れた、どうしてこんなに働かなきゃいけないの?」とモヤモヤしながら帰る日が続いていた。でも確かに、私は毎日毎日、時には12時間以上オフィスにかじりついて、仕事をやり遂げている。たとえやりたくない仕事でも、「よくやった」と自分を褒めてあげることを忘れていた。
 
また、ヒロコさんは「関係ないと思える業務でも、意外とやりたい仕事に活きてくることもあるんですよ」とも言っていた。
これには驚いた。つい最近、職場の先輩も、全く同じことを言っていたからだ。
「意味ないって思うことでもやってみたらいい。もちろんハズレ引く時もあるけど、案外得られるものがあるから」という、先輩の言葉が蘇る。
年上の先輩たちが立て続けにこう言うなら、きっとその通りなんだろう。
 
ヒロコさんも元々、やりたいことができなくてモヤモヤしたり、やらされ仕事に疲れていた時期があったと言う。
現在の彼女は、「良い意味で諦めがついている」らしい。そんな状態を、「悟りを開いた」と表現して笑っていた。
 
「けんもつさんは今おいくつですか?」
「◯◯歳です」と答えると
「あ、じゃあきっとあと2年くらいですよ、悟り開くの」
 
なんだか仰々しい表現に、思わず笑ってしまう。
でも、良い言葉だと思った。
どこに行っても同じ。働いている限りどうせ一生このまま。そうやって絶望していたけど、いつかこのモヤモヤ期にも終わりが来ると分かっただけで、急に肩の荷が降りた。
 
やりたい仕事だけやるなんて、できない。つらい現実だし、どう頑張っても変えようがない。
そのことに絶望したり、変えようと躍起になるより、今ある現実を上手く受け入れ、物の見方を変えてみることが大切なのだろう。
さらに良いことには、そうしていくうちに、100%は無理だけどやりたいことに近づいていける。
 
ただ、人間すぐには変われないから、また忙しくなってくると「どうせ」とモヤモヤし始めるのだろう。
今までは悪態をついて終わりだった。だけど、いつか悟りを開くと知った今、一呼吸置いて「悟り開くの、まだかなぁ」とボヤくくらいの余裕は持てるような気がしている。
 
*** この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加いただいたお客様に書いていただいております。 「ライティング・ゼミ」のメンバーになり直近のイベントに参加していただけると、記事を寄稿していただき、WEB天狼院編集部のOKが出ればWEB天狼院の記事として掲載することができます。 http://tenro-in.com/zemi/70172

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2019-03-13 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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