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メディアグランプリ

一度死んで生き返ったら違う人間になっていた


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

【6月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《平日コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:鈴木 裕一(ライティング・ゼミ 日曜コース)
 
 
30年間同じ会社で仕事をしてきた。
定年まであと10年なので、もう無理はしない。
だって、この年になってがんばったって給与も増えるわけじゃないし、状況を変えていこうなんて若い頃のような気力も無い。結果は分かっているから。
朝起きてジョギングしてなんてあり得ない。そんなことしたら疲れるし、テレビドラマを見ても、もうはらはらもどきどきも感じない。もう人生に疲れているんだから。
楽しみと言えば、そうだな、なんだろう。
同僚と呑みに行って上司の悪口いうときかな?でも、なんか自信を持っていえる趣味がないなと寂しさも無いわけではなかった。
でも、もうがんばらないと言っていいほど本当にがんばってきた。
上司の指示には文句一つ言わず、徹夜仕事も何度やったかわからない。
朝一番で会社を出て家に帰りシャワーを浴びたら、新しいワイシャツに身を包み駅に向かう。毎月の会議に資料を提出するために、業績をよくするための施策を書いて、資料を作成したきた。
でも、決していやいや仕事をしてきたわけではない。
会社があるから食べていける。ほしいものが買える。これがなくては私は生きていけないのだ。そう信じていた。
 
そんなある日、その出来事は起きた。
仕事中に突然首に痛みを感じた。我慢して仕事をしていると考えがまとまらなくなってきた。立ち上がって歩いて行った先で、なんで自分が歩いてきたのか思い出せなかった。耳鳴りもする。
これはまずい。文章を書こうとしても思いつかない。ミスも多発するようになった。私は事業企画をする部署の課長だ。頭が使えないイコール、お払い箱だ。
どうしよう。異動か?退職か?家族をどう養っていこう?家のローンは?自分の体より周りのことばかり考えていた。
 
でも、家族の勧めで、脳神経外科を受診した。
すぐに、MRI検査が行われた。
再度、診察に呼ばれて聴いた病名は、難病指定されている病気だった。
難病指定されるということは、治療法がないということ。
手術してもよくなる保証はない。すぐに進行しないので、だましだまし生きていきましょうと言われた。納得いかなかったのでインターネットで病名を検索し続けた。でも、ほとんど有効な情報は見つからなかった。
そのなかで、一つだけ同じ病気で手術をして、1年後にやっと歩けるようになったという投稿を見つけた。
一年後にやっと自分で少しだけ歩ける?
絶望感に駆られた。死を強く意識した。自分の意思で歩き回れない人生なんて死んでいるのも同然だと思えた。
張り合いもなくなり、家族とも口げんかするようになった。
この苦しみを誰も分かってくれないと思うと、海の中に深く深く落ちていく自分の姿が頭の中に良く現れていた。
 
そんな気持ちだから病院にいるときだけが守られているという感じがした。
そんなある日、看護師さんが笑顔で話しかけてきた。
私がどんどん落ち込んでいくのを見かねての行動だったと思う。
 
「痛みは、体からのメッセージなの。鈴木さんは、あまりにも働き過ぎ。もっと自分のことを優しくしてあげて。自分がやりたいと思うことだけやっていても人生はうまくいくの。勇気をもって嫌なことはやだと言っていいし怒ってもいいですよ。」と言われた。
はじめ、なんだか急に変なこと言われて驚き、戸惑った。
 
しかし、その日以降、頭の中で自分をやさしてしてもいいの?と自問がはいじまった。
そういえば自分は会社のため、上司のため、同僚のため、部下のため、家族のために働いてきたが、自分のことを大切にしていたかというと、まったく自分のことを大切にしていなかったことに気づいた。
その瞬間、思わず涙が出来た。頭の中で体のメッセージがとても強く聞こえてきたように感じた。
子供の時の夢や楽しかったことが次々を浮かんできた。
笑顔で楽しんでいる自分が鮮明に思い出された。
その後は、もう止まらなかった。
次の日、会社に電話して体の調子が悪いといい会社を休むことにした。
すぐに衝動的に海に向かって車を走らせていた。
走りながら、自分の気持ちに向き合った。
頭の中に浮かんでくるイメージがありありと鮮明で驚くばかりだった。
こんなに自分には強い思いややりたいことがあるなんて知らなかった。
そして、自分がこんなにメッセージを送っているのに、なぜ会社での評価だけが人生だと思い込んでいたのか?いつからこんな自分になってしまったのか?
運転しながらまた涙がこぼれて止まらなかった。こんな泣いたのは大人になって初めてだった。
富士山が夕日の中でそびえ立っていて、自分に勇気を与えてくれているような気がした。何かが自分の中で変わった気がした。
 
帰りの車の中で、自分の気持ちは全く別人のようになっていた。
会社が無くなっても自分は自分。仕事がなくなったら、探せばいい。
いや、お金のために仕事をするなんて考えはもうやめた。
自分が死ぬときに悔いが無いと思える生き方を送っていこう!
いや、送っていいんだ。決めるのは自分だ。
もう、誰かのために生きる人生はやめる。自分をすべて認めて、自分らしく生きていこうと心から思えた。そのときに得も言われぬ幸福感を味わった。
何か幸福になれる飲み物を飲んだみたいに、何の理由もないのに幸福感が体を襲い、そして全身を満たしていくのを感じた。さらに幸福感は強くなった。
 
あれから、3ヶ月たった今、職場は昔から興味があった人事の仕事に異動させてもらうことが出来た。過重労働もなくなった。土日も家族と楽しく暮らせるようになった。そして、自分が何をやりたいか具体的に見えてきた。
そして、すぐに行動に移した。
この4月から大学に入学してグローバル経営学科で経営学を勉強し始めた。
朝は、眠い目をこすり6時には近所を走っている。
また、組織変革のための勉強会にも申し込み、組織をどう変化させていけばよいか勉強し始めた。
更に自分の人生で気づいたことをみんなに伝えるために、文章力をつけたいと思いライティングゼミに通い始めた。
沢山やることがあり、めまぐるしく走り回っているが、どれも将来の夢に関連付いていて、やればやるほど楽しく、熱い気持ちが強くなってくる。
 
全くやる気が無かった他人の評価を得るために生きてきたおじさんだったが、
私は死を意識してどん底の気持ちを味わった時から、反転するエネルギーが沸いてきて、今は一瞬一瞬を生き生きとドキドキわくわくしながら生きている。
いま、自分は数ヶ月前と全く違う生活を送っている。
 
もちろん、いつも笑顔で。
 
 
 
 
***
 
この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加いただいたお客様に書いていただいております。 「ライティング・ゼミ」のメンバーになり直近のイベントに参加していただけると、記事を寄稿していただき、WEB天狼院編集部のOKが出ればWEB天狼院の記事として掲載することができます。
 

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2019-05-02 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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