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メディアグランプリ

もし、あなたが今、何者でもないことを悩んでいるなら


 
*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:佐藤祥子(ライティング・ゼミGW特講コース)
 

「私、生きててよかったです」
 
 
そう話してくれたのは、現在私の仕事の手伝いをしてくれているユキさんだ。
私のクライアントに絶大な人気がある。
とにかく明るく、ちょっとドジで愛らしい人なのだ。
 
初めて会ったのは今から3年ほど前になるだろうか。
友人の紹介で、築地の近くの焼き鳥屋さんで待ち合わせをし、日本酒を飲みながら二人で熱く語り合った。
 
「私、死ぬまでに何か一つでいいから、いいことしたいんです。人でなくても、犬でも助けたりしたいんです。別に死にたいわけじゃないんですけど、死ぬほどの悩みもないんですけど、自分は何者でもないなーというのが悩みといえば悩みで」
 
ユキさんの気持ちはよく分かった。
 
私も、何者でもない。
そのことをひどく悩んでいた時期があった。
 
なんとなく三流大学を卒業し、目標も壮大な夢もなく、就職できるところに就職した。
何をとっても中途半端な人生だった。
このまま一生終わるのはまっぴらごめんだ。
就職して半年で決意した。
 
何者かになろう!
 
そして、今まであれほど嫌いだった勉強をし、心理学の資格を取り、独立を果たした。
これで何者かになれた。
 
その時はそう思ったが、長くは続かなかった。
世の中そんなに甘くなかった。
20代そこそこの小娘の話なんて誰も聞いてはくれない。
 
素敵な人の話は聞きに行き、本もたくさん読んだ。
 
「成功の秘訣は何ですか?」
成功者たちは言う。
「あいさつを大切に、社員たちにも徹底した」
「素手でトイレ掃除をした」
「会社には誰より早く出社し玄関掃除をした」
 
あいさつと掃除か……
普通なら真似するところだろう。
私はひねくれていたので、そんなわけないと真っ向から否定した。
 
その成功者たちは、きっと血を吐くほど努力し、時に人に嫌われたり恨まれたりもしただろう。寝る間も惜しんで働いてきたことだろう。
成功すると、そんな努力は綺麗さっぱり忘れてしまうのだろうか。
あるいは、それほどの人格者しか成功者になれないのだろうか。
 
人生大逆転タイプの成功者もいた。
 
「小さい時に両親が離婚し、親戚に引き取られ苦労した」
「家が貧乏でどんな仕事でもした」
 
そんなドラマチックなストーリー、私は持ち合わせてはいない。
語れるほど大した挫折もない。
平凡に生まれ育ち、平凡な人間なのだ。
あいさつや掃除くらいしたところで何者かになれそうもない。
 
この人たちは、もともと特別な人だったんだ。
 
そう諦めかけていた時、転機となる出来事があった。
 
以前カウンセリングをした人からの連絡だった。
「私、実は死のうと思っていたんです。あなたに話を聞いていただいて、まだできることはあると思いました。今、実家に引っ越して、家業の手伝いをしています。あれだけ田舎に帰るのは嫌だったのに、私を頼りにしてくれる人がいて、ああ平凡な人生でもいいんだなと思えました。あの時聞いていただいて本当にありがとうございました」
彼女は田舎から東京に出てきて、仕事で大きな挫折を味わっていた。生きる目的も忘れかけていた時に私を訪ねてくれたのだった。
正直どんなアドバイスをしたのかも思い出せなかった。
人の命がかかっている責任感もなかったように思う。
感謝をされているのにも関わらず、私は深く反省した。
 

その時から私の中で物語の主人公が変わった。
 
私が主人公ではなく、誰かが主人公だったらどうだろう。
一人一人が悩んだり苦しんだり、うまくいって喜んだり、小さい幸せを噛み締めて生きている。
この人たちが主人公でいいじゃないか。
 
私は一人一人の物語を聞くことに徹した。
職場の人の愚痴を言う人、夫の悩みを抱えている人、子育てが嫌になっている人、親から愛をもらえなかったと嘆く人、仕事にやりがいが感じられない人。
 
どの人も物語を持っていた。そして、変わりたいのに変われずにいた。
まるで出口のないトンネルの中にいるようだった。
希望の光が見えないでいる。
 

トンネルの出口まで、明かりを灯そう。道を示そう。伴走しよう。
 
主人公が私でなくなると、それはとてもうまくいった。
私がもし何者かだったとしたなら、きっと私があの時、あいさつや掃除をする社長や、育ちがドラマチックな成功者の時に感じたことを感じさせてしまったことだろう。
 

あなただからできた。
あなたは特別で私とは違う。
 

私は何者でもないことを喜んだ。
 
今私は心理カウンセリングを用い、経営コンサルタントをしている。
クライアントの目安は、実績が0の人から年商が3000万円の人までと決めている。
それ以上の人は、特別な人に依頼した方がいいからだ。
私のところに来る人は、その時は何者でなくてもいい。トンネルを抜け出せずに悩んでいる人たちだ。トンネルの出口まで導けば私の仕事は終わる。
 
「生きててよかった」
そんなドラマチックなことばかりではない。
まあまあ平凡な人生も悪くない。
どんな出口だっていいじゃないか。
そこには、あなたにしか見えない景色が広がっているのだから。
 
もし、あなたが今、何者でもないことを悩んでいるなら、あなたでない誰かの道を照らしてみることをおすすめする。
主人公は一度譲ってみたらいい。
それを仕事にしなくても、人の役に立てることは何でもいい。
人を通じて自分の道が見つかることだってある。
 
 
 
 
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2019-05-06 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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