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40代起業で失敗する人の特徴は、アラフォーで結婚できない女性に似ている……。


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:鉾立由紀(ライティング・ゼミ書塾)
 
「私、そんなことまでしたくありません……」
 
これが昨今のアラフォー婚活女性の決め台詞だそうだ。
 
これは婚活コンサルティングをしている私の友人から聞いた話だが、アラフォー女性、特に若い頃にモテた経験がある女性ほど、以下の2つの問題を抱えているらしい。
 
① 今の婚活市場における自分の立ち位置がわかっていない。
② 自分の立ち位置がわからないから、婚活のために努力をすることを嫌がる。
 
これを聞いた時、私は正直、苦笑してしまった。なぜなら、これら2つの理由は、私が結婚できない理由を絶妙に言い当てていて(私はアラフィフ独身)、さらには、私が自分の仕事(起業家プロデュース)で出会う、失敗するタイプの40代起業家の特徴とそっくりだったから。
 
今回の記事で、私は、この結婚できないアラフォー女性の2つの問題になぞらえて、40代起業で失敗する人の特徴を語ってみたい。
 
<40代起業で失敗する人の特徴その1>
今の市場における自分の立ち位置がわかっていない。
 
40代。
 
この言葉そのものが、すでに熟成した雰囲気を醸し出しているのだが(私も47歳なのでご容赦を)、一般的に、40代で起業しようとする方の多くは、これまで会社員、且つ、勤務先でベテランというケースが多い。
だけれど、この会社でベテランだったという事実が40代起業を志す人々に、ある大きな勘違いをもたらす。その勘違いとは……、起業家としても、「自分はベテランだ」というもの(起業家としては未経験者だと言うのに)。
 
百歩譲って、その方の会社での経験がものすごく優れていたとしても、それは会社の看板ありきの実績であり、その後ろ盾のない丸腰の40代起業家の実績など、一般のお客様にとっては何の意味もないということを、40代起業家は気づけない。
 
そして不幸なことに、この勘違いは、実際に起業するまで彼らの頭に留まり続ける。彼らの脳内においては、自分は経験豊富で、引く手数多な起業家なのだから、現実における起業の泥臭業務についてはまったく想定がなされていない。彼らの脳内で繰り広げられているのは、現実味のない「ドリーム起業」なのである。
 
もちろん、起業の現実を知った時、彼らは自分がなんの準備もできていないということに気づき……、そこからが正念場となるということは言うまでもない。
 
<40代起業で失敗する人の特徴その2>
自分の立ち位置がわかってないから、売上のために努力をすることを嫌がる。
 
40代で起業する方の多くが固く信じている神話の1つに、「いい商品を作れば売れる」というモノがある。だけれど約9年、個人起業家をプロデュースしているが、いい商品を持っているから売れるという話は見たことも、聞いたこともない。
 
そもそも、多くの日本人が忘れているのが、「日本人の高品質至上主義」という事実。要するに、お客様が選ぶのは、いい商品ではなく、すぐれた商品。それは、起業家としての経験、実績の有無に関わらず、容赦なく襲ってくる事実なのだ。
 
そしてもう1つ、40代起業家が気づいていないことがある。それは、「お客様は自動的に湧き出てくるものではない」ということ。
 
私の元ヘッドハンターとしての経験からお話すると、40代の会社での業務というのは、そのほとんどは部下のマネージメント業務であり、現場に出ることはほとんどない。要するに、40代の日本の企業戦士には、人脈は社内人脈しかないのである。
 
だが、起業には人脈が必要だ。自分が40代だろうと、未経験者だろうと、今まで営業経験がなかろうとなんだろうと、多くの見込み顧客に自分の事業を知っていただかなければならない。これこそ、アラフォー婚活女性と同じで、まずは圧倒的に多くの見込みのお客様に自ら出会う必要がある。会社では指示を出しさえすれば、部下が動いてくれたかもしれないが、自身での起業となるとそうはいかない。会社で新人だった頃以上の活動量が求められ、さらにはSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を、10代、20代の若者を越える勢いで、使いこなすことが求められる、……のだが、会社員を長くやってきてしまった40代起業家には、この切り替えがなかなか理解できないのだ。
 
そしてこの起業家への頭の切り替えの“遅さ”が、40代起業家にとって致命傷となるのである。
 
私はこの記事で、40代起業家を笑い者にしたいのではない。私自身も38歳で起業したので、その年令で起業することのリスクは心得ているつもりである。
 
私がここで言いたいこと、それは、40代という人生の分岐点で与えられるこの選択のチャンスを、もっと戦略的に考えてほしいということなのだ。元ヘッドハンター、そして現在、起業家という立場の私だからこそ伝えられることだと思うのだが、今の日本では、40代の人々が会社員として自分のポジションを確保し続けることも難しい。だからと言って、起業家としても、未経験からはじめるのだから、かなりタフであることに変わりない。
 
だけれども、はっきりと言えることがある。それはいずれの道を選ぼうとも、自分の人生の選択として、戦略的に選び取っていくことができれば、道を拓くことはできるのである。
 
人生100年時代とも言われるこの時代、高度経済成長という、レールに乗っておりさえすれば、誰かがなんとかしてくれるという時代は終わった。けれどその代わり、私達は、自分たちで好きな人生をデザインし、生きることができる。そんな自由を手に入れたのだ。
 
40代。酸いも甘いも噛み締めて、人生の折り返し地点に立つ私達だからこそ、人生の残り半分を最高の自分の色に染めあげる、そんな選択を積極的にしていこう!
 
38歳で起業という道を選択した元・ヘッドハンターの老婆心からのアドバイスである。
 
 
 
 
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2019-05-22 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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