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メディアグランプリ

人見知りをなおしたければ、人から嫌われればいい


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:上野建(ライティング・ゼミ平日コース)
 
 
「人から嫌われたくない!!!!」
人見知りの激しい私は、そう思っていた。
嫌われたくない。傷つきたくない。好かれたい。
 
自分が人見知りになった原因を考えると、それは小学校5年にまでさかのぼる。
小学校5年の春、父の仕事の都合で転校した。
結果からいうと、私は、転校生デビューに失敗した。
自分でいうのもなんであるが、以前の小学校では、割と人気者であった。
友達に囲まれ、女の子に告白されたことさえあった。
振り返ってみると、このとき、人から好かれるということも、嫌われるということも意識したことがなかった。学校での人気者であった当時の自分はそれが当たり前で、そんなことを考える必要がなかった。
 
ところが、転校を境に変わった。
以前と同じ調子でいても、どうも何かが違う。
転校先で馴染めなかったということになるのだろう。
今でこそ分かるが、私の場合は、いわゆる『お調子もの』であった。それが以前の学校では、そこそこ受け入れられたのだが、転校先ではそうもいかなかった。最初の数日か何週間かは、「なんか面白いやつが転校してきた」のような扱いであったが、それからすぐにそれが、うとまれるようになった。
小学生といえど、社会であり、それぞれに立場というかポジションがある。
私はそのポジションを把握することが苦手であった。いや、そもそも把握するという発想がなかった。多くの小学生がそんなことを考えなくてもいいだろう、しかし、転校生には必要なことだ。
逆になって考えてみれば、「なんだか転校生が調子にのっている」という感じに映ったのだろう。浮いていたことさえ気が付かなかった。
 
それから、私は、なるべく、人から嫌われないように、人の顔色をうかがったり、相手の立場を考えたりするようになった。
あたりさわりのない言葉ばかりが増え、人から嫌われることもなくなったが、好かれることもなくなったように思える。
 
どうしたらいいのか、分からなかった。
気がつけば、自分で自分を肯定することも難しくなっていた。
そんな人間が人から好かれるわけがない。
 
大学生のころ、Yという友人に出会った。
彼はよくもわるくも自由だった。
彼にまつわる話で信じられなかったのが、当時付き合っていた彼女の親友と関係を持ち、親友がその彼女への罪悪感から関係をもったことを告白し、結果、3人の人間関係がこわれたことがあった。
この話は、僕がYと出会う前におきたことだった。
モラルとか人間性とかより単純に気になったことがあった。
 
「なんでそんなことしたん?」
 
Yからの答えは
「よくさ、テレビとか漫画とかで、そういう話あるじゃん? で、実際にそういうことをしたら、どうなるのか、やってみたかった」
なんという理由だ。それで、2人の女性から恨まれることになった。
 
人から嫌われることも恐れなかった。
同時に、自分を偽ることもなかった。たとえ人から嫌われようと。

Yは、変なTシャツ、ダサいTシャツを集めるのが趣味だった。
Yの古着屋巡りについていったことがある。
店内を一通り、見て回り、Yは店員に声をかけた。
「ダサいTシャツ探してるんですけど、ないですか? 色とかプリントがダサいヤツがいいんですよ」
Yは直球だ。店員が明らかに困惑している。
それは、そうだ。服屋の店員は自分や自分の店がお洒落だと思っている。いくら客からの要望が「ダサいTシャツを探している」だとしても、その要望に応えることは、自らの存在を否定することになる。
「今並んでいる感じのものしかないですが……」
店員はなんとか、とりつくろうとしている。
「じゃあ、この辺で、他にダサいTシャツが売ってそうな店知りませんか?」
自分の目的に対し、質問が適切すぎるが、何重にも失礼な質問のような気がする。店員は苦笑いしながら、答えた。
「この辺だと、他に、◯◯さんという古着屋もありますよ」
 
全く人見知りをしないYにきいたことがある。
「嫌われるとか、考えないの?」
あー。とYは空を見ながら考えていた。
「嫌われてもよくね? 世界中の人から嫌われたら、少し落ち込むけど、逆にすごいよ、そんなヤツ。別に嫌われても気にしないよ。2度と会わないだけじゃん。他に友達もいるし」
世界中のヤツから嫌われても、少し“しか”落ち込まないのか。
実際、Yは人から嫌われるが、私はYのことが好きだ。
 
今までの自分は、人から嫌われないようにということばかり考えていた。
しかし、Yのいうように「嫌われても気にしない」と意識するようになって、自分自身がすごく楽になった。演じなくてすむからだ。
嫌われるかもという恐怖もなくなった。
すると、不思議なことに、人付き合いに対する苦手意識がなくなり、さまざまな人と積極的に会うようになった。交友関係も広がった。
人見知りをなおしたければ、人から嫌われても構わないと思うことからだ。
もちろん、自ら嫌われるようなことをするのではなく、自分のことを受け入れられない人がいても、それはお互い様、ということである。
 
 
 
 
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2019-05-30 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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