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真逆の二人をつなぐのは?


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:藤崎 美香(ライティング・ゼミ日曜コース)
 
 
「電気つけっぱなし!」
「お風呂場の窓開けてない!」
「洗濯機のスイッチ入ってなかった!」
 
普段よりキーの上がった旦那の高い声が響く。怒りモードに入ると声が高くなる。そうなると要注意だ。
彼の血液型は超A型、私は超O型である。
そう言うと、0型の人に失礼かもしれない。私は、ただボ〜ッとしすぎている性格なのかもしれない。
できるだけ気をつけるようにしているが、どうしても、考え事をし始めると何かを忘れてしまう。
そのうち、廊下の電気は、人の気配を察知し、自動でついたり消えたりするものに変えられた。
 
夜更かしして日曜日にうっかり寝過ごしたりしようものなら、全ての家事は、私が起きた頃には終わりかけている。
「あっ、ごめん! 私も今からやる!」
「ほぼ、終わった! ほんまに、嫁の自覚がなさすぎや」
これは、本当に致命傷である。何一つ反論の余地がない。
単身赴任で、旦那は週末しかいない。だから、いるときくらい、私が家事をやるのは当然の事だろう。
 
そして、私たちは日常生活のあらゆる場面で真逆である。
早寝早起vs夜更かし。
テレビつけっぱなしvs決めた番組しか見ない。好みの番組は、バラエティvs教育。
経済観念も、ほぼ真逆。これは、正直、致命的だ。しかし、お互いに独立して干渉しなければ、なんとかクリアできる。
 
結婚当初は、細かい旦那のせいで神経衰弱になるかと思ったが、なんとか健康に過ごしている。
旦那の家族や会社の人には、よくこう言われる。
「こんな細かい人と、よく一緒にいられるね」
しかし、むしろ、私は感謝したい。
「こんな私と一緒にいてくれて、ありがとう!」
 
旦那を選んだのは、判断力と決断力があるからだ。私は、年々優柔不断になっていく。
だから、節目節目の判断に困ったとき、彼に聞けば間違いがない、そう思って悩んだ末に結婚した。
しかし、旦那は、私がやろうとして相談する事をことごとく反対する。
「普通でいて! 普通が一番やから!」
と、甲高い声が響く。それは、ひょっとしたら正しいのかもしれない。
でも、私は、旦那に聞く事をやめてしまった。決めた事を報告するだけにした。何もできなくなるからだ。
 
そんな私たちをつなぐもの、それは、食事だ。
結婚当初、私は料理がほとんどできなかった。
飲み会以外は、お浸しと冷奴のような、栄養のバランスだけを重視した簡単な食事しかしていないからだ。
 
ところが、旦那が帰ってくる金曜日・土曜日には、気合を入れて料理にとりかかる。
一週間仕事を頑張って帰ってくるのだ。締めのご飯くらい、栄養たっぷりで美味しいものにしたい。
疲れて体力をつける時なのか、それとも、胃腸を休ませる時なのか、食事を楽しみたい時なのか。
仕事終わりの電話がくると、なんとなく様子を伺う。
 
そして、ネットで、素材かテーマで検索する。『豆腐と枝豆の料理』検索、『疲れが取れる簡単料理』検索。
既にある素材が無駄なく使える料理、テーマに合った簡単で美味しい料理が、選ぶのに悩むくらい出てくる。本当にいい時代だ。
毎回何か初めての料理を出すので、食卓にマンネリ感がない。週末だけだからできる事でもあるだろう。
料理できない私でも、切って盛りつけるだけのものも入れて、無理なく五品くらいは用意できる。
帰宅して、机に座った時、旦那が満足そうな雰囲気を漂わせれば成功だ。
 
口に合わないときは、「甘すぎる!」など、すぐダメだしが入る。そして、満足しているときは、
「この味付けって、何を入れてる?」
「このイカ白いけど、茹でた?」
「このピザ、まさかツマ?」
など、色々と聞いてくる。とりとめもない会話が続いていく。
コメントが入ると、益々、また美味しいものを作ろうと気合が入る。
 
休日は、旦那自身が、大量に釣ってきたアジなどを刺身や寿司に料理するため台所に立つ事も多い。
私は、盛付け、簡単な一品料理や、洗いものに専念する。盛付けは、大好きだ。
同じ作業を同じ場所で一緒にする事で、なんとなく一体感ができる。
こんなときは、嗅ぎつけたかのように、娘夫婦が孫たちを連れて食べにくる。
みんなが食事をしている間、私は、じっとしていない一歳、二歳の孫を追いかけるのに忙しい。
特にたいした会話があるわけでもないが、ほんわかした空気が満ちている。
 
もちろん、自宅でつくれないもの、また、特別な雰囲気を味わいたいときは外食する。
また、私から出張先に行く時は、その地域の名物を高い安いを含め食べに出かける。
味は、景色、空気感と共に、強烈に記憶に残る。食事と思い出は切り離せないものだ。
 
『美味しい食事を一緒に食べる』
これが、真逆の旦那と私をつなぐものだ。
 
そして、きっと、どんな人たちにも通用するものだろう。
気分が上がる時、下がる時、どんな時でも、誰でもが、
栄養ある美味しいものを、一緒にいたい人と食べられる世界であるように、心から祈る。
それだけで、世界は平和に満たされる。
 
 
 
 
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2019-07-04 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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