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メディアグランプリ

ランニングは僕の隠れ家(笑)


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:鈴木亮介(ライティング・ゼミ日曜コース)
 
 
「えーそうなんだ! 陸上の長距離やってるんだね! でも私は長距離やる人の気が知れないなあ。ただ走るだけなんて、やってて辛いだけだし、やれる人は絶対Mしかいないよね」
会話の中で部活の話題になったとき、僕が「長距離やってます」と言うと、こんな返答をされることがよくある。なんとも失礼な話である(笑)
たしかに長距離でSの人は少ない気もするが、かといって特段マゾな気質があるわけではない。
「えっ!? じゃあ、なんで続けられるの?」
僕はこう訊かれたら、今までは「まあ楽しいからかな~」といった曖昧な返ししかできなかった。
でも最近になって気づいたのは、ランニングが、お気に入りのカフェになっているのではないかということだ。
 
日常生活の中でジョギングをすることに、僕は2つのメリットがあると思う。
ひとつは、血流がよく流れて頭がギンギンに冴えてくる。
それはもう、スーパーサイヤ人のごとく、全身の細胞が活性化してパワーアップする。そのおかげで、頭をぐるんぐるん高速回転させられるし、心は澄みきった青空のようになる。
もうひとつは、情報をかなりシャットアウトできる。
走っている最中はもちろんスマホで音楽も聴けないし、本も読むこともできない。過ぎ去る風景と荒々しい自分の息づかいしか、入ってくる情報がない。外を走っているはずなのに、防音室にいるかのようだ。
 
つまりランニング中は、せっかくスーパーサイヤ人になったのに、戦うこともなく、ボーっとした状態なのだ。
少し良い意味に言い換えると、思考も感性も最高状態で、ヒマを堪能し尽くせる。
 
こんなとき、僕は一番上質な思考ができる。しかも、ポジティブに、そして大局的に物事をとらえられる。
例えばある日は、どう生きたいのかとか、何がやりたいとか、そういった日常に埋もれて普段は考えることすらない哲学的な問題を考えたり、またある日は、今抱えている問題について自分の考えを整理したりする。
 
大学1年生のときに、大学入試が終わって燃え尽き症候群にかかったとき、やけにならなかったのは、ランニングがあったからだ。その当時は、受験が終わってやる気がなくなった自分が許せなくて、自己嫌悪になったりもしたが、走っているときに「まあ次にやりたいことを、時間をかけて探していけばいいか」と肯定的に思うことができた。また大学2年生のときに、勉強したい分野の方向性は、実は走っているときに思いついた。
人生のあらゆる選択を、僕はランニング中に考えている。
 
また浪人時代は数学の難問に挑戦して、1時間ほど経って考えが煮詰まってしまったときに、走りに行くことにしていた。走ると、ふっと思考がクリアになって、問題の本質が見抜けて、いい考えが浮かぶ。例えば空間図形の問題を考えていたら、机に座って解いていたときには見えなかったものが見えるようになる。
こうした思考の整理は、大学でもレポート作成で役立っているし、実はこのライティングゼミで書く文章はすべてランニング中にその骨組みを作っている。
 
でもランニング中に考えるこれらのことは、走る前から「これを考えよう」と思っているわけではなく、考えることが向こうから顔を出してくるという感じだ。それはオバケのように、唐突にそこに姿を現すのだ。ただそれは、自分が無意識に問題意識を感じていることがふつふつ湧き出していると思っている。そうやって日常では見られない、隠れた自分に出会うこともできる。
僕は信心深い性分ではないが、仮に神の啓示を受けることがあるとしたら、それは走っている最中になるだろう。
 
そう、ランニングはゆっくり考えを深められる隠れ家のようなものだ。
走り始めたら、かいこがまゆをつくるように、日常と切り離された部屋ができてくる。それは、哀しげな孤独の空間ではなく、むしろ羊水に包まれたような安心感を覚える、ぬくぬくした癒しの場だ。そこで僕は時間も気にせず、ゆるゆると思いを巡らせられる。
これからも僕の人生は、しばらくランニングともにあるかもしれない。
 
もし日常の雑務に追われて、自分の時間がとれないと悩んでいる人がいたら、20分で良いのでランニングを始めてみることをおすすめします!
ランニングは楽しくひとりになれる趣味なのだから!
 
 
 
 
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この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加いただいたお客様に書いていただいております。 「ライティング・ゼミ」のメンバーになり直近のイベントに参加していただけると、記事を寄稿していただき、WEB天狼院編集部のOKが出ればWEB天狼院の記事として掲載することができます。
 

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2019-07-11 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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