メディアグランプリ

ビフォーアフターでこんなに違う。恐いほどに進んだデジタルの闇と光


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記事:ヘルズキッチン(ライティング・ゼミ夏休み集中コース)
 
 
「中国は、お寺のお賽銭も電子マネーで支払う」と噂を聞いていた。
ホントかな〜と疑っていたが、先日訪れた上海では、まさにバーコードで読み取ってお賽銭を払う人々を見かけた。
 
 
日本でも最近は、PayPayやLINE Payなどの電子決算も見受けられ、使っている方も多いだろう。でも中国ではすでに現金があまり使えず、屋台などでもバーコードで電子決算し、なんとクレジットカードすら使えないところが多いのだ。
 
 
こういった事はまだ小さい現実のようだ。
 
 
私は、ビジネスパーソンと言っても、デジタルやテクノロジーの分野ではないので、結構こういった話題はスルーしていた。ただ、最近仕事でよく行く中国やアメリカが、あまりにどんどん変わって行くのに、日本がかなり遅れてきているのではないか? と勝手に危機感を感じ始めていた。
 
 
そんな時に、アーティストの友人から、書籍「アフターデジタル」(日経BP社:著者:藤井保文/尾原和啓)を勧められたので読んでみた。
 
 
アフターデジタルという意味は、オフラインの無い状態。言い換えると全てが電子化された状態である。
 
 
「電子空間では、あなたは監視されている」というとどこか怖いが、「あなたを全力でサポートするパートナー」と考えるととても心強い。
 
 
SF映画に出てくる、あの世界がすでに現実化している感じだ。
 
 

日本の企業でも、デジタルテクノロジーを取り入れているところはたくさんあるが、だいたいが「オフラインを軸にして、オンラインを活用している」という状態。それはビフォーデジタル。
そうではなく、より電子国家に近い、オンラインとオフラインの「主従逆転」が世界各国で行われ始めているのだ。
 
 
「主従逆転」それってどういうこと?
 
 
著者は何ども丁寧に説明をしてくれる。なぜなら、それぐらい日本人にとって「主従逆転」の発想にするのは難しい。
 
 
現実的に日本はまだ、「補佐的にデジタルを使う」というビフォーデジタルなので、つい慣れた思考で考えてしまうが、この思考にいる間はデジタルテクノロジーを便利なものぐらいに考えてしまい、新しいビジネスアイディアも浮かびにくい。
 
 
ただ、そうやって徐々にアフターデジタル発想で考えると、世界の見方が逆転して見えてくる!ビジネスパーソンにとっては、こんなにも凄いチャンスが待っているのかと驚き、発想が激変するに違いない。
 
 
例えば、中国の社会のモラルを変えた、「信用経済」の話をしよう。
 
 

80年代に文化大革命で、全てくつがえった中国。ご存知のように、なんとなくモラルがない印象がある。銀座を歩いても、道路の路肩に座り飲食をし、爆買いなどでなりふり構わないあの感じ。
 
 
ところが、この信用経済という仕組みが出てきた頃から一気に変わり始めているというのだ。電子決済する時に「信用スコア」というのがAIで算出される(ポイントのようなもの)。
 
 
家賃を払うのがきちっとしている、借金を毎月返す、高額なものをよく買う、納税額が高い、資産をいくら持っている、某クラブの会員であるなど、様々なことが可視化され、ポイントがつけられる。
 
 
さらに、出身大学や職業、Facebookのような友達の数などオプションで加えれば加えるほど、ポイントがかさんでくる。
 
 
なぜ、個人情報を教えてまでポイントを集めるのかというと、点数に応じて特別なサービスや特典を受けられるからだ。
 
 
例えば、敷金がいらなくなる、ホテルが優先的に安くなる、デポジットがいらない、ビザの申請が簡単になる、婚活でモテたり、就職がしやすくなるなどがある。
 
 
信用スコアの点数が高い人は、様々なメリットを享受できる。
 
 
逆に、日頃の行いや、マナーなど悪いものがあれば減点されていくので、次第にお行儀が良くなっていってるというのだ。
さらに顔認証がすでに街中に散りばめられており、誰が何をやったか分かる仕組みができている。近年で、それに紐づいてしまった時には、マナーを守るしかないだろう。恐ろしいが、それで社会構造が変わればとポジティブに考えている。
 
 
アメリカではGAFA(グーグル、アマゾン、Facebook、アップル)が主流と言われているが、なんと中国はまさにその領域を超え始めているのだ。
 
 
読後には、世界がゾッとするほど恐ろしくも見え、キラキラした希望にも見えてくる。ビジネスチャンスが欲しい方、発想の転換が欲しい方、SF映画が好きな方、怖いもの見たさで、ページをめくってみてください。

 
 
 
 
 
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2019-08-18 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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