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似合う色、似合わない色ってなんですか?


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:鈴木優紀乃(ライティング・ゼミ平日コース)
 
 
「これと、これと、あとこれで、お願いしまーす」
友人はにこやかに言った。
「じゃあ、私はこの色と……この色でタッチアップお願いします」
タッチアップとは、野球の戦術用語のアレ――ではない。まあ、ある意味これも戦いには違いないのだが。
この日、私と友人が来ていたのは、銀座の某百貨店にある、某有名ブランドのコスメカウンターだ。
ウィンドウショッピング目的ではない。
秋の新作コスメにたっぷりつぎ込む覚悟で、ほぼ開店と同時の来店。
 
つまり、ここでのタッチアップとは、「コスメカウンターで美容部員さんにメイクをしてもらい、色や使用感をお試しすること」なのである。
 
私がタッチアップに選んだのはリップだ。やわらかくとろけるタイプのルージュだった。
色は、肌馴染みのよさそうな、少しだけくすんだ赤色と、青みがかった赤色の2色。
実は、青みががった赤色の方は、「私には似合わないだろうな」という予感をもってセレクトした色だった。
というのは、私自身が「自分はイエベである」と思っていたからである。
イエベとは、イエローベースの略称だ。
私も美容系のYouTube動画を観始めるまでは無頓着だったのだが、この世の人々は「イエローベース」と「ブルーベース」なるものに分けられるらしい。さらに、イエローベースの中には春タイプと秋タイプ、ブルーベースの中には夏タイプと冬タイプが存在する。これがベーシックな「パーソナルカラー診断」の4タイプだそうだ。
YouTubeにもwebコラムにも、「自分でパーソナルカラーを診断してみよう!」という文言が溢れていて、血管の色、眼の色、髪の色などで大まかに判断できるかのように書かれている。
私はそういったコラムを読み、メイクもオレンジやイエローがしっくり馴染んでいたこともあり、すっかり「自分はイエベの春タイプかなー?」と思っていた。
 
ここまで読んで、
「パーソナルカラーのタイプが気になるならプロに診断してもらえば?」
と思われる方もいるだろう。
しかし当時の私はパーソナルカラー診断を受けたいとは思わなかった。
なぜなら、好きな色が「似合わない色ですね」なんて言われてしまったら、悲しすぎるからである。
対して友人は、既にパーソナルカラー診断を受けていた。彼女はうらやましいことに、自分の好きな色が似合うと診断されていた。
 
私は、先にくすんだ赤色のリップをつけてもらった。
比較的見慣れた感じの色なので、違和感がなく、馴染んでいた。
でも、「絶対欲しい!」というトキメキは起こらなかった。
 
次に、似合わないと思っていた青みがかった赤色。
「ほら、似合わないでしょ」
と言おうとしたら。あれ、こっちの方が肌が白く見える気がする!?
美容部員さんも
「あー、さっきのよりこっちの方が断然いいですね!」
と言う。
そう、今の今まで私は、似合う色とは馴染む色のことだと思っていた。
でも違った。
似合う色は、顔色をパッと明るくしてくれる色だ。
私は、迷わず青みがかった赤色のリップを購入したのだった。
 
しかし、すぐに
「似合う色を知りたい! やっぱりパーソナルカラー診断を受けよう!!」
となったか、というと、私の場合そうではなかった。
「似合わないけど好きな色」の扱いが、どうしても気になってしまったのだ。ネットで情報収集をしていると、カラー診断の先生の中には、
「似合わないコスメは断捨離しましょう」
という考えの方もいるようだった。
やっぱりやめようかな……。
そう思い掛けたとき、
「似合う色とは、より素敵に見える色」
「苦手な色は工夫が必要。捨てることはありません」
とおっしゃっている先生を発見!
その考え方でいくと、自分に似合う色と苦手な色がわからないという状態よりは、わかった上で、苦手な色をどう似合わせるか考える方がいいに決まっている。
ここでやっと私の気持ちは固まった。
受けてみようじゃないの、パーソナルカラー診断。
 
パーソナルカラー診断まではハードルが高くとも、
「似合うわけないな……」
と思っている色を手に取ってみてほしい。
コスメに限らず、お店で服を当てて鏡を見てみよう。
意外な色が「映える」かもしれない。
その色はきっと新しい扉を開いてくれるに違いない。
 
 
 
 
***
 
この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加いただいたお客様に書いていただいております。 「ライティング・ゼミ」のメンバーになり直近のイベントに参加していただけると、記事を寄稿していただき、WEB天狼院編集部のOKが出ればWEB天狼院の記事として掲載することができます。
 

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2019-09-05 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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