1時間で仕込む保存食作り

第8回:父の日に、こだわり手作り梅酒をプレゼント!《マンションの1室で簡単にできる! 1時間で仕込む保存食作り》


2022/06/13/公開
記事:赤羽かなえ(READING LIFE編集部公認ライター)
 
 
1時間あったら、いつもは何をされますか?
 
この連載では、マンションの1室で簡単にできる『1時間で仕込む保存食作り』についてご紹介します。昔から伝わってきた美味しい保存食の知恵を、狭いマンションでも手軽に楽しめる工夫も含めてお伝えしますね。
 
今回は梅酒と梅シロップを1時間で仕込む方法です!
 

 
5月の下旬になると、スーパーで梅を見かけるようになります。私は、農家さんや産直で梅を買ったり、時にはもらったりするので、届いたら待ったなしに仕込みがはじまります。ラブストーリーならぬ梅仕事は突然に、なのです。
 
今回は、父の日が近いということもあり、父の日スペシャル! と題しまして、梅酒を仕込んでそれをプレゼントするのも面白いかなと思うのですがいかがでしょうか。アルコールが苦手な方は、夏に甘酸っぱくて美味しい梅ジュースの素、梅シロップに挑戦してみてくださいね。
 
今回、梅酒を取り上げようと思って、お酒コーナーを覗いてみたら、沢山ラインナップがありました。居酒屋でも梅酒の銘柄見ているとつい飲みたくなるようなオシャレな名前のものが多いですよね。色々なお酒で梅酒を作れますので、今回はいくつかバリエーションもお伝えしますね。
 
それでは、仕込み開始です!!
 
 

<1時間で梅酒を仕込む>


梅酒の出来上がり約700ml
仕込みの季節:5~6月(梅が出回っている時期)
材料:梅300g、氷砂糖150g(その他の砂糖に置き換え可)、アルコール度数20度以上のお酒700ml(今回は、ホワイトリカー、ジン、ブランデー、ラム、ウィスキー)、ホワイトリカーもしくは食品用消毒アルコール(分量外)
器具:キッチンペーパー、ボウル、保存容器(1.5リットル以上の物がオススメ)、お弁当用のピック(先が丸めのもの)
 
※酒税法上、アルコール度数20度以上のお酒を使用します。日本酒やワインを使いたい場合には、必ずアルコール度数をチェックしてください。
※瓶は煮沸かアルコール(35度のホワイトリカー)で消毒しておきます。ホワイトリカーを使う場合、消毒に使う分は分量外となります。
※自作の梅酒は、家族で楽しむもので、他人に譲渡・販売することはできません。
 

 
事前準備:梅を洗って水に2~3時間ほど漬けておく。(冷凍した場合にはそのまま使う)
 
0:00 ① 梅の水を切り、キッチンペーパーで丁寧に水気を取る

 
梅が傷まないよう丁寧に水気を拭き取ります。多少の傷は問題ありませんが、明らかに腐っているものは取り除きます。
 
0:15 ②梅のヘタを取る

 
梅のヘタを取る時には、竹串や楊枝が使われることが多いですが、お弁当用のピックを使う方が、梅の実を傷つけずに作業することができます。
 
0:30 ③氷砂糖と梅を交互に重ねる

 
氷砂糖の浸透圧で梅の実からエキスが出てくるので、梅に氷砂糖がふれるようにします。今回、味が淡白なホワイトリカーには、氷砂糖の代わりに黒糖を入れました。
 
0:40 ④ ③にお酒を注ぐ

 
これで仕込み完了です!
1日に1回瓶をゆすって氷砂糖や砂糖を溶かしましょう。特に氷砂糖ではない、粉状の砂糖を使う場合には、発酵しやすいので、意識してゆする機会を増やしてください。
 
1か月後くらいから飲めますが、熟成させるとよりまろやかに飲み心地がよくなります。熟成させる場合には、梅は、1年をめどに取り出しましょう。
 

(写真キャプション 左から、ホワイトリカー(黒糖)、ジン、ランデー、ラム、ウィスキー)
 
 

<1時間で梅シロップを仕込む>


梅酒の出来上がり約500ml
仕込みの季節:5~6月(梅が出回っている時期)
材料:梅300g、氷砂糖300g(その他の砂糖に置き換え可)、ホワイトリカーもしくは食品用消毒アルコール(分量外)
器具:キッチンペーパー、ボウル、保存容器(1.5リットル以上の物がオススメ)、お弁当のピック(先が丸めのもの)
 
工程は、梅酒づくりの①~③までで完成。最後は梅の表面が出ないように氷砂糖で覆います。梅酒と同じように1日1回瓶をゆすって混ぜます。1か月後から飲めます。梅と氷砂糖は、1:1の分量を目安にしてください。
 
Let‘s try 梅酒&梅シロップ!
 
 

梅シロップの使い道


ジュースとして飲む場合には、水割、ソーダ割、氷で割ります。また、ゼリーや、かき氷のシロップとして、水割りで塩を入れスポーツドリンク代わりにもなりますよ。酢の物や煮込み料理にも使えます。
 
 

*おまけ*マンションで保存食作りを楽しむ一工夫:煮沸や消毒の話


保存食用の容器は消毒した方がいいですか? とよく聞かれます。その際には「気になるならした方がいいと思います」と答えます。極端に減塩、減糖しなければ、現代の住宅環境だったら、素材が傷みづらいと思います。ですので、安心感としての消毒、煮沸、と捉えたらいいのではないでしょうか。もちろん、住環境によっては、湿度が高いなどもありますので、この限りではありません。
煮沸については、容器によっては熱湯不可の場合がありますので、確認してください。熱湯が可能な場合には、大鍋に瓶を入れて煮沸しますが、不可の場合には、80℃くらいのお湯を瓶に流し込むようにして消毒します。熱い瓶を触る際には、哺乳瓶を掴む“哺乳瓶はさみ”が便利です。煮沸、消毒する場合には、水気は完全に飛ばすようにしてください。
 
 
 
 
(文:赤羽かなえ、写真:たけださなえ)

□ライターズプロフィール
赤羽かなえ(READING LIFE編集部公認ライター)

広島県在住。横浜から広島に移住した当初はほぼ外食暮らしをしていたが、産直などで手に入る自然の恵みに魅せられて保存食作りを始める。今では味噌や沢庵などの発酵食品から梅干し、栗の渋皮煮などを手作りしながら、発酵仕掛人として発酵の魅力を伝えている。また、子供達が自分達の力で一汁二菜を作るキッズキッチンのインストラクターをしていた経験から、単に料理を作るということにとどまらない食文化を伝える食育の必要性を感じている。

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2022-06-13 | Posted in 1時間で仕込む保存食作り

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