いじめられっ子こそ日本を変える。
*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
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記事:及川 志伸(ライティング・ゼミ 日曜コース )
「人生のどん底だった」
朝、8時頃だったと思う。
登校し、上履きへ履き替えた時、
強烈な静電気のような衝撃が走った。
「画鋲だ」
血が靴下に滲んでいた。
画鋲が入っていることは毎日の恒例行事になり
慣れてくるものだ。
そしてあくる日、次の一手が打たれていた。
「上履きがない」
一種の神隠しだ。
これには困ったものだ。
1日履くものがない。
一生懸命探すも、見当たらず
「来賓」と書かれた緑色のスリッパで1日を過ごしていた。
画鋲事件には慣れたものの
神隠し事件は解決に時間がかかる。
ある時は雨の日の学校の校庭の真ん中に祀られていたり、
別の日には女子トイレでつけおき洗いしてくれていたりした。
なかなか探すのも大変だった。
そしてレベルアップすると
自分自身が神隠しにあった。
誰の目にも見えていないような存在だ。
わかりやすい言葉で、「無視」された。
これは応えた……。
存在していないのと同じ、
誰も反応してくれない。
そんな生活は高校まで続いた。
きっと、そんな体質なんだと思う。
いじめられる方にも原因があるというが
本人には自覚がない。
すまない。
高校の時には
トイレで隠れて昼食をとったり
下校の道は、遠回りしてバレないようにして帰ってたりもした。
そんな時、
カラダに異変を感じ始めた。
「眠れない」
「疲労感で何もできない」
「吐血する」
「髪が抜ける」
超ストレスだったのだと思う。
吐血した時は本当に死を意識した。
アルコールを飲んで酔っ払った時に近い感覚で
突然、何かが込み上げてきて
トイレを赤く染めてしまったのだ。
「太陽に吠えろ」 松田優作さんの気分だった。
「なんじゃこりゃーーーー」
そう、心の中で叫んだ。
当時は本当に辛い思いだったが
母の食事のおかげか、
ありがたいことに今も元気だ。
そんなこともあったからだろう。
今、お会いする人や専門学校のクラスメイトには
「人とは違った雰囲気を持ってる」
「優しさと深みがある」
と言われることがある。
お世辞かもしれないが
実は嬉しくもある。
これは僕個人の憶測だが、
いじめられっ子やいじめを経験してきた子は
人の顔色やその場の雰囲気には
とても敏感で何かを察する能力は高いと思っている。
だからだろう、
僕が勝手に思っていることは
他人の気持ちにグッと歩み寄るようなことができる。
それを感じてから、
困っている人や悩んでいる人には
何か手を差し伸べたくなる。
「寄り添う」
そんな言葉が適切かもしれない。
この言葉を感じてからは
パーソナルトレーナーとしての仕事も
誰かに何かを相談をされた時にも
相手の気持ちを極力、理解し
悩みを少しでも良い方向へ進めるように
サポートしているつもりだ。
こんな風に、隠したいであろう過去を
ネタにして手紙にするまでに
実は時間がかかった。
「言いたくない」
そんな思いでいっぱいだった。
それが普通だと思う。
でも、ある時こんな言葉をもらった。
「人生全部ネタ。 失敗と思ってるから失敗なのであって
その失敗を誰かがしないようにサポートできるかもしれない」
胸にグッと突き刺さった。
いじめがないことに越したことはないし
起きないことが理想だが
現実問題難しいと考えてる。
だからこそ、
僕はいじめをなくす方向よりも
いじめられっ子が社会で輝けるような
社会、仕事、会社を作っていきたいと考えている。
「いじめられっここそ、日本を変える」
他人の悩みに寄り添えて、
共感できて、1番近くでサポートできる人こそが
いじめを経験してきた人の強みだと思っている。
そんな活動も今後は視野に入れて仕事をしていくつもりだ。
まずは僕個人が楽しく仕事をして
多くの人サポートをして
僕個人ができる最大の成果をだして
背中を見せていこうと思う。
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