なぜ「天狼院書店」という名前になったのか?《天狼院通信》
東京天狼院オープン予定日まで125日(L-125)でございます。
さて、最近、様々な方にお会いするときに、決まってこういう質問をされます。
「ところで、どうして天狼院書店なんですか?」
おそらく、この質問をされたとき、僕は微妙な顔をしていることでしょう。
いつもは頼まれなくとも、ひたすらしゃべり続けるのに、その質問をした途端に口が重くなるので、いったいどうしたことだ、とお思いになることでしょう。
率直に言ってば、その理由は簡単です。
どうして天狼院書店という名前にしようとしたのか、僕自身、覚えていないのでございます。
確か、天狼院書店という名前にしようと思ったのは、ちょうど5年ほど前のことだったろうと思います。その当時、僕は芳林堂書店の航空公園駅店というところで店長をしていて、おそらく、レジに立っている時に、
「あ、ひらめいた!」
的に、「天狼院書店」という言葉を思いついたんだろうと思います。
間違いなく覚えていることは、「音」を重視しようということでした。
そして、英語の表記にしたときに「TENRO-IN」にしようと思ったということは間違いありません。
意味としては、「TENRO」が「IN」している書店。まるで「インテル入っている」的に「天狼が入っている書店」ということだったろうと思うのですが、肝心の「TENRO」という言葉に行き着いた理由を、失念してしまったのでございます。
ところが、不思議なもので、「いや、覚えていないんですよ」と僕が言うと、逆に皆様、「いや、何かあるはずだ」と様々に想像を巡らせてくださるようです。
「天狼とはシリウスのことですよね! 全天で一番輝きが強い星のことですよね! そういうふうに輝いてください!」
なるほど、天狼にはそういう意味があるらしい。
試しに大辞林で【シリウス】を引いてみるとこうございました。
大犬座のアルファ星。全天第一の輝星。光度マイナス1.5等星。距離8.6光年。2月から3月の宵に南の空に現れる。白色矮星の伴星をもつ。鋭く輝くところから、西洋では犬の目にたとえられ、中国でも天狼星と称せられる。青星。
全天第一の輝星。思いがけず、かっこいいではありませんか!
後づけでもいいから、公式見解をこれにしようかと思ってしまいます。
「全天第一に輝ける書店でありたい。そう思い、天狼院書店と名づけました」
うん、何か、後づけなのに、まったく後づけ感がないくらいに、しっくり来ております。
本気でこれにしようかな。
ちなみに、この前、会った方には僕の頭を見ながらこう言われました。
「なんで天狼院って名前なのかって考えたんですがね、三浦さんに会ってようやくわかりましたよ。平等院とかの院ですよね。お寺か何かやっているんですか」
いやいやいや、それは違います、寺院の「院」ではありませんし、僕はお坊さんではありませんし、出家をしているわけでもないので煩悩だらけでございます笑。
さらに、ちなみに、そういえば、漫画『北斗の拳』では誰の宿星が「天狼星」だったかな、と検索すると、出て来ました。
リュウガだそうです。ユリアのお兄ちゃん。ウィキペディアにはこうあります。
あまりのスピードゆえ、流血の間もなく傷口が冷気を感じるという「泰山天狼拳」を駆使する拳士。宿星は、すべての神々にくみせず、天空で狼の眼のごとく強く輝く天駆ける孤高の星「天狼星」。その真の使命は世が乱れる時、天帝の使者として北斗神拳伝承者の覚醒を促すことにあった。
これもかっこいいですね。
「すべての神々にくみせず、天空で狼の眼のごとく強く輝く天駆ける孤高の星」
なにか、グッと来ます。
これを、さっきのと組み合わせるとこうなりますかね。
「全天第一に輝く、孤高の書店でありたい。そう思い、天狼院書店と名づけました」
おお! いいですね! なんか、とてもかっこいいですね!
公式見解をおかずに、たとえば、美人の方とかに聞かれたときには、かっこつけてこう答えておいて、「おまえ、なに調子こいているんだよ!」とバッシングを受けたときは、いやいや、ほら、頭を見てください、天狼院の院はお寺の院ですよ、とかわせばいいか。
なぞと、取り留めもなく思っているのは、きっとこの週末、原稿フルスロットルで頭がホンワカパッパになっているからだと思います。ご容赦くださいませ。
ともあれ、正直に申し上げますと、「天狼院書店」という名前の由来は、名づけた当の本人である僕にもわからないのでございます。
皆様、ご自由に想像くださいませ。
それもまた、一興かと。
結果論で恐縮ですが、でも、この「天狼院」という言葉、何かと様々な言葉と相性がよろしいようで、
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そして、天狼院書店(TENRO-IN BOOKS)と、音の響きがよくなることは、間違いないようでございます。