【魂の生産者に訊く! スピンオフ】 菜速あやせコーン 〜来年の夏に、またここで会おう。~ 《天狼院書店 湘南ローカル企画》
記事:河瀬佳代子(READING LIFE編集部公認ライター)
正味約1か月の期間に完売してしまうほど、美味なコーンがある。
2018年に神奈川県綾瀬市のご当地ブランドになり、翌2019年にはかながわブランドになった、菜速(さいそく)あやせコーン。
一口かじると、それまでのトウモロコシの概念がすっかり変わってしまうくらいの甘さを体験してきました。
スピンオフ:菜速あやせコーン 〜来年の夏に、またここで会おう。~
【魂の生産者に訊く!Vol.5】スピンオフ企画 菜速レタス記事はこちら
お話を訊いた方々:JAさがみ綾瀬営農経済センター管内
もりやま農園 森山謙治さん
大石農園 大石博さん
綾瀬市役所 菜速あやせコーン
https://www.city.ayase.kanagawa.jp/hp/page000033000/hpg000032973.htm
神奈川県記者発表資料:「「菜速 あやせコーン」を「かながわブランド」に登録」
https://www.pref.kanagawa.jp/docs/vw7/prs/r1389305.html
飛ぶように売れる菜速あやせコーン
トウモロコシの季節は、朝2時頃から作業を始めて、収穫は6時頃には終わらせます。
7時半までに集出荷場に持ってくると、そこにはもう各店舗に配送するトラックが集まっています。
開店と同時に店舗に並ぶようにするためです。
トウモロコシは夜中に糖分を蓄えます。鮮度が命ですね。
採った瞬間からどんどん糖度が落ちてくるので、なるべく早いうちにお客さんの元に届けたい。そしてその日のうちに召し上がっていただきたい。そのために物流に工夫をしています。
市内では、グリーンセンター綾瀬(JAさがみの直売所)等で売っています。
ここ最近では知名度が上がってきたためか、ほぼ午前中には完売しており、もっと生産を増やして欲しいという嬉しい要望も入ってきています。
作物は、収穫してからも畑にあった時と同じような状態にしてあげると、鮮度を保つ時間が長くなります。トウモロコシの場合だと、糖度が落ちにくい。
そこを考えて、菜速あやせコーンでは今年から贈答用に独自の梱包を用意しました。
トウモロコシが縦に10本入るように作った段ボール箱です。こうすると劣化しにくいんですね。
グリーンセンター綾瀬ではこの箱のまま、10本単位でお買い上げになる方も多いです。
生で食べても美味なのが、本当においしいトウモロコシ
今回ご用意したのは、ゴールドラッシュと、ワクワク88という品種です。
どちらも菜速あやせコーンの主力商品です。
「ワクワク88」の「88」という数字は何かというと、播種(はしゅ:種まきのこと)から88日目くらいに収穫するという意味です。
ゴールドラッシュは83日くらいでの収穫です。
今年は雨が多くて大変でした。
虫が付くので消毒をしないといけないんですが、雨が降ると消毒ができませんよね。
消毒のタイミングがずれることで病気も出てしまい、広がったりもするんです。
まともな商品の前に、捨てなくてはいけないものもたくさん出ています。
今年は新型コロナウイルスの影響でできませんでしたが、例年綾瀬市の広報で呼びかけてもらって、親子での収穫体験イベントをやっています。畑で収穫してもらって、その場で生でかじってもらうと皆さんびっくりしますね。
子どもさんも多く参加しますので、トウモロコシを畑でむいて、生で食べてもらうんです。
トウモロコシ生で食べたことある? ってね。
まず第一声が「甘い!」ですね。その声を聴くと嬉しくなります。
みんな食べると、生なのにその美味しさにびっくりしてます。自分で食べておいしいってわかると実感わくんじゃないですか?
我々も畑で生で食べたりして「今日のはいい」などと報告し合っています。
茹でる場合は、皮ごと茹でると実が引っ込まずに、きれいに茹で上がるんですよ。
トウモロコシのパンを作ったり、コーンポタージュなどにしてもおいしいです。
今年はコロナの影響でできなかったんですけど、来年はイベントやりたいですよね。
6月半ばから7月半ばまでが収穫のピークなので、是非またその頃に遊びにいらしてください。
「とうもろこしを、生で食べてみてください」と、自信を持っておすすめする森山さん。
一口かじると、ふわっとした甘さが広がり、そこにしゃきっとした歯ざわりとみずみずしさが加わる。
とても生とは思えない美味しさと、力強さを感じさせてくれるコーンに出会った。そんな手ごたえを感じました。
店頭で飛ぶように売れてしまう「菜速あやせコーン」、来年6月に収穫の様子を拝見させていただくことを楽しみにしています。
(文:河瀬佳代子、写真:山中菜摘)
□ライターズプロフィール
河瀬佳代子(かわせ かよこ)(READING LIFE編集部ライターズ倶楽部)
東京都豊島区出身。
日本女子大学文学部卒。公務員を経て、現在は団体職員。2020年9月よりREADING LIFE編集部公認ライター。
神奈川の農産物の豊富さ・質の高さ・生産者さんの信念を描いた、天狼院書店湘南ローカル企画「魂の生産者に訊く!」連載中。
http://tenro-in.com/manufacturer_soul
□カメラマンプロフィール
山中菜摘(やまなか なつみ)
神奈川県横浜市生まれ。
天狼院書店 「湘南天狼院」店長。雑誌『READING LIFE』カメラマン。天狼院フォト部マネージャーとして様々なカメラマンに師事。天狼院書店スタッフとして働く傍ら、カメラマンとしても活動中。
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