チーム天狼院に告ぐ《天狼院通信》
この記事を書いたのは、およそ一ヶ月半前のことでした。
この時に、僕の念頭には「理想のメンバー」というものがあったのですが、もちろん、世の中、思い通りにいくとは限りません。
『小さく賭けろ!』の論点よろしく、理想通りに行かなかった場合のプランを複数用意しておく必要があります。
この人が来てくれない場合は、フォーメーションを変えて、こうするしかないか。
ある程度、理想の人が現れるまでは無理を承知で僕が兼任しようか。
なぞと様々、考えておりました。
当然、全力で挑みますが、言うまでもなく東京天狼院が確実にオープンできる保証はありません。それゆえ、こちらから強引に誘うということも避けていました。
有り体に言ってしまえば、チーム天狼院の構築を夢想しながらも、未だ正式に募集をかけるのを躊躇していたのでございます。
ところが、今日にかけて、ここ一週間ほどで自体は急転直下で動き出しました。
思い描いていたメンバーが立て続けに、何らかのかたちで、チーム天狼院へ参加することを表明してくれたのでございます。
「一緒に働いてみたい」と。
それは、まるでドラフトで、すべて一位指名を引き当てるようなもので、メンバーとして究極と言ってもいい。
数年前に読んだ本の一節を思い出します。
確か、豊臣秀吉に関する逸話で、チームの構築に関して、こんなことが書かれていました。
坂道で一生懸命に大八車を引いていると、その姿を誰かが見ていて、後ろから支え押してくれる。
その一節に出会った時から、それまで読んだ人脈術やチーム構築術に関する本が無意味なものになりました。毎日、フルスロットルを続ける僕の念頭には、常に、この一節がございました。おそらく、チームを構築する上で、これが理想の姿なのだろうと思います。そして何より、そうして集まってくれたメンバーこそが、誰よりも信頼でき、力になってくれるだろうと思います。
もっとも、いずれ、チーム天狼院から離れるメンバーも出るでしょうし、一時的に加わってくれる人もいるでしょう。けれども、その人が独立したり別の場所で活躍することは、天狼院の「インキュベーション(孵化)システム」としての機能の有能さを証明することであり、新しいきらびやかな才能を呼び寄せてくれるだろうと思います。
また、独立することによってその才能が更に輝くのならば、それ以上に喜ばしいことはありません。なぜなら、一度でも、一時的にでも、天狼院に加わってくれたメンバーは、永久に仲間だからです。その仲間の成功を喜ばない理由はありません。
おそらく、数々の失敗をすることでしょう。
そして、まるで、映画『マトリックス』のように、不安定ながらも仮想現実のような日常にいたほうが、あるいは幸せだったかもしれませんし、楽だったかもしれません。
多くのメンバーにとって、天狼院への合流は、多大なるリスクを負うことになるでしょうし、収入の面で言っても減る可能性もあるでしょう。
けれども、間違いなく言えることは、毎日が面白い、と感じられるようになるということです。
生きているという実感を強く持てるだろうということです。
おそらく、人生において、仕事に費やす時間が最も多い。
だとすれば、簡単な算数で、仕事に費やす時間が面白ければ、人生全体が面白くなる可能性が極めて高くなる。
また、人生とは、大きなプロジェクトのようなもので、どうせなら、面白く生きたほうがいいに決まっている。
少なくとも、僕は、面白く働く方法を知っている。面白く生きる方法を知っている。
一緒に働く中で、そのことだけは教えられるだろうと思います。
働くことが心底面白いと思うようになれば、僕よりも遥かに優秀な皆さんのことです、きっと想像以上の力を発揮してくれるだろうと思います。自分でも、信じられないようなことを成し遂げられるようになるだろうと思います。
そこに、リアルがある。
そして、面白いことは、何よりも正しいことだと僕は信じております。
チーム天狼院へようこそ。
チームに合流する決意をしてくれて、本当にありがとう。
一緒に面白いことにして行きましょう。
やりたいことの悉くを実現して行きましょう。
至らないリーダーですが、僕は何ひとつ心配しておりません。
なぜなら、皆さんが、僕よりも遥かに有能だからです。僕よりも遥かに可能性に満ち溢れているからです。
僕は遠慮なく、皆さんに助けてもらおうと思っております。