そうだ! てぬぐいを使おう!
*この記事は、「ライティング・ゼミ」を受講したスタッフが書いたものです。
人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
記事:岡 智子(ライティング・ゼミ日曜コース)
きっかけは、1か月ほど前、知り合いが出展している和風小物の展示会を、友人と一緒に行った時のことだ。そこで売られている様々な柄や色の手ぬぐいを、友人が嬉々として物色していた。
「手ぬぐいって、何に使うの?」と聞くと、
「吸水性があって、乾きも早いから、汗をかく夏は手放せない」とのこと。
家にいる時は無造作に首に巻くし、明るい色やおしゃれな柄だとTシャツにスカーフのように巻いてしまうのだそうだ。
その時は、「ふぅ~ん」と思って聞いていたのだが、その数日後、職場でお弁当を食べている時に、同僚がバッグの中から取り出して、白いスカートの上に広げたのが、鮮やかな黄色の柄の手ぬぐいだった。
「あ、それ手ぬぐい?」と私が言うと、彼女は
「今日は白いスカートだから、食べ物を落として汚したら困るから持ってきた」とのこと。
「手ぬぐいは、ハンカチより大きいし、タオルよりかさばらないからいいのよ」
と言った。
2人とも、とてもお洒落ですてきな女性だ。
その2人が理由は異なるものの、普段から手ぬぐいを使っていることを知り、急に手ぬぐいに興味がわいた。
実は、私もきれいな柄や色の手ぬぐい好きで、つい買ってしまうことがあるのだが、実際には、どう使ってよいかわからずに何枚もため込んでいたのだ。
これは私も使ってみなくては! とばかりに、早速、手ぬぐいの使い方について調べてみた。
言うまでもなく、手ぬぐいは幅約30センチ、長さ90センチほどの長方形の木綿の布だ。
手や体を「ぬぐう」もの、としては言うまでもないが、他には、ワインボトルやお弁当、ティッシュボックスなどを「包む」という使い方、日焼け防止や汗取りに「巻く」という使い方や、額に入れたり、タペストリーとして「飾る」という使い方が紹介されていた。
手ぬぐいについての記事を読みながら、以前、猫の柄の手ぬぐいを買ったときに、店主が、
「お風呂で使うのもいいですよ」
と言っていたことを思い出して、早速、お風呂で使ってみることにした。
手ぬぐいに石鹸を手ぬぐいにこすり付け、何度か揉むと泡が立ってきた。ナイロンタオルでできるような、もこもことした泡ではなく、きめの細かい泡だ。その泡を肌の上に滑らせるように手ぬぐいで体を洗う。つるりとしたいい肌触り。これはナイロンタオルより良さそうだ。体を洗ったあとの手ぬぐいをお湯でゆすぐ。泡切れ、というか、石鹸が抜けるのも早い。タオルは吸水性があって、濡れた体を拭くのには良いかもしれないが、入浴中にタオルを使うと水を含んで重くなり、絞りにくく、水分が抜けない。その点、手ぬぐいは薄いので絞りやすい。手で絞ったあとに手ぬぐいを広げてパンパンと振ると、かなり水分が抜けるので、浴室から出る前に体を拭くのにちょうどいい。体を拭きながら、かなり水分を含んだなと思ったら、簡単に絞って、また拭くことができる。タオルだとこうはいかない。一度、水を吸ったタオルは急には乾かない。
浴槽につかり、浴槽の外で体を洗い、浴室を出る前に軽く体を拭く、という日本の入浴の仕方には、タオルより手ぬぐいのほうが合っているのではないか、とまで思ってしまうようになった。
手ぬぐいの両端は切りっぱなしが普通だ。洗濯をすると糸がほつれてくるのが好きではなく、なぜ縁を縫うようなことがされていないのか、が気になっていた。どうも2つの理由があるらしい。ひとつは早く乾かすため。端を縫ってしまうと、縫った部分に水分が溜まり、乾きが遅くなるから、ということらしい。そしてもうひとつは、着物の鼻緒の補修や緊急時に止血をするために、手ぬぐいを手で裂いて使えるようにするため、という記載があった。そういえば、時代劇でそんなシーンを見たことがあるような気がするが、そこまで考えられているとはすばらしい。
確かに、使い始めは、端の糸がほつれるが、ほつれた部分の横糸を切りながら、何度か洗濯するうちに、ほつれは自然に止まるということも書いてあった。実際に使い始めてからまだ2週間くらいだが、ほつれた部分を切りそろえていくうちに、両端がフリンジのような良い感じになってきた。
また、手ぬぐいは逆に洗えば洗うほど、やわらかくなり、馴染んでくるという。
始めは柔らかく肌触りの良いタオルも、何度も洗っているうちに、毛羽立ってきてがさがさした手触りになることがあるが、手ぬぐいはその逆と聞いて、どんどん使い込みたくなってきた。
こんな万能な手ぬぐいを、どうして今まで使おうとしなかったのが悔やまれる。
今年の夏は、お気に入りの手ぬぐいと共に、暑さを乗り越えたい!
***
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