メディアグランプリ

詩が好きな人ほどラップを聞いてほしい


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記事:山田高広(ライティング・ゼミ集中コース)
 
 
ラップは詩だ。詩に音楽をのせるとラップになる。私はラップが大好きなのだが、詩が好きな人で、ラップも好きだという人をあまり知らない。それはラップのイメージが、タトゥーを入れた黒人ラッパーがマイクを握っている姿だからなのか、ラップの世界に踏み込んでくる人は少ない。
しかし、詩が大好きな私からしたら、是非ラップを聞いてほしい。
 
ラップは、貧困層だったアフリカ出身の黒人やヒスパニック系から始まったHIPHOPの4大要素の一つだ。ブロックパーティと呼ばれる、音楽やダンスを披露する祭りの中で、音楽が流れている間に、マイクを持って、セリフを挟んだ若者たちが始まりである。
始めは仲間内でのパーティなどで披露する余興にすぎなかったのだが、ある時「ザ・メッセージ」という曲が人気になったことで社会派ラップが誕生し、そこから様々に派生していった。
 
派生していったラップの中に、ポエトリーリーディングというものがある。この言葉自体は、自分が作った詩を朗読することを指すが、今では主にミュージックにのせて詩を読むパフォーマンスのことを指すようになった。HIPHOPのイメージからは少しはなれており、どこにでもいそうな人たちが、マイクを握ってラップをするのだ。
私はポエトリーリーディングを初めて聞いたときに、衝撃を受けた。
 
私の母親はヒステリックを持っていた。家の中では人を傷つける言葉を禁止された。私は反抗期に突中しても親に反抗することが許されなかった。フラストレーションを発散することが出来ず、鬱屈した感情だけが残った。鬱屈した感情は、自己否定に変わっていく。家の中で使える言葉を制限されるため、学校でも自分の感情をうまく表現できず、いじめられる日々だった。そんな時に自分をなぐさめてくれていたのは、本であり詩集だった。特に谷川俊太郎や茨木のり子が好きで、何冊も読んだ。
そんな時にポエトリーリーディングに出会った。私は、詩というものはきれいに整えられた日本語の集まりだと思っており、きれいに整えられていないものは、詩と認めていなかった。
しかしポエトリーリーディングで歌われる歌詞はキレイに整っていない。むしろ、整っていない方が心にささることを知った。
 
ポエトリーリーディングで有名なアーティストに「不可思議wonderboy」がいる。この方は若くして事故で無くなってしまったのだが、Pellicule(ペリキュール)という名作を残した。
YouTubeで路上ライブしている動画があるのだが、歌っているというよりも怒鳴っているという表現の方が近い。
しかし全身でパフォーマンスする姿は、鳥肌が立つくらい感動する。また、この不可思議wonderboyが亡くなった後に、Pelliculeのアンサーソングを「神門」というアーティストが作っている。神門のパフォーマンスを見た時は感動して涙がとまらなくなった。こちらもYouTubeでライブ動画があるのだが、熱量と、上手い言い回し、圧倒的なパフォーマンスで、聞いている人を釘付けにしていた。
 
同じく日本人で、有名なアーティストに「自閉症と共に生きるラッパー・GOMESS」がいる。この方は、テレビにも取り上げられたことがあるため、知っている方も多い。パニック障害、解離性人格障害を併発し、10歳で引きこもりになった。しかし、ラップに出会ってから人生が変わり始め、17歳で初出場したRAP選手権では準優勝を飾った。GOMESSはラップによって人生を変えた一人だ。私が好きな「LIFE」は、自閉症の生きづらさややるせなさを歌っている。
 
自分の意見を言うことが苦手な人ほど、ラップを聞いてほしい。ラップの中には、人を罵倒する詩も良くある。居酒屋で言ったら悪口になることも、ビートにのせることによって作品になるからだ。自分の意見を言えない人は、優しい人が多い。自分の発言で、誰かが傷つくことを恐れていたり、迷惑がかからないか考えているのだ。しかしその反面、自分の意見が言えなくなり、強い言葉を発せなくなっていく。いつのまにか強い言葉が悪いものに感じてきて、自分の思考でさえもネガティブになっていってしまう。そんなときに上手い言い回しで悪口を言っているラップを聞くとすっきりする。自分の感情を代わりに言葉にしてくれるため、共感がするのだ。
 
詩に音楽をつけたものがラップだ。私たちが静かに読んでいる詩が、アーティストの手によって、とてつもないエネルギーを放つ。今までラップを敬遠していた人は、是非足を踏み込んでほしい。
 
 
 
 
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2021-08-14 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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