CORE1000

百花繚乱『小さく賭けろ!』CORE1000プロジェクト展開開始!《CORE1000》


書店の現場前線でベストセラーの熾火(おきび)をつくるプロジェクト、CORE1000がついに始まりました。

第1回CORE1000プロジェクトの作品は、『小さく賭けろ!』(日経BP)ピーター・シムズ著です。

ゴールデン・ウィーク明けから、随時、CORE1000協力店において、『小さく賭けろ!』の展開が始まりました。

まず、バージョン1.0用に用意したのが、「マガジンパネル」です。

その名のとおり、本の装丁デザインを活かし、マガジン風のパネルにしました。ここでは、あえて、情報量を多くしました。これもお客様に手を取ってもらうための「小さな賭け」のひとつです。実際に、どのキャッチコピーが効果があるか、この段階ではわからないので、様々な要素を入れ込みました。かつ、赤と黒で白抜きで文字を色分けすることによって、実際には狭い空間に詰め込んでいるのに、文章同士が干渉しないようにしました。

マガジンパネルには、もうひとつのデザインがあります。

こちらには、本文からの抜粋と、担当編集の中川さんの推薦文、および姉妹本とも言える『リーン・スタートアップ』について、リーン担当編集の高畠さんからの推薦文を掲載しました。

じつは、このマガジンパネル、パネルとして使えるだけでなく、フリーペーパーとして使えるように当初から設計しました。すなわち、最初のデザインを外、後のデザインを中に印刷し、最初のデザインを表にして山折りにすれば、小冊子風のフリーペーパーになるのです。また、上下でならべれば、ポスターとして使用できます。

では、実際に、協力店の皆様にどう展開して頂いたのか、観ていきましょう。ちなみに、まだ、ここに掲載するのは、汐留を除いて、すべてバージョン1.0です。つまり、ここから一ヶ月かけて売場をそれぞれ「進化」させて行きます。

■八重洲ブックセンター丸井柏店様

4月27日にオープンしたばかりの新店で、はやくも名物になりつつある「魅惑のS字棚」で、大展開していただきました。多面で如何に訴求できるかがポイントとなりますが、拡材などの位置や見せ方で、バージョンアップがはかれるだろうと思います。ただ、美しい売場なので、景観を損なわないようにしながら、どうやって実売を確保するかが攻略ポイントになると思います。ポテンシャルが高く、木内店長も仕掛けの名人なので、どこまで実売数を積み上げられるか、楽しみな売場です。

■啓文堂八幡山店/桜上水店様

こちらは内田店長が指揮する、啓文堂八幡山店の売場です。1段のスペースがあって、ここをどう活かすか、というのは、仕掛けにとってオーソドックスな問題となります。すなわち、ここからのフィードバックは、他の書店へでの再現性を考えると、とても重要になってきます。ここで成功した事例を、そっくりそのまま他の店の1段スペースに応用ができるからです。さっそく、内田さんはスタッフの方に、手書きPOPを作るように指示されていましたので、ここは変化が楽しみな売場です。すでにこの段階で、順調に実売数も上がっていました。内田さんからの、「帯を変えることも視野に入れた方がいいのではないか」というご提案、なるほどと思いました。様々なパーツの投入ができるかと思います。

こちらは啓文堂さんの桜上水店での展開です。わかりにくいかも知れませんが、これは外から撮っております。改札を出てすぐ、人通りが多い場所がガラス張りになっていて、外を通るお客様からも見えるようになっております。内田さんに仕掛けていただきました。また、中でも他に二カ所で展開していただいております。ここはスタッフが優秀なので、いい売場を作ってもらえると思います。

■TSUTAYA津田沼店様

文芸の仕掛けなどではすでに有名なTSUTAYA津田沼店さんにご協力いただくことになりました。白倉さんと後藤さんにご協力をいただきます。ここが面白いのは、近くにある千葉工大の学生さんが何人かアルバイトでいらっしゃるので、信じられないようなハイレベルの3D拡材を作れることです。しかも、それを指揮する白倉さんと後藤さんの熱意が伝わってくる売場になっております。ここについては、《書店をゆく》のコーナーで改めて取り上げさせていただければと思っております。

今回は、ビジネス書のエンドに、特別にワゴンで展開して頂きました。TSUTAYAさんという、いわゆる若者が多い店舗でこの商品がどう動くかというのも、重要なデータとなります。

■芳林堂書店鷺ノ宮駅店様

ここは、4月半ばにオープンしたばかりの25坪の小さな店舗です。ふつうなら、「ビジネス書が売れない店舗」と言われるタイプの店です。だからこそ、僕はここを重要店舗だとみなしております。すなわち、ここで売れるようになれば、どこでも売れるようになる。もっとも、売る気があれば、という条件がつきますが。

実際に、この展開をして、まもなく実売が上がっております。ここが着実に売れるようになれば、本当に大きいと思います。まずはオーソドックスに6面展開し、フリーペーパーをもって行ってもらうことに焦点を当てました。

■芳林堂書店汐留店様 バージョン1.0 → バージョン2.0

これは、汐留店さんでのバージョン1.0の展開です。大きなワゴンをいっぱいに使った展開で、悪くはない展開でした。けれども、自分で構築して、何か、しっくり行きませんでした。数日間、この展開をしたのですが、思ったような実売数が上がりませんでした。それなので、この店舗だけ急遽、バージョンを上げることにしました。

それで構築したのが次の写真です。

この展開は、ぼくの中で「しっくり」いきました。名付けて「3D偏差積み」。ひとつのワゴンの中で、上部に二枚のパネルを展開し、大きさにも差を付け、傾きもあえてつけました。そうすることによって、実際の在庫数よりも存在感のある展開にできました。これで漸くお客様が思ったように止まるようになりました。そして、実売数も予想以上に上がるようになりました。ちなみに、パネルの更に上にあるのは、著者のピーター・シムズさんから頂いたサインを、拡材化したものです。これも拡販のための重要なパーツのひとつとなります。

また、汐留店では外にポスターも掲示しました。

■その他の書店様の展開

芳林堂書店高田馬場店

 

芳林堂書店上尾店

 

芳林堂書店関内店

 

CORE1000プロジェクトには紹介した他にも多くの書店さんに参加頂いております。また、新たに参加してくださる書店さんも増えて参りました。5/15現在、協力店様が30店舗に到達しようとしております。これから、6月頭まで、40店舗にまで増やして、とりあえず、締め切らせて頂こうと思います。

本プロジェクトでは、これ以後も、展開方法を公開しますので、ぜひ、参加店以外の書店様にも、参考にしていただければと思います。また、参加頂ければと思います。様々なタイプの書店さんに参加していただいているので、おそらく、自店に近い、展開方法が見つけられるかと思います。バージョンアップしていくさまを観るだけでも楽しいと思います。

協力書店様、および、日経BPさんの全面的なバックアップに改めて感謝いたします。

 


2012-05-16 | Posted in CORE1000, ニュース

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