メディアグランプリ

ミュージカルを観ながら波に乗る。


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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:後藤灯(ライティング実践教室)
 
 
今から遡ること、約2ヶ月前。
1月1日に、友だちからこんなメッセージが来た。
(あけおめー!早速なのですが、劇団四季観にいきませんかー?)
 
劇団四季!!
人生の中で一度は絶対に公演を観にいきたいと思っていた劇団だ!行くしかないっ!
返事はもちろん「行きたい!!」の一択だった。行くと決まってからは、日程を決めて予約をして、着々と劇団四季の舞台を観る準備を進めていった。
 
そして、待ちに待った公演当日を先日迎えた。楽しみすぎて、珍しく早起きをした。9時過ぎに家を出るのに8時に起きれば全然間に合うものを、7時半に起きたため朝にすごく余裕が生まれた。しかし、その余裕の分だけソワソワしてしまった。普段昼前にしか起きてこない私に、家族も驚いていた。祖母には「学校より早起きしてんなぁ」と少し笑われた。
やっと9時になって、ソワソワしたまま私は家を出た。友だちとの待ち合わせ場所に向かっているときも、友だちと話しているときも、お昼ごはんのラーメンをすすっているときも、ソワソワする気持ちが止まらなかった。しかし、いざ劇場に入ると、一気にソワソワする気持ちが消えていった。代わりに、ワクワクする気持ちが大きくなっていった。
どんな舞台なんだろう?
どんなお話かな?難しい?
舞台照明とか舞台装置ってどんな感じなんだろう?!気になるーー!!早く観たい!
こんな感じの想いが客席に座ると、私の頭をグルグルと駆け巡った。
 
そして、いよいよ始まりのアナウンスが劇場に流れた。胸のドキドキが止まらなくなった。ついに……!劇団四季、観れるんだ……!!
今まで点いていた客席の明かりがゆっくり消えて、暗くなっていった。そして、舞台上に人が現れて、ミュージカルが始まった。
 
2幕構成で、1幕と2幕の間には20分の休憩があった。1幕は85分もあったが、私には、長いとは思えなかった。それだけ、舞台の全てに魅了され、惹き付けられていたのだった。まず、舞台装置の大きさに圧倒された。そして、役者の方1人1人の演技の素晴らしさやこの舞台に注いでいる情熱が凄く感じられて、それらに感銘を受けた。そして何より、小道具の使い方や舞台装置の転換など、ほんと些細なことまでも「魅せ方」が素晴らしくて、感激した。とうてい考えつかないようなアイディアで、舞台をより素晴らしく、感動させるものにしているなと感じた。舞台を観ている途中で、思わず「そんなことするっ?!!」と口に出してしまいそうになった演出もあって、驚きの連続だった。
 
そして、ミュージカルが終わると、舞台上が眩しいくらいに照明で明るくなる。「カーテンコール」が始まるのだ。ミュージカルに出演した役者全員が一斉に舞台に立ち、私たち観客にお辞儀をしたり手を振ったりする。
私は、カーテンコールをミュージカルの内容を思い出しながら観ていた。登場人物の関係性や話のポイントなどを自分なりに考えていた。すると、今まで観ていたミュージカルが頭の中で映像になって一気に蘇ってきて、改めて感動して少し涙が出てしまった。
 
今回、私は2階席の割と後ろの方で観劇した。役者の方の顔や衣裳の色や模様など、細かいところまでは分からなかった。それでも、役者の方の演技から感情は読み取ることは出来た。初めから最後まで、本当に圧倒されまくりの舞台だった。
 
初めて劇団四季のミュージカルを観て、ミュージカルは波のようだと感じた。ミュージカルの始まりは、浅瀬の波のように、登場人物それぞれの感情が衝突せず穏やかに過ぎていく。しかし、だんだん話が進んでいくと、何か事件が起きて、登場人物それぞれの感情が衝突を始め、終いには嵐で荒ぶった波のように、登場人物は争いを始め、誰かが死んでしまう結末になる。あるいは、そこからまた、1回起きた事件を解決に向かうための、新たな出来事が起こって、ハッピーな結末になるか。どのような結末になっても必ずミュージカルには、大きな波が存在して、観客はサーフィンのようにその波に乗って物語の最後に辿り着くのだ。
 
ミュージカルを観ながら私たちはサーフィンをしている。
劇団四季のミュージカルを観てこの事を強く実感し、もっと多くのいろいろなミュージカルを観てみたいと思った。どんな大きな波が待っているのか楽しみである。
 
 
 
 
***
 
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2023-03-16 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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