人生はネタ探し
*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
記事:オオフチ マナミ (ライティング・ゼミ6月コース)
人生はネタ探しではないだろうかと思う。
ネタは種をひっくり返してできた言葉なのだそうで、あらゆることの材料だ。
私は、今回4ヶ月間のライティング・ゼミなるものに参加した。
私の仕事は英語の通訳ガイドというものである。それは、外国から来日されたお客様と一緒に旅をして、お客様のお世話をし、お客様に日本を紹介する仕事だ。
私は日本人だ。日本で生まれて、日本で育った。お客様は日本のことを知りたがっているので、何でも話せるはずだ。生活、人生の全てがネタになるはずなのに、それをネタにするのは簡単ではない。
つまりは、何かひとつのことを深掘りして、お客様が聞いて面白いストーリーまで持っていく必要がある。
個人のお客様をご案内するときは、その方が知りたいことにフォーカスして話すことができる。ストーリーも必要だけれども、会話形式でも何とかなる。しかし、大勢の、何に興味があるかわからない不特定多数をお客様に話すとなると、そうはいかない。例えばバス一台、40名ほどのお客様を一日ツアーにお連れすることがある。お客様同士は知り合いではなく、多様なバックグラウンドを持つ。国籍が違うこともある。そういうときは、不特定多数のお客様に興味を示してもらえるような話題を、興味を示してもらえるように、少なくとも聞いてもらえるように、話す必要がある。それを何時間も続けることもあるのだ。できたら、「ほほう、そうなのか」と思ってもらえるレベルまで持っていきたいのである。それには、ネタを見つけて、それを自分のストーリーにする必要がある。
私は、この職業に就いてから、お笑い芸人さんたちが気になるようになった。凄いなといつも思う。うけるネタを考え、それを暗記して、お客様の前でパフォーマンスを行う。同じネタはある程度しか使えないだろう。またすぐに新しいネタを考えなくてはならない。ネタを作りも大変だと思うが、もの凄く練習されていらっしゃるのだろう。尊敬しかない。
もちろん、あらゆる仕事、例えば小説家やエッセイスト、脚本家、漫画家、世の中のクリエイター、企画開発の人たち、あらゆる分野の何かを生み出す方々は、日々そのネタなるものを作品にまで持っていかなければならない。
私は林真理子さんの作品が好きである。行きつけの美容院に行って雑誌を読むとき、ある雑誌に連載されている林真理子さんのコラムを読むことがいつも楽しみだった。さりげない日常の出来事や、林さんが気づかれたことが書かれてあるが、とても面白い。「ほほう、そうなのか」と思ってしまうのである。最近は電子書籍になって、林真理子さんのエッセイが読めなくなってしまい、本当にがっかりしてしまった。
ネタと言えば、寿司ネタが思い浮かぶ。美味しいお寿司屋さんのお寿司は本当に美味しい。口の中でとろけるようである。これもネタを探して、それをお寿司という作品にする職人さんの力であると思う。
通訳ガイドは、お客様がかぶることは通常ないので、同業の他のガイドさんたちと情報の共有や、勉強会をしたりして、自分の知見を広げることを時々している。でも、ネタに落とし込むためには、自分なりの味付けが必要かなと思う。
私はずっと英語を勉強してきた。言語は手段だ。英語を知っていても、話す内容がなければ、話せないのと同じだと感じる。
以前英会話スクールに通っているとき、トピックを持ち寄って、それをクラスのメンバーと先生を交えてディスカッションする授業があった。トピックに関して何か簡単なストーリーを話さなければならない。そのトピック探しが苦痛に感じる時が結構あった。
いいネタが見つからない。ニュースを見たり、本を読んだりしても何か皆で盛り上がりそうなものが中々見つからない日があった。クラスの他のメンバーの中にはさりげない日常をいつもうまくネタにできる人たちがいて、羨ましく思ったものである。
通訳ガイドとして何年も仕事をしているので、仕事で使っているネタがいくつかある。お客様は毎回変わるので、そのネタを回して使っているのが現状である。それをもっと広げたい。ネタの内容をレベルアップして、お客様にもっと喜んでもらいたいのだ。
それを目指してライティング・ゼミなるものに申し込んだ。提出は16回だ。とにかく毎週提出すること。それが一番の目標だ。死ぬ思いで毎回ネタ探しをしているうちに、もしかしたらあらゆることをネタにできるようになるのではないか、それを期待しているのである。
そして、それは人生のあらゆる場面のコミュニケーションにきっと活かせるであろう。
他の人が聞きたく話が沢山できると、人生が変わるかもしれない。何とか頑張りたいなあ。
今回も何かネタはないかとずっと考えて色々トライしてみた。そして、ネタ探しの話が一番ネタになりそうだったので、それにした。
これからは、これまでとは比較にならないほど、ネタ探しの毎日になりそうだ。
***
この記事は、天狼院書店の大人気講座・人生を変えるライティング教室「ライティング・ゼミ」を受講した方が書いたものです。ライティング・ゼミにご参加いただくと記事を投稿いただき、編集部のフィードバックが得られます。チェックをし、Web天狼院書店に掲載レベルを満たしている場合は、Web天狼院書店にアップされます。
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