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音楽という言語 〜音楽の真の魅力とは〜

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*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:益田智輝(ライティング・ゼミ集中コース)

音楽はそこらじゅうに溢れています。もはや音楽に触れずに生きるなんて不可能です。テレビをつければ、電車に乗れば、お風呂を沸かせば、音楽が聞こえてきます。そして、音楽はいつも人間に不思議なエネルギーを与えてくれます。どうしてなのでしょう。

それは、音楽は会話だからです。

一般的に、音楽というと、演奏やパフォーマンスのみを考えてしまいます。もちろん、音楽はお客さんに届けるものです。音は基本的に「奏者→お客さん」の形で伝わります。しかし、奏者が複数名いる場合、他にも別の形の矢印があるんです。いったい、誰から誰に伝わるのでしょう?

それは「奏者→奏者」の矢印なんです。皆さんがカラオケに行って歌う時、必ず伴奏を聴いて、それに合わせて歌いますよね。この場合では、伴奏を流している機械と歌う自分という2人の奏者がいます。「機械→自分」というふうに音が伝わります。機械が流す伴奏を聴くことで、どんなテンポや音程で歌えばいいかがわかるのです。つまり、歌おうとしている自分はテンポや音程などの情報を機械から受け取っているのです。
これと同じように、実際に人間同士で演奏する際にも、互いに情報を音に乗せて、それを必ずキャッチしています。プロのミュージシャンは特にこの会話する能力に長けています。クラシックで言えば、最初にヴァイオリンがメロディーを歌うように弾き、その間他の楽器はメロディーに寄り添うように伴奏をします。そして、次に、ヴァイオリンから音のバトンを受け継ぐかのように、オーボエがその雰囲気に合ったメロディーを吹いていき……….
というふうに曲が演奏されるのです。彼らはいつも「こういうふうに演奏するよ!」という合図を送り合っているようです。

その点で、実は、音楽は演劇にそっくりなんです。一つ一つの楽器が鳴らす音はセリフで、曲という名のストーリーが展開されているのです。なので、楽器を演奏する時は、自分はどんな役で、どんな音を出すのが相応しいか考えなければならないのです。正しい音程とリズムで演奏できるようになっても、それが棒読みのセリフでは雰囲気を壊してしまいます。そこに感情が入っているからこそ、みんながちゃんと演技できるからこそ、ストーリーとして噛み合い、そこに感動が生まれるのです。
また、物語が前提で作られていない曲でも同様にストーリーと見なして考えることで、より起承転結が表現できます。曲の雰囲気やフレーズから情景などを想像してそれに適した演奏を考えます。愛や幸せの曲だと思ったら、オペラ歌手が伸び伸びと歌うイメージをしたり、悲しい曲なら、泣いている誰かを想像するのです。

実際に、私自身もヴァイオリンやコントラバスなどの弦楽器を中心に演奏活動をしているのですが、一人で演奏する時でも、心の中で情景を思い浮かべています。もはや、ドラマや映画にのめり込んでいくような感覚です。バンドで大人数で演奏する際では、みんなで曲のイメージを統一することで、よりまとまりのある演奏を作っています。よくバンドメンバーともコミュニケーションを交わして、絆を深めていけるようにも努力しています。みんなの中がいいほど演奏にも団結感が出てくるからです。

ここまできたら、音楽が会話であるということがわかったと思います。
では、なぜそのように音で会話し合う必要があるのでしょうか。
なぜなら、音楽はジグゾーパズルのようなものだからです。奏者一人一人が自分の楽器を持って演奏することで、発せられる一つ一つの音がパズルのピースとしてハマっていき、最終的に曲という形で作品が出来上がるのです。

SNSを見ていると、ストリートピアノを弾く人の動画がよく出てくるのですが、ピアノを演奏していると途中から他の楽器を持った人が現れ、即興でセッションするといった内容のものがありました。これを見た時、これこそが音楽だと感じました。これが音楽の最も面白いところです。何も口に出さなくても、音を聴くだけで会話ができてしまう。言葉が通じない外国の人とも音楽という共通の言語でコミュニケーションができてしまう。なんと素敵なことでしょう。人間の神秘というものでしょうか。一つの音楽を通して、他人同士が同じ方向を向いて一つになれることの感動。全人類が味わって欲しいです。

今後、生演奏を聴いたりする機会があれば、音の会話に注目してみるとさらに楽しめること間違いなしです!

***

この記事は、天狼院書店の大人気講座・人生を変えるライティング教室「ライティング・ゼミ」を受講した方が書いたものです。ライティング・ゼミにご参加いただくと記事を投稿いただき、編集部のフィードバックが得られます。チェックをし、Web天狼院書店に掲載レベルを満たしている場合は、Web天狼院書店にアップされます。

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2024-08-12 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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