後期高齢者は、ON-OFFスイッチのような気がしてならない
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記事:みやび♪(ライティング・ゼミ 9月コース)
あなたは、91歳という年齢にどんな印象を持っていますか?
91歳の女性が、背筋を伸ばして、はつらつとカラオケを歌っている。
あなたは、その姿を想像できるでしょうか?
しかも、アルコールをたしなみながら……。
91歳といえば、充分に『後期高齢者』です。
私が、この『後期高齢者』という言葉が気になりだしたのは、お仕事でお世話になっている大先輩が、
「ぼく、誕生日を迎えて、75歳になった! 後期高齢者になったぞ~~!」と嬉しそうに? 明るくおっしゃったことがきっかけでした。
一般的な『後期高齢者』のイメージとしては、
・高齢者の中でも、さらに年齢を重ねている(一般的には、75歳以上が後期高齢者)。
・運転免許証はそろそろ返納したほうがよさそう
・どこか、病院通いをしているだろう。
とおおむね、こんなあたりが多いでしょうか。
そして、実際に後期高齢者の方にお目にかかると、明らかにわかることがあります。
例えば……、
・耳の聞こえが、極端に落ちている。
・入れ歯のため、食事が食べにくそう。
・あきらかに書く文字に力がない。
・集中力がない。
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・
・
いろいろと、元気な私たちとの違いを感じてしまいます。
そんな中、私が一番気になるのは、寿命ではなくて、健康寿命です。
いかに、自分らしく健康で生きていけるか、ということはきっと私だけではなく、みんなが気にするところではないでしょうか?
寝たきりになりたくない、子どもたちに面倒をかけたくない……と。
厚生労働省の統計(2016年)では、
男性の平均寿命は、80.98歳、健康寿命は、72.14歳
女性の平均寿命は、87.14歳、健康寿命は、74.79歳
それぞれの差は、男性9歳弱、女性は12歳強です。
この差の数字が、とても気になります。
私の希望は、『ピンピンころり』です。
そんなことを考えていたある日、86歳現役のスナックのママさんに出会いました!
メイクをして、洋服もしっかり整えて、毎日お客さまをお迎えします。
もちろん、お客さまと一緒にアルコールを飲み、カラオケも歌います。
会話も楽しく、人気者のママさんは、ワンオペレーションです。
その様子に触れ、私はその生きざまに、心から尊敬しました。
冒頭の91歳の女性は、このお店の常連さんです。
この方には大変驚かされました。年齢をお伺いしなければ、60歳代に見えるくらいお元気なのです。背筋も伸びていて、その歌声も若くてきれいな声です。
本当に本当に91歳だろうか? と信じられない思いでいっぱいになりました。
お元気なのは、決して女性ばかりではありません。
私が昔住んでいたマンションに、後期高齢者の男性が、奥さまを亡くされ、おひとりで暮らしておられました。
先日、その方とランチを共にさせていただく機会がありました。
お年は86歳。食べ物に好き嫌いもなく、おしゃれさんです。
丁寧な言葉遣いではっきりと話され、私とも会話がはずみました。
私は、私の両親を78歳で亡くしています。
2人とも、自然の摂理だな、と娘の私が感じる状態で晩年を過ごしていました。
この3人の皆さまと私の両親との違いたるや。
この3人の方々は、明るい光で周りの人を照らしています。まちがいなく、スイッチはONの状態です。
かたや、私の両親は、素直ではなく、楽しい暮らしとはほど遠い日々を送っていました。こちらはまさにスイッチはOFFの状態です。
後期高齢者といえども、この落差。それはまるで、照明のON-OFFのスイッチのようだと私は感じるのです。
お元気な方のお話や暮らしぶりから教えていただく共通点は、
・ものすごく記憶力がいいこと
私と違って、昔の人の名前も、最近知り合った人の名前もしっかり覚えておられます。
・好奇心が旺盛なこと
みなさん、私よりも携帯電話の扱いに慣れておられます。
絵文字もバンバン使われます
・臨機応変なこと
強いこだわりがなく、その場の状況で最善を選択されます。
その判断も明確で、早いです。
・素直なこと
ご自分より若い人にも決して横柄な言動はされません。
若い者の言うことに耳と心を開いてくださり、受けとめてくださいます。
人生100年時代と言われるようになり、そのうちの健康寿命はいくつか?と考えたとき、『老い』に対する不安がぬぐえませんでした。
ですが、スイッチがONの皆さまと、ご縁をいただき、長生きも素敵かも、と思えるようになりました。
そして、中でも一番大切なことは『素直なこと』だと感じます。
素直だから、人から愛され、
素直だから、いろんなイイコトが受け取れ、
素直だから、感謝ができるのです。
素直な方には、こちらも寄り添いたくなります。
さらに、みなさん共通して、上からな言動をまったくなさいません。
私と同じ目線で応答してくださいます。
そうすると、受け取る私が、自然と素直な心になるのです。
私は、その人に、何かお役に立つことをしたくなります。
この連鎖、なにより素晴らしいと思います。
せっかく生きていくのなら、元気で長生きがしたくなりました。
元気で長生きするために、『素直・感謝・愛』をいつも胸に、人生の灯が消えるその日まで、命を燃やし続けます。
そして、みんなから愛される、かわいいおばあちゃんに私はなりたい!
素直な心を持って日々の小さな出来事にも感謝し、いつも笑顔で過ごす。
素直さが人々を引き寄せ、人生の最後まで光り輝かせることができる。
これが、健康寿命を延ばす秘訣で間違いないようです。
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