ビデオカメラから始まった課金生活
*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
記事:HIKARI(ライティング・ゼミ11月コース)
新型コロナが流行りだしてから2年、私は冒険に出ようとしていた。
それが悪循環の幕開けになるとも知らずに……
2020年、新型コロナが世界的流行を始めた年に、運悪く大学4年生として就職活動をすることになった。志望業界がコロナの煽りをモロに受けてしまい、何とか新卒で某工場の正社員として就職、社会人デビューした私だが、あいにく職業柄、不要不急の外出を自粛せざるを得ない日々を送り続ける羽目に。
陰キャの引きこもりに該当する私にとって、私生活では何らコロナの影響を受けているわけではないが、そんな悪生活を変えたいという思いもあったので、心のどこかにモヤモヤが存在していた。
そんな悪生活から脱却のチャンスが到来したのは、2022年の夏。ワクチンの接種がようやく進み、「国内旅行であれば問題なし」という会社からの方針も出たので、お盆の長期連休をフル活用して、人生初の一人旅を決意した私。
行き先は、香川県。
初めての冒険だし、せっかくなら記録にも残そうと思い、カメラを購入しようと決めた。Amazonでいろいろ調べたところ、デジタルカメラやビデオカメラはもちろん、最近ではアクションカメラやジンバルカメラといった小型のカメラも有名になってきているらしく、豊富な種類の中から選ばないといけない状況。
旅行中は荷物を手軽にするのが普通だと思いつつ、私が選んだのは普通サイズのビデオカメラだった。直前に「荷物を手軽に」なんて書いておきながら、それに反するサイズの物を買ったのには、それなりの理由がある……はずもなく、単に使ったことがあるから、使ったことのないものに対する軽い警戒感といったしょうもない理由だった。
旅の直前、75,000円もする高画質4Kのビデオカメラを購入。これも初期投資の一環だと割り切って高額な買い物をした訳だが、この記事を書いている今、振り返ってみると、まるでゲームのアイテム課金生活の幕開けだったのではないか?
お盆の長期連休も始まり、Xデーもやってきた。
記念すべき最初の撮影は、自宅の最寄り駅から。その理由は、高校時代に所属していた写真部の顧問が話していたことを思い出したから。
「身近なものでもいいから、とにかく撮りまくりなさい。そうすれば、いい写真が何枚か撮れるはずだから」
分かりやすく言えば、下手な鉄砲でも数撃てば当たる戦法かな?
正論であることには間違いないので、駅の雰囲気や素晴らしい絶景、仕舞いには道に転がる石ころまで、ありとあらゆるものをとり続けること半日。その教えに従ったことに後悔する時がやってきた。
今回買ったビデオカメラに付属されているバッテリー、4K高画質の映像ばかり撮影すると、実質45分ほど撮影しただけで充電が切れてしまう仕様。決して粗悪品というわけではなく、他社製品も似たようなものだけど、朝一に瀬戸大橋からの絶景を10分以上連続で撮影してしまった影響で、昼頃には充電切れに陥る事態が発生。
午後に「こんぴらさん」でお馴染みの金刀比羅宮を参拝したが、75,000円のカメラは使えず、急遽スマホのカメラで撮影。しかし、当時所持していたスマホは決してスペックの高いものではなかったので、いざ撮影してみるとノイズが目立ち、下手な鉄砲で撃っても全く当たらない状態に……
さらに悪いことに、SDカードも1日も持たないくらい撮影していたことが発覚。ノートパソコンも持参して動画データを毎晩移行していたが、3日目にパソコンの容量までパンクする事態にまで状況は悪化。
結論、撮影が原因で、初めての一人旅は決して満足いくものにはならなかった。
しかし、75,000円もしたビデオカメラの有価減却はしたかったので、半年後の京都旅では、長時間対応の予備のバッテリー1個と高性能SDカード2枚を新たに購入。
それだけでは、まだ足りないことが発覚し、さらに半年後の大阪旅で偶然立ち寄ったビッグカメラにて、予備のバッテリーを1個、さらにSDカードを3枚も購入。
これでも有価減却には程遠い……
ということで、無料で使える動画編集ソフトを使ってYouTubeに動画投稿してみた。しかし、使える機能が乏しかったので、2024年に1万円かけて有料の動画編集ソフトを購入。
この時点で、結構な金額をつぎ込んでいることがわかるだろうが、一度悪循環に陥ると、そのサイクルからは簡単に抜け出せないもの。
今年の9月、スマホ買い替えの時期がやってきた。
この時には、余程の非常事態でなければ、1週間の旅でもビデオカメラだけで十分撮影に困らないくらいアイテムは揃っていた。
しかし、不自由なく4K高画質の動画撮影ができるようになったのが祟り、撮影機能に対して変なこだわりを持ち始めていた私。スマホのカメラ機能に惹かれて、あろうことか95,000円もする高性能なスマホに機種変更。
こうして悪行を連ねてみると、単純に一人旅をしたかっただけのはずが、気づけば本来の理由とは関係ないところに無駄に課金をする私。その姿は、まるでゲームのアイテム課金を繰り返しているよう。
とりあえず、アイテムをそろえるのにはひと段落着いた。しかし、「形あるものはいつか壊れる」という言葉があるように、ノートパソコンやビデオカメラも買い替える時期がやってくることに、若干の恐怖を覚える私。
「そうだ! 天狼院書店さんのライティング・ゼミ(48,400円)に参加して、転職や副業できるようにスキルを身に着けよう!」と思う私であった。
***
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