メディアグランプリ

三日坊主でも、ゆるりと日記を続けた私は「もやもや」した気持ちを脱した


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:izmy(ライティング・ゼミ9月コース)
 
 
「今年は日記続けるぞ!」
と毎年のように決意するのだが、さっそく三日坊主になった自分が許せなくて「もう、この目標、なかったことにしよう!」と毎年1月中旬頃にその決意は葬っていた。
 
そんな私が昨年は日記を1年間続けられた。
ただ、「毎日」ではなく、3日くらい空いていることは度々。
スマホの日記アプリを活用しながら通勤時間で書いたり、休日はじっくりPCや手書きメモを活用しながら、ゆるーく、1年間で、書く日を積み重ねていった。
 
ゆるく続けられた理由は、ある目的と訓練のためだった。
日記を始める前に「三日坊主でもよい」と、ひとつ自分を許すことにした。
継続性を養うことが目的ではない。
私は、「もやもや」した自分を脱出するために、言語化のトレーニングとして、日記を書くことにした。
 
「もやもや」が普段の私の多用ワードだ。
悲しい。悔しい。もどかしい。そういう感情が湧きあがるけれど「なんか、もやもやする」で片づける。いや、実はその違和感は片付いていない。ずっと歯に挟まった取れない何かのように、思い出してはもやもやしているのだ。
 
その気持ちを言葉にできないのは、語彙力が足りないからかもしれない。語彙力を養うため、読書を再開しようと天狼院書店さんの「インフィニティ∞リーディング」に参加した。注目の書籍を取り上げて、内容の解説や、本に書かれている内容を参加者や生成AIと検証する読書会なのだが、アンデシュ・ハンセン著『メンタル脳』が課題本となった回で、私は自分を変える方法について、大きなヒントを得た。
 
『メンタル脳』の中で「感情は周囲の情報と身体の中の情報を、脳が『説明』し、『まとめ』たものです」と書かれていたのだが、私はそうは思えなかった。
この1文に対して、「感情を言葉で説明できないときもあるし、もやもやとまとめられない時もある」と感想を述べたところ、グランドマスターの店主は、明確なアドバイスをくれた。「感情を言語化するのは、訓練です。ライティング能力とも言えます。書くことは、感情を言葉で整理してるという作業なんです。頭の良さとも違う。ライティングを極めると自分と向き合うのが上手になりますよ」
 
えっ?! 書く訓練で「もやもや」が無くなるかもしれないの??
「頭の良さとも違う」という言葉も大きな励みになった。「書くこと」への強い目的意識が生まれ、日記に取り組む動機が高まった。
 
しかし、続けていくと、さっそく「筆が進まない」という第二の壁にぶつかる。
「○○さんにこう言われて悲しかった」……えっと、だから何だ? と1行2行書いて、手と思考が止まってしまう。出来事だけ書いて終わる日が数か月続いた。
 
そんな私にヒントを与えてくれたのは書籍だった。古賀史健 著『さみしい夜にはペンを持て』も天狼院書店さんから紹介された本だが、「ことばにならない思い」を「考え」に変えるために「書く」という行動に移すことを、海の仲間たちのファンタジー世界で繰り広げられる対話形式でやさしく教えてくれている。
 
「もやもや」とはつまり、「思っていることをうまく言えない」ということ。そうなってしまう理由がいくつか解説されていた。その中で、最大級にドキッとしたもの、それは
「面倒くさい」
だった。
言語化とは、感情と言葉を紐づけることで、答えを自分から出そうとすること。自然と生まれてくるものではなく、頭を働かせること……。
「答えを決めるのが早すぎる」
も、結局は、考えることが面倒ということで、思い込むか放置してしまい、実際は何も解決しておらず、悩みが深くなっていた。
自分で自分の首を絞めていたとは、衝撃的だった。
 
さあ、じっくり自分と向き合おうではないか。
向き合うとは、「自分の中のカメラを『スローモーション』に切り替えること」だそうだ。
日々の生活で気持ちが揺れる出来事に出会ったとき、私の中のRECボタンを押す。そして、ゆっくりと、ひとつひとつ、心の動きと、その要因となった人や環境を観察して、日記に書き記す。文字数は自然と800字程度まで伸びていった。
考えや気持ちの整理をするために書くときは、半日、または、まる1日、日記と向き合っていたこともある。骨を折って、頭を働かせることで、ようやく自分を変える域に達するのかもしれない。
 
書くことが言語化の訓練になった、と効果を感じたことが、仕事場でも感じられた。
これまでメールの返信に1通あたり何十分もかかっていたものが、数分で書き上げられるようになったり、「何を言いたいのか分からない」と指摘されることがなくなった。
 
そういえば、ここ半年くらい「もやもやする」とつぶやいていない。
昨年は不本意で悔しい思いをすることが多かったけれど、すべて自分の気持ちを言葉にして、次のステップに昇華させることで、今、自分がするべきこともわかるようになった。何より、考えが整理されることで頭がすっきりして「もやもや」した自分を脱出することができた。
 
今年も私の日記はあいかわらず三日坊主。
私も私との距離感はそんな感じでゆるく、でいい。
日記は私の大事な話し相手。マイペースで無理なく続けていこう。
 
 
 
 
***

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2025-01-23 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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