海を渡りきる折れないオール
*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
記事:宮藤紳(ライティング・ゼミ3月コース)
定年退職を迎え「健康年齢」と言う言葉に反応する今、私の食に対するし好は大きく変わってきました。
昔は食指が動いていた「食べ放題 飲み放題」は、今ではほぼスルーです。
少量で多品種なメニューに魅力を感じます。
元々食に関して関心が高かったので、食べず嫌い無く色んなものを口にしてきました。
その中で自分の好みが出来、最初は苦手だったものが美味しく思えるようになり、自分の舌に自信がついてきました。
だから自分が美味しいと思えるものをはっきりと言えます。
もちろん体調や食事の場所、ご一緒するお相手の影響で味の感想が変わる事はありますが、美味しさに関するアンテナの感度はしっかりしていると思います。
更に新しい食材や料理にも手を出していきますし、外食で新しいお店の開拓にも余念がありません。
決まったお店、同じメニューだけでは無く、今でも数多く新しい食べ物を体験しています。
他方どうしても外せないメニューもあります。
そのメニューは自分の味覚がぶれていないかの確認用味覚センサーの様なものです。
また「なぜ美味しいのか」と考える事も必要だと思っています。
同じメニューでも店によって大きく味が違うのは食材の差か料理人の腕の違いか。
逆にチェーン展開するお店の味がぶれないポイントはどこかなど着眼点は沢山あります。
鮮度と美味しさが比例する場合もあれば、日にちをおいて熟成させた方が美味しい肉や魚もあります。きのこ類などは冷凍保存することで旨味が増す食材です。
そんな様子を窺い知れる調理場が見える席に座るのが好きです。
調理人の動き、調理前の素材、仕込みの風景等々美味しさを作り上げる様々な情報が得る事が出来るからです。
時には食事そのものより調理場風景見学に熱心になるあまり、同伴者に呆れられる事もあります。
食に関する情報はメディアやSNSで溢れかえっています。
ランキングや口コミサイトの得点は鵜呑みに出来ないと思っています。
その中から自分に合ったお店、料理、食材を探し出せるのは、自分で培って来た経験があるからです。
食に関しては自信を持ってそう言えるのですが、それ以外の事になると口を閉ざしてしまいます。
今世界は混迷を極めています。
紛争や戦争、多くの死者が出るニュースをこれほど毎日見ることに驚きを隠せません。
また毎年のように異常気象が報道されていて地球の行き末にも不安を覚えます。
生成AIやデジタル革命、食の世界でさえ代替肉や培養肉といった新しいテクノロジーの数々、それらすべてを単純に受け入れる事は正しいのか。
考えれば考える程に将来が分からなくなります。
少しでも正解に近づきたいとネットで情報収集をします。
そうすると今度は溢れかえるほどの情報提供を受けます。過去に自分が覗きに行った記事や話題から勝手に提供されている仕組みです。
ネット上で止めども無く流れてくるお勧め情報は、食べきれない量の食事を提供されている様な状態だと思います。
頼んでもいない料理が提供されるのは自分がその味に慣らされているだけで、美味しいのかどうかの判断が出来なくなってしまいます。
役に立つ情報とそうではない情報をどうやって判断するのか、この先が見えない状況で自分の考えや立ち位置を決めていく方法は何か。
それを真摯に考えます。
まずは自分と全く考えが違う方の意見や情報を見聞きする事だと思います。
その意見に対し自分が違和感を持ったならその理由を考えます。
自分が今持っている価値観がどこからきているのかを確かめることになるからです。
その回顧は小学校時代から始まる場合もあります。
読んできた本、観てきた映画やテレビ番組、何よりも親や出会って来た人達との係わりの中で自分なりの考え方、価値観が形成されたのだと思います。
また新しい技術や考え方をきちんと追いかけて、昔からの自分の考え方に固執しない事も同じくらい大切だと思います。
元々の自分の中にあったものに新しい考え方、価値観を更新し続ける事で、情報を取捨選択出来る力「情報リテラシー」が身に付くのだと思います。
「情報リテラシー」と「食リテラシー」はとても似通っています。
そもそも自分の味覚はどこからきているのかを自覚してみる。
好きではない料理や苦手だと思っていた食材も口にしてみて、自分の好みを確認しながら美味しさの理由を考えてみる。
そうしてようやく自分の舌に自信が出来たら、店選びやメニュー選びに失敗しなくなる。
一方で新しい味にも挑戦し続ける。
いつまでも食の探求を続けていくにはやっぱり「健康年齢」が一番大切なのでしょう。
***
この記事は、天狼院書店の大人気講座・人生を変えるライティング教室「ライティング・ゼミ」を受講した方が書いたものです。ライティング・ゼミにご参加いただくと記事を投稿いただき、編集部のフィードバックが得られます。チェックをし、Web天狼院書店に掲載レベルを満たしている場合は、Web天狼院書店にアップされます。
人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
お問い合わせ
■メールでのお問い合わせ:お問い合せフォーム
■各店舗へのお問い合わせ
*天狼院公式Facebookページでは様々な情報を配信しております。下のボックス内で「いいね!」をしていただくだけでイベント情報や記事更新の情報、Facebookページオリジナルコンテンツがご覧いただけるようになります。
■天狼院書店「天狼院カフェSHIBUYA」
〒150-0001 東京都渋谷区神宮前6-20-10 RAYARD MIYASHITA PARK South 3F
TEL:03-6450-6261/FAX:03-6450-6262
営業時間:11:00〜21:00
■天狼院書店「福岡天狼院」
〒810-0021 福岡県福岡市中央区今泉1-9-12 ハイツ三笠2階
TEL:092-518-7435/FAX:092-518-4149
営業時間:
平日 12:00〜22:00/土日祝 10:00〜22:00
■天狼院書店「京都天狼院」
〒605-0805 京都府京都市東山区博多町112-5
TEL:075-708-3930/FAX:075-708-3931
営業時間:10:00〜20:00■天狼院書店「名古屋天狼院」
〒460-0002 愛知県名古屋市中区丸の内3-5-14先 レイヤードヒサヤオオドオリパーク(ZONE1)
TEL:052-211-9791/FAX:052-211-9792
営業時間:10:00〜20:00■天狼院書店「湘南天狼院」
〒251-0035 神奈川県藤沢市片瀬海岸2-18-17 ENOTOKI 2F
TEL:0466-52-7387
営業時間:
平日(木曜定休日) 10:00〜18:00/土日祝 10:00~19:00