メディアグランプリ

勘弁してくださいよ、インドさん

thumbnail


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:izumi(ライティング・ゼミ3月コース)
 
 
私はインド人と一緒に仕事をしてかれこれ4年位になる。彼らの役割はWebとメルマガの実装だ。今回はそんなインド人との日々の格闘について書いていきたい。今後色々と接する機会も増えるだろうこの大国。私一個人の感想だが参考にしてもらえたらと思う
 
インドは日本との時差ー3.5時間、人口の約80%がヒンドゥー教徒で、2025年人口が中国を抜き世界1位になり、平均年齢28歳(日本は48歳)。公用語はヒンディー語で、英語が準公用語だが地域や教育レベルによる。その点から私達と英語でコミュニケーションを取るインド人スタッフは教育レベルが高い、それは児童労働が深刻な問題であるインドでは、裕福な上位カーストの家の出身だと言える。
 
インド人の特徴その一、仕事よりは遊びが大事
インドは独立記念日(イギリスから独立した日)や共和国記念日(アクロバティックな軍事パレードで有名)以外に、多民族国家のため宗教(ヒンズー教、イスラム教、仏教、キリスト教)に基づく祝日が多くこの祝日は州によって違う。その中で最大の祝日の一つがDiwali(ディワリ、ヒンドゥー教新年祭)で、5日間に渡って盛大に祝われる。その間は、皆交代でお休みをとる。ディワリの時にはランゴリ(色付きの米、粉、砂、または花びらなどを使って、地面に描く模様)で玄関を飾る。これを見せてくれたが、真ん中に蝋燭がたっていて、幾何学的な美しいものだった。
ただその前後が大変なのだ。皆ディワリの前はソワソワしていて落ち着かず、仕事が普段よりも雑になり時間もかかる。以前インドオフィスがディワリの日に稼働しているスタッフのためにケータリングを取ってお祝いした。当たり前だがインド料理で、無茶苦茶美味しそうだった。皆そっちに出席してしまい、その日納期の私依頼の案件はやってなかった。また、ディワリの最後は花火を派手にぶち上げる。大気汚染が深刻になりため政府当局や最高裁が毎年爆竹禁止を打ち出すが、守られたことはほとんどないらしい。そのせいか祭りの後には体調不良者が続出し、ただでさえ作業が遅れているのに、さらに遅れる。
 
インド人の特徴その二、集中力は子供並み
依頼はメールと指示書で出すが、メールは上3行ぐらいしか読まない。それを思い知っているため大事な事は上部に要約して記載する。また、過去のやり取りがわかるように履歴をつけてメールしてももちろん見ない。そのため最後まで飽きずに読んでくれるように、スクショやらフォントを変えたり、色づけしたり、履歴のここらへんを見てとか記載して凄い時間をかけて記載する。それを守っていないともうガックリする。日本人同士のように、本題に入るにまでが長いと絶対読まないと思う。
 
インド人の特徴その三、今日の事は明日は忘れる
メルマガは統一感を持たせるためにテンプレートを使う。それに加えブランドイメージを保つための細かいルールがある。メールは上3行しか読まないので、指示書には毎回同じ注意書きをする。しかし、毎回同じ間違いをする。再度スクショと色付けで修正指示書を作成するのに疲れて「もういいわ!」と何度自分で実装したことやら。しかし納期と自分の気力に余力がある時は、修正してもらう。しばらく守っているのででやっと覚えたかと安心していると次はやっていなかったりして、「やられたー」とガックリする。ちなみに同じ実装者。まったく油断できない。
 
インド人の特徴その四、あきらめがいい
Webサイトも、ページに統一感を持たせるためと、ブランドイメージ保つためテンプレートがあり、フリーダムに実装できないように制限がかけられている。しかしクライアントは無茶を言うもの。その要望を実現させるには、力業で実装をしなければならなく、それなりの技術が必要になる、始めての場合はその要望がそもそも実装可能か確認する。そうすると「出来ない」と言ってくる。ただレベルの高い実装者がやると出来るのだ。そして出来ると判明したので次に依頼する時は、参考にと前回のURLを共有するのだが、メールは上3行しか読まないのでまた「出来ない」と言ってくる。「イヤイヤ出来る。あきらめるなインド」とスクショも添付して再度依頼するとやってくれる。このやり取りに時間がかかるし疲れるので、こちらも「もう自分でやるわ!」と自分で実装したことはしょっちゅうだ。
 
ここまで見ると一緒に仕事は無理! と思う人もいると思うが、色んな国の人と仕事をした事があるが、私はインド人が一番楽しい。何故なら彼らは寛容で、もてなし好きだからだ。日本人スタッフの中にはインドに遊びに行った時、インド人スタッフの家(お手伝いさんがいる大豪邸、旦那さんが映画監督らしい!)に泊まらせてもらった人もいるし、デリーオフィス(チャイを作る専門の人がいる!)に行った人はあちこち観光や食事に連れて行ってもらい、お土産までもらったと喜んでた。そしてまず怒らない。私がミスをして「ごめんね」と謝ると、「謝らなくてもいいよ」と言ってくれるのでリラックスして仕事が出来て、彼らとのミーティングではバックにインド音楽がかかっていたりしてゆるーいのだ。
 
お、インドからメールの実装が終わったというチャットが来た、今回は出来てるかなー。 ……。「自分でやるか」。もう勘弁してくださいよ、インドさん。
 
 
 
 
***

この記事は、天狼院書店の大人気講座・人生を変えるライティング教室「ライティング・ゼミ」を受講した方が書いたものです。ライティング・ゼミにご参加いただくと記事を投稿いただき、編集部のフィードバックが得られます。チェックをし、Web天狼院書店に掲載レベルを満たしている場合は、Web天狼院書店にアップされます。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

お問い合わせ


■メールでのお問い合わせ:お問い合せフォーム

■各店舗へのお問い合わせ
*天狼院公式Facebookページでは様々な情報を配信しております。下のボックス内で「いいね!」をしていただくだけでイベント情報や記事更新の情報、Facebookページオリジナルコンテンツがご覧いただけるようになります。


■天狼院書店「天狼院カフェSHIBUYA」

〒150-0001 東京都渋谷区神宮前6-20-10 RAYARD MIYASHITA PARK South 3F
TEL:03-6450-6261/FAX:03-6450-6262
営業時間:11:00〜21:00


■天狼院書店「福岡天狼院」

〒810-0021 福岡県福岡市中央区今泉1-9-12 ハイツ三笠2階
TEL:092-518-7435/FAX:092-518-4149
営業時間:
平日 12:00〜22:00/土日祝 10:00〜22:00


■天狼院書店「京都天狼院」

〒605-0805 京都府京都市東山区博多町112-5
TEL:075-708-3930/FAX:075-708-3931
営業時間:10:00〜20:00

■天狼院書店「名古屋天狼院」

〒460-0002 愛知県名古屋市中区丸の内3-5-14先 レイヤードヒサヤオオドオリパーク(ZONE1)
TEL:052-211-9791/FAX:052-211-9792
営業時間:10:00〜20:00

■天狼院書店「湘南天狼院」

〒251-0035 神奈川県藤沢市片瀬海岸2-18-17 ENOTOKI 2F
TEL:0466-52-7387
営業時間:
平日(木曜定休日) 10:00〜18:00/土日祝 10:00~19:00



2025-07-10 | Posted in メディアグランプリ, 記事

関連記事