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数か月前まで歌舞伎を知らなかった私が、襲名式を心待ちにするまで。学びが行動を変える── ≪インフィニティ∞リーディング体験記≫


*この記事は、「ハイパフォーマンス・ライティング」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

記事:前田 さやか(ハイパフォーマンス・ライティング6月コース)

 

 

中毒になる読書会

2時間弱はあっという間だった。

まるで秘密の古地図を広げ、そこに隠された暗号を解き明かしていた。

今週も天狼院書店が開く、「インフィニティ∞リーディング」に参加をした。とは言っても、動画配信を隙間時間に聞いている。

私はすっかり脳が喜ぶ魔法にかかっている。

もはや中毒かもしれない。

 

今回の課題書籍は「歌舞伎 家と血と藝」だ。

歌舞伎の成り立ちを、血縁や家制度、そして芸の継承という視点から徹底的に掘り下げた一冊だ。

 

今話題の映画「国宝」をテーマに、数ヶ月店主の深掘りが果てしなく行われている。

前回は原作を深掘り、今回は10年前の書籍が取り上げられた。

ふだん歌舞伎を観ない私なら決して手に取らないだろう本である。

けれど三浦店主の手にかかると、途端に宝探しの地図のように思えてしまうから不思議だ。

 

ドラえもん的存在の店主

店主は、私にとってやはり「ドラえもん」だ。

前々から思っていた。

『国宝』と「花」と、ドラえもんな店主と──インフィニティ∞リーディングのすべて ≪インフィニティ∞リーディング体験記≫

 

知らないアイテムをいつも出してくる。

今回は古地図を読み解くために、なんと2台のPCを使いこなしたらしい。

本を読むのに、PC2台使うって考えたこともなかった。

自分が古代人のように思えてしまった。なんせまだ、紙ベースで本を読んでいる。

 

店主は言った。

「この本は難解でねえ。何代目〇〇って言われても、誰が誰ってなるでしょ。しかもわからない言葉もいっぱい出てくるから、全部AIに質問しながら理解したよ」

「それはすごいですね。膨大な量じゃないですか」

「新書のくせに、めちゃくちゃ分厚いんだ。はははは」

助手の素朴な質問に、店主は笑顔で応じていた。

 

天狼院へ来ると、本一冊で異世界が広がっている。

わからなければAIに聞けばいい。苦手な読書のハードルがまた下がっていった。

 

インフィニティ∞リーディングは本の内容にとどまらない。

AIの使い方から人生の楽しみ方まで膨大な知識をプレゼントされる。いつも脳が喜ぶから、私はやめられない。

 

AIと会話する学び方

店主の衝撃発言が、今回も炸裂していた。

 

「もう人類よりchat GPT5の方が賢いよ。残念ながら東大生の君より賢いから」

流石に助手の東大生は苦笑いしていた。

「プロンプトとか関係ないよ。どう会話するかだけ。実際に話してみようか。こんにちは。いつもありがとうございます」

「はい。こんにちは。なんでも聞いてください」

「なぜ京都で能とか歌舞伎とか発達したの? 海外でも同じ例あるの?」

「能は室町時代に貴族や武家の保護を受けて京都で洗練されていきました。海外だと、パリやロンドンがそうです。演劇やオペラの文化が政治の中心地で広がっていったんです」

「こんな感じでは会話するといいんだよ。なんでも教えてくれるから」

AIはもはや、ただの検索機能ではない。

喋るのだ。生きているかのように。

まるで家庭教師のように、しかも母親のような優しさで答えてくれる。

そのやりとりを知るだけで、「学び方」の概念が変わる。

AIと人間が協働して、知識を掘り下げていく。インフィニティ∞リーディングは、近未来の学習の姿を体験させてくれる場でもあるのだ。

 

フィクションと現実が交差する

深掘り続きに私は驚いた。

 

「え? 映画の話だと思ったら、真実なの?」

AIと店主がまたまた、映画「国宝」を100倍面白くしてくれた。

「昔は役者さんが短命だったんだよ。だから結構血の関係ない人間が継いでるの。任侠の子とか、妾の子とか。これって国宝そのまんまじゃない?」

本当にそうだ。

私は映画を見たし、原作も読んで思った。

任侠の子が歌舞伎界に入るわけない。

血縁じゃない人間が後継者になるわけない。

これはフィクションだからと思っていた。

 

まるで違った。それは普通のこと。

家と藝を守るために続いている習慣だった。

私は自分が「知った気」になっていた。正しい知識を得た瞬間の震えるような喜び。これこそ脳が興奮する感覚だ。

 

古地図の読みときはまだまだ続く。

7つの家元に話が移った。

「9代目中村勘三郎が亡くなったことはすごい歌舞伎界には痛手なんだよ」

店主が熱く語った。

私もドラマでみた役者である。血と藝に秀でた歌舞伎界のスーパースターだったが、食道がんで50代にして亡くなっている。

歌舞伎は、血と家で受け継がれると同時に、突然の別れとも隣り合わせ。原作でも突如スターが病気で倒れるシーンは描かれていた。

原作の秀逸さに、私は鳥肌が立った。

 

歌舞伎界のニュースが自分事に

「あとさ、最近尾上菊之助が尾上菊五郎に変わったんだよ。知ってる?」

「そうなんですか? 知らなかったです」

「これ読んだ後なら、このニュース興奮したのになあ。ハレー彗星レベルの出来事だよ」

私は胸熱になった。

実は名古屋で正に尾上菊五郎の襲名披露があるのだ。

https://www.misonoza.co.jp/lineup/month251011.html

絶対行こうと思って、チケット予約する気でいた。

これも天狼院の『国宝沼』にはめられたから。ふらっと歌舞伎座へ行った時に「襲名式」があると知った。

映画のシーンを思い出す。

「リアルで見られるなら、絶対見てみたい!」と思っていたのだ。

ハレー彗星レベルのイベントなら、尚更行かねば。

 

また新しいアイテムが披露された

「次はこれ読もうと思ってるんだ。歌舞伎一年生。頭でっかちだからさ、わかってないと歌舞伎見にいけないの」

脳が喜びそうなアイテムを教えてもらった。

https://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480689641/

私は思わず叫んでしまった。

「よし! 襲名式前にドラえもんが使う電子書籍で読んでみるぞ」

楽しみもインフィニティに広がっていた。

 

脳が喜ぶから、終わらない

気づけば二時間近い時間が経っていた。
「なるほど!」の連続で、私の脳はフル回転。それでも疲れるどころか、むしろ喜んでいる。知識は脳のごちそう。

だから学びはやめられないのだ。

 

天狼院の『国宝沼』はまだまだ終わらない。

数か月前まで「歌舞伎の歌の字も知らなかった」私が、襲名式を心待ちにしている。
学びが行動を変える。
そのことを、インフィニティ∞リーディングが教えてくれた。



 

***

■「インフィニティ∞リーディング 〔TYPE C/古典解析型〕」とは?
究極の読書体験「インフィニティ∞リーディング」の中でも主に「古典」と呼ばれる書籍を取り上げて、AIを最大限活用し、解析していくのが「TYPE C/古典解析型」です。前身のイベント「アリストテレス・プロジェクト」時代から多くの方に参加いただき、参加者全員で構築する予測不能の”集合知”を楽しむイベントとして方法論は確立しておりましたが、ChatGPTやGeminiなどの生成AIの急激な進化により、AIによるサポートも本格的に加えることになり、昇華されたリーディング・イベントになりました。

AIパイロットがこの会の最中にリアルタイムにサポートし、参加者の皆様のCI(Collective Intelligence/CI)と掛け合わせることによって、未知なる学びを得られる環境が整います。

ぜひ、あなたもこの知的体験を共有する一員となってください。

 

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2025-08-28 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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