メディアグランプリ

私は、私のことを自由に愛していい


*この記事は、「絶対麗度ライティング」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

絶対麗度ビューティー・レコーディング・ラボ

 
記事:izmy(絶対麗度ライティング)
 
「かわいくない」「素直じゃない」「地味」「真面目すぎる」
幼少の頃から言われて聞き飽きた。けど、聞けば石を投げつけられたような気分になる、いつまでも聞き捨てならない言葉たちは、私を「ふんわり・かわいく・キラキラ」に多大なる憧れを抱かせ、少しでもイメージに近づくために、内面を変えるのではなく、メイクやファッションの力を借り続けた。
 
肌の色はアウトドア好きだから小麦色で、乾燥よりもお昼以降のテカリが気になるタイプ。顔立ちも実年齢より上に見られることが多く、パーツも平たい部分ばかり、おそらく、どこかスパイに潜り込めるくらいにこれといった特徴や華はなく、スタンダードを極めている。
だから、メイクはピンク主体で優しさをアップ、艶感・ラメ命でみずみずしさと華をプラス。ファッションもピンクやイエローのパステルカラーで可愛さを演出し、白をチョイスして明るさを補っていた。
 
可愛くて、ジューシーなみずみずしさで、ふんわり柔らかくて……
気づいた時からずっと、なりたい私は、こんな女の子だった。
 
2025年3月、渋谷で「魅せるパーソナルカラー診断」に参加した。
自分に似合う色を知りたかったけど、幾多もあるサロンの中から選びきれず、秘めフォトでお世話になっている天狼院書店で開催されると案内を受け、即申し込みをした。
グループワークで参加者の皆様と一緒に、先生と楽しくお話ししながら診断してもらった結果、1st:オータム、2nd:ウィンター。
そして「ブラウンを味方にするといいですよ」とアドバイスいただいた。
「えっ、私、肌が茶色いですけど、そこに茶色のメイクをしたり、茶色の服を着たら、全部茶色になってしまいます」
「大丈夫ですよ。だからこそ、馴染むんです」
意外だった。足りないものを補うのがメイクやファッションだと思った。
 
この日から私の「ブラウン」探しの日々が始まった。ほとんど手元に持っていなかったのだ。
 
私は、茶色がどちらかというと嫌いだった。
汚い、地味、枯れている、かわいくない色。
幼少の頃、色鉛筆セットを見て「黄土色と茶色はいらない」と思っていた。
大人になった今はここまで茶色を毛嫌いしなくはなったけど、いわゆる「可愛らしさ」信仰は根深く残っていた。
 
ただ、ここは、先生の診断と、私がドレープを当てられている時の参加者の皆様の反応を信じようと思った。
パーソナルカラー診断とは、生まれ持った肌・髪・瞳の色と調和する「似合う色」を見つけるための手法。肌の血色をよく見せ、周りから好印象を持たれやすいファッションのヒントになる、とのこと。
私の素材を活かすこともやってみたかったし、私が知らない私にも出会いたかった。
 
アイシャドウ、リップ、ファッション全てにブラウンをあててみた。
特に驚いたのが、色名が分からないが、枯れ草・藁・畳のようなブラウンとカーキの中間のような色のタンクトップを着てみたら、「とっても似合っている!!!」
この色は、これまで目にも入らなかったし、パーソナルカラー診断を受けていなかったら、一生着ることはなかったと思う。
春夏のプライベートは好んでこのタンクトップを着ていた。新しい自分だ。
なんというか、しっくりくるし、オシャレに見える。ピンクやパステルを着たときのような変な気恥ずかしさや背伸び感がなく、自然体な気持ちでいられて、何度も着たくなる。
 
ここからブラウンの魅力を発見し、研究しはじめた。探究心の相棒は生成AIだ。
ブラウンは、濁色。濁色とは、灰色または補色が混ざり、柔らかく、深く、まろやかな色。
補色とは、色相環で正反対に位置する関係の色の組み合わせで、例えば、赤と、その正反対に位置する緑を混ぜると「茶色」になる。
自分の中の表裏一体を感じながら、清濁併せ呑んで生きていきたい私に、このブラウンの成り立ちは、親近感が湧いた。
 
そしてブラウンは、作られた色ではなく、世界の初めから存在していた色で、自然界で最も多い色なのだそう。アースカラー(自然界の土、木、葉、岩、砂、鉱物などの色を元にした色グループ)でもあり、命の循環を想起させるらしい。
 
生成AIが生み出す言葉の美しさに感嘆しながら、茶色を『汚い』とディスっていた数秒前までの私を恥じていた。アースカラーという響きも素敵すぎるじゃない。
 
私にとってのブラウンは「目の前にずっと存在していた美しい色」に変わった。
 
「なりたい自分」と「私に似合うもの」が相反していたことに気づく。
「なりたい自分」が、自分で選び取るイメージ表現の方向性だとして、「可愛くて、ジューシーなみずみずしさで、ふんわり柔らかくて」そんな自分になれたら……
「可愛がられて、愛される」
と希望を抱いていた。しかし、何十年経っても、愛されて認められた実感がない。
誰かに承認を何らかの形で得るまで、プライベートも仕事もファッションも取り繕い、今の自分を消して違う自分にならなくてはいけない、と追い立てられていた。
 
「似合うもの」とは、その人の魅力が最大限に引き立ち、自然に調和して見える状態のこと。ブラウンの中でも様々な色があり、しっくり度合いにはグラデーションはあるが、身につけると肩肘張らない落ち着きを、ビジュアルでも心の中でも感じるようになった。
自分自身とは生まれた時からずっと付き合ってきたのに。知らなかったよ、君の魅力を。
 
私はこうやって、目の前にあるものを否定し続けて生きてきた。
地球上にある命の循環の支えとなっているものたちの色=茶色を否定してきたように。
生まれた時は、私は私のことが好きだったはずなのに、周囲から浴びせられた言葉で、私は「女の子としての価値が極めて小さい」と決められてしまったように感じた。
私は、私が望むほどには、愛されていないかもしれない。
でも、私が私を愛すればいい。
しっかり私を愛したこと、これまでなかったでしょう。
いろんなことを無理して取り繕ったり、暴飲暴食したり、「これだから私はダメなんだ」「可愛くない」と言葉で傷めつけたり。そんな時はいつも「周り基準」だった。
誰かに縛られなくていい。
私は、私のことを自由に愛していい。
 
とはいえ、ありのまま、そのまんま、だけではなく、健全な向上心は持っていたい。
自分が選び取るイメージの表現としての、私の「本当になりたい自分」を探ってみる。
周りの評判は無視して、私が心から素敵だな、好きだな、と思う女性芸能人を3名上げて生成AIに分析してもらったところ、
ベース(雰囲気):「健康的で自由を想起させる軽やかな美しさ」
コア(核となる魅力):「華やかで艶のある強さ」
香り(ニュアンス):「柔らかい女性らしさ」
の三層構造となっている。
うん、とてもしっくりくる!
自分が決める自分の美しさ=絶対麗度を、ようやく腹落ちする言葉と深さで決められた。
 
絶対麗度では、誰にでも明らかに分かる成果を出して、拍手喝采を私も受けたいな、と思っていた。
私の場合は昇進を狙っていた。けど、認められたい・褒められたい・箔をつけたいという動機では、自分も周りも幸せになれない気がずっとしていた。
パーソナルカラー診断をきっかけに始まった自分探求の心の旅をしたことで、私が本当に求めていること「自分が自分を愛する」に気づき、「本当になりたい自分」の解像度が上がったことが、絶対麗度の私のゴールになった。
「自分が自分を愛すること」「本当になりたい自分」に近づくことは、これからの長い人生をかけて、これまでの自分を癒しながら、楽しみながら、すぐそばにある美しさを大切に、これから一歩ずつ、味わいながら達成していこう。
 
***
 
この記事は、天狼院書店の「絶対麗度ライティング」にご参加の方が書いたものです。

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2025-11-27 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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