苦し紛れが好転した これでいいのだ
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【4月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《日曜コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
記事:山田THX将治(ライティング・ゼミ書塾)
結果オーライというか、生半可な発言をした為に本来苦しむことになることが多い筈が、良い結果となった。喜ばしい限りだ。
天狼院では、唯一といってもいい“書店”らしいイベントがある。
リーディング・ライフを提供し続ける天狼院は、来店客は意識していないかもしれないが、本来書店だ。ただ、店舗の広さとイベントの素晴らしさから、ついつい本業の“書店”としての機能を忘れてしまうこともある。
書店なので当然の様に、天狼院にも“読書会”が有る。しかしそこは、天狼院のことだ。開催される“読書会”は、どこにでもあるものではない。
天狼院で開催されている“読書会”は、「ファナティック読書会」と称している。テーマはあるものの、どれだけ‘ファナティック(熱狂的)に、好きな本を紹介出来るかという読書会だ。
私も、数回参加したことがある。他ではまず見ることが出来ない“読書会”だ。
開店直後から天狼院に通い詰めている私にとって、書店として看板イベントともいうべき「ファナティック読書会」に、数回しか行くことが出来ていないのは、ひとえに私の悪い生活習慣からだ。
現在は違っているが、最近まで「ファナティック読書会」は日曜日の午前10時から開催されていた。
常人外れの夜型人間に育ってしまった私は、土曜の夜は可能な限り起きていることが多い。当然の様に、日曜日は寝坊する。何事も無ければ、午前中は貴重な睡眠時間にあてている。当たり前のことだが、天狼院で常連に本好きな方々が、嬉々として「ファナティック読書会」を楽しんでいる頃、私はただ、貴重な睡眠をむさぼっているのだ。
「朝起きられなくてね。特に日曜日は」
天狼院で「ファナティック読書会」のマスターを務める若いスタッフに、私に対し出席を即された時の答えだ。当然の反論として
「夜開催されれば、山田さんなら来なきゃいけませんよ」
とくるところだろう。その時は、その発言が無かったので安堵した。最近では、「ファナティック読書会」が日曜日の午前・昼からの二回、二つの店舗で別々に行われている。午前は兎も角、昼からは出席せよとの天狼院スタッフからの‘無言の指令’をひしひしと感じているところだ。
ただ、天狼院には不定期に開催される、通称‘夜ファナ’こと夜から開催される「ファナティック読書会」がある。開始はおおよそ19時過ぎだ。これなら、どんなに寝坊な私でも、寝過ごす心配はない。
しかも最近の‘夜ファナ’は、フリードリンクでフードも出してもらえる。フリードリンクなので、アルコール類(私は呑めないが)も可能となっている。
日曜日の「ファナティック読書会」と違い、‘夜ファナ’は大人の方の出席が多いものそのせいだ。
6月に入って直ぐ、‘夜ファナ’が東京天狼院で久々に開催された。時間が有ったので、私の出席することにした。トークテーマは“自分のヘビロテ本”というものだった。毎年の様に、何度も読み返してしまう本を紹介しあう意向だ。
ここで私には問題があった。実は、3年前に引っ越した際、蔵書の殆どを‘トランクルーム’に締まってしまったのだ。従って、現在自宅に在る本は、全てこの3年間に天狼院で購入したものだ。本当の意味での“ヘビロテ本”は、手元になかったのだった。
正直なところ、どうやって‘夜ファナ’の話題に入ろうかと考え込んでしまった。
‘夜ファナ’の当日、『The Intellectual Devotional 1日1ページ読むだけで身につく世界の教養365』という長い題名の本を、たまたま天狼院の新店・STYLE for Bizで購入した。この本は、直訳すれば「知的な短い祈祷文」とでも成るのだろう、兎に角、ビジネス書に分類されるものだ。それなので、STYLE for Bizで購入することにしたのだった。
この本は、アメリカのベストセラーの翻訳もので、シリーズ累計100万部を超えているものだ。
内容は、月~日曜日それぞれにテーマがあり、1日1ページずつ読み進めると、1年間で365もの教養が身につくというものだ。
私は、この本を購入後、‘夜ファナ’が開催される東京天狼院へ向かった。
読書会では、無理矢理だったが『The Intellectual Devotional』を“ヘビロテ本”ならぬ“ヘビロテ予定本”として紹介した。
1日1ページずつ読み進める本だが、実際には読み始めると1ページで済む訳が無い。毎日本を読む習慣がある者にとって、1ページで止めることは苦痛でしかないからだ。
就寝前についつい、数ページ読み進めてしまう。
就寝前に読むものだし、本の内容が少々ハイブロウなので、ついつい読み返してしまう。
毎日読んでいるものだから、既に1年分を読んでしまった。どこか‘いけない事’の様な気がして、ついつい‘悪戯な気’が起こってしまった様だ。
遂に一昨日、この本2度目の読み直しを始めた。難しい内容も、2度目だと理解し易い。多分、通読は2度では済まないだろう。もっと、教養を付けたいので。
苦し紛れに“ヘビロテ本”に仕立てた『The Intellectual Devotional』。
ちゃんと、“ヘビロテ本”に出来そうだ。
これで、いいのだ。
そう自分に言い聞かせた。
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