文字起こしは、好きですか? おすすめのソフトとメリットについて。
*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
【8月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《日曜コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
記事 牧 美帆(ライティング・ゼミ平日コース)
「えっと、本日はありがとうございました、と! 終わり!」
キーボードから手を離し、大きく背伸びをした。それから自分の肩をポンポンと叩く。
私は現在、職場でオウンドメディアの運用を担当している。
オウンドメディアというのは、自社で所有するメディア全般を指す。
Webサイトやブログ、メールマガジンなどが当てはまる。
このサイトを見に来ている人は、天狼院のサイトもオウンドメディアの一つといえば、ピンと来るのではないだろうか。
オウンドメディアの仕事は、関係者のスケジュール調整、当日の写真撮影、記事作成、タイトルと見出しの作成、使用する写真の選定(これが辛い)。
それから、本人に原稿確認を依頼し、指摘に基づいて原稿を修正し、WordPressへ投稿、公開したことを関係者へ連絡、SNSでの案内文作成と拡散、PV数やどのサイトから来たかなどを分析、などなど。
これらを、まだまだ小さなベンチャー企業なのでほぼ一人でやっている。
どれもやりがいがあるが、その中でも私は「文字起こし」が好きだったりする。「ただしイケてる文章に限る」という条件はつくが。
時間はかかる。10分の文字を起こすのに、30分。
1時間の文字を起こそうとすると、3時間。
ただ、直接他の人と比べたことはないが、これでも結構早い方のようだ。
ネットをみると、1時間の文字起こしに4時間、6時間、10時間かかると記載していたりする。
以前、上司から
「文字起こしは、牧さんがやるんじゃなくて、いっそ外注してみたら?」
と提案された。
そこで、何度か記事の文字起こしを、大手クラウドソーシングサイトを通じて依頼したことがある。
すると、またたく間に数百件もの申込みが殺到した。
その中からたった一人を選ぶ作業は、大変だったし、心苦しくもあった。さすがにそれは、安すぎるだろうという金額を提示されることもあるからだ。
その末にこの人だと決めたとしても、依頼にあたり、自社の説明、メディアの説明、記事の目的の説明をしないといけない。
原稿をもらっても、あまり馴染みのないカタカナ用語も多いので、それらはこっちで修正しなければいけない。
文字起こしをしてもらった後は、支払いの手続きもしなければといけない。
それらを考えると、スキマ時間に自分でちょこちょこ文字起こしをするスタイルの方が合っていた。
さて、私は文字起こしに長靴編集所というサイトで無償提供されている「Interview」というソフトを愛用している。
残念なのは、Mac OS 用しか提供されていないことだ。
入社時に職場から「パソコンを支給するにあたり、MacとWindows、どっちがいいですか?」と聞かれて、迷わずMacを指定したのも、このソフトを使いたいがためである。
なぜこのソフトが好きなのか。
それは、音声を再生する機能と、文字を入力するワープロ機能が、セットになっているからだ。
文字起こしの再生に特化したソフトの特徴の一つに、再生、停止、早送り、巻き戻しなどに、キーボードのショートカットキーを割り当てることができる、というものがある。
文字起こしで、いちいちマウスをクリックして再生、停止、早送り、巻き戻しをするのは大変非効率だ。
また、別のソフトで再生しながら、Microsoft Wordで文字起こしをしていた場合、ショートカットキーで音声を停止したつもりが、Word側のショートカットキーが反応して意図せぬ動作をしてしまうことがある。
なので、文字起こしのソフトのショートカットキーを、Wordと重ならないように、工夫して割り当てなければならない。
一方、「Interview」であれば、ワープロ機能も持っていて、そこで文字入力ができる。
commandキーと「1」キーで再生と停止。
commandキーと「2」キーで巻き戻し。
と、いたってシンプルなショートカットキーで動作する。
よく使う単語の登録もできるので、たとえば、
controlキーと「1」キーで「◎◎(氏名):」。
controlキーと「2」キーで「△△(氏名):」。
とあらかじめ登録しておけば、インタビュー記事の書き起こしも非常にスムーズだ。
終わったら、文章をWordにコピーして貼り付ければ、文字起こしファイルの出来上がり。
また、commandキーと「T」キーで、現在進行中の時間を入力する、タイムスタンプ機能がある。
たとえば、1時間15分12秒の部分を再生しているときに、このキーを押すと「01:15:12」と、ワープロ側に入力される。
これだけでも十分ありがたいし、文字起こしに特化したソフトでは、そこまで珍しい機能ではない。
しかし、「Interview」の場合は、再生プレーヤー側とも連動している。
タイムスタンプ部分は青文字であり、下線が引かれる。そして、ワープロ側でこの数字をクリックすると、1時間15分12秒のところからまた再生を始めてくれるのだ。
「うーん。これ、なんて言ってるのか、よくわかんないなぁ」
というときに、何度も再生し、聞き直していると、それだけでどんどん時間が過ぎてしまうし、嫌になってしまう。
そんなときはタイムスタンプ機能で、その時間を入力しておく。
そこを無視して先に進み、終わった後に再度聴き直す。そしたら、
「あー、わかったわかった! あれか!」
と、すんなりと聞き取れることがよくある。
ひととおり流して聞くことで、その後の話の文脈から、聞き取りづらかった単語が推測しやすくなるのだ。
このあたりは、英語のヒアリングと同じかもしれない。
文字起こしをすると、発見が多い。
その場に同席して、必死にメモを取りながら聞いていたつもりでも、聞き直してみると、「あ、ここも大事だった」ということに気づいたりする。
そして、もともと、社長やメンバーの考え方に共感し、もっと発信して広めたいと思って入社した、現在の会社。なので、文字起こしをしながら、じっくりその考え方に触れてみるのは楽しいし、私にとって、とても大切なインプットの時間なのだ。
文字起こしは、記事の作成だけではなく、議事録の作成といった場面でも非常に役に立つ。もしあなたがMacをお持ちで、かつ仕事でもし文字起こしの必要性に迫られたら、ぜひ試してもらえればと思う。ストレスの少ない文字起こしライフを!
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