メディアグランプリ

観覧車を降りた時、わたしは「できる」になっていた


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:Hanao(ライティング・ゼミ日曜コース)

 
 
よくわからないけれど、わたしはなんだかとても不安だった。
それは、このライティング・ゼミに申し込みをしようかどうか悩んでいた時のこと。
 
仕事が急に忙しくなって通えなくなってしまったらどうしよう。
講義を受ける場所が家から遠いなぁ。
毎週課題提出なんて、そんなことわたしにできるんだろうか……。
 
わたしはその時、できない理由を並べて「やりたい」より「やれない」理由を探していた。
そう思う一方で「新しいことを始めたい」と思う気持ちもあった。
昨年から、今年のはじめまで自分の中で変わり目のような出来事が次々と起こり、それらをいろいろ忘れてしまいたいような気分と雰囲気もあった。何かに集中すれば、忘れられるんじゃないか、そんな気がしていた。
 
それでも、新しい何かをスタートすることは年々とても腰が重くなる。むかしは軽々と新しいことに飛び込めていた記憶があるけれど、いまは何をするにも経験という引き出しからいろんなことを出しては並べ、出しては並べ、未知の世界に出ることを躊躇するようになっていた。本当にやっかいだ。
 
そんなやっかいなわたしのことをなんとか後押ししてくれるものはないだろうか?
 
いろいろと考えていたら、ふとあることを思い出した。
 
以前、家の近くにあった「開運カフェ」のことだ。ご夫婦で経営されていたそのカフェは、行くだけで運気が上がると何かで紹介されていたので、気分転換を兼ねてコーヒーを飲みに行ったことがあった。とても居心地のいいそのカフェは、いつも空気が澄んでいた。なんというか、神社に来たような感じ。わたしは人見知りながらもそこの奥さんであるMさんとお話をするようになった。よくよく聞いてみると、コーチングやキャリアカウンセリングをされていたという。Mさんはものごとをクリアにはっきり言うタイプの方なのだけれど、わたしは会話に無駄がないのがとてもいいなぁ、と当時はよく思っていた。今はそのカフェはもう閉店してしまったけれど、当時からお客さん相手に週に一度メルマガを配信していて、閉店後もそのメルマガは続いていた。
 
ライティング・ゼミを申し込もうかどうかを悩んでいた時、そのメルマガに、「1時間のコーチング3名様、無料体験募集」と書いてあったことを思い出した。もう、なんでもいいから、わたしの背中を押してくれるものがほしかった。やりたいと思っているのに、申込みボタンを押せないわたしを「えいっ!」と押してくれるもの、ひと、なんでもいい! こうして、わたしはMさんのコーチングを申し込んだ。
都内のカフェで待ち合わせをして、コーチングがスタートした。コーチングは対話を通じてクライアント(わたし)が目標達成するプロセスを手助けするもの。だから、まずはゴールの設定をする。わたしは1時間後にどうなっていたいかを聞かれた。「ライティング・ゼミをやりたいと思っているが怖くて申し込めない。だから1時間後に申し込めるわたしになっていたい」と伝えた。
 
その後、Mさんに誘導され、いろいろな質問をされた。わたしもその質問に答えていくうちに、自分の気持ちがざわざわしたり、安心したり、表情がこわばったり、ゆるんだりするのがわかった。自分で答えを導き出せないもの、逆にすぐにこたえられること、答えているうちに涙目になってしまうもの、笑顔になるもの。ときどき、自分の感情にふりまわされそうになりながら、「自分でもこんなことを考えていたんだ!」と思わされる、新たな気付きがつぎつぎと出てきた。
 
たとえば、わたしはこんなことを話した。
 
「でも、毎週課題提出なんて、そんなことわたしにできるか自信がないんですよ……」
 
「できなかったら、どうなるの?」
 
「別にどうにもなりません……」
 
「そうでしょ? ならないでしょ? 笑」
 
「そうですね、どうもならないですね。別に死ぬわけじゃないですね。 笑」
 
これがプロの力量なんだなぁ、とそんな風にぼんやり考えながら答えていた。
「できなくても別にどうもならない」と考えているわたし。そこで、決められないくせに楽天的なわたしに出会う。
 
こうして話しているうちにどんどん自分の不安がくだらなく思えてくる。Mさんによってつぶされていく。と同時に、気持ちが明るくなっていく。晴れ渡っていく。怖いと思って乗った観覧車の一番てっぺんで最高の景色が見えるように、わたしの気持ちは、観覧車がのぼるにつれてどんどん上向きになっていく。Mさんのコーチングはてっぺんで美しい景色がみえるように登っていく晴れた日の観覧車のようなのだ。観覧車を下るときには、もう不安はない。自分の中にあった制限が外れていく感覚がだんだんとわかっていった。
 
仕事が忙しくなっても、課題が提出できなくてもいい。「書く」ことはずっとずっと好きだったことなのだから、今のわたしにとっては、スタートすること、それ自体に意味があるのだ。
 
Mさんと別れて家に着いた瞬間、わたしはPCを開いてライティング・ゼミの申込みボタンを押していた。
それは、1時間後、Mさんの観覧車を降りたときに、「できる」イメージしかなくなっていたまぎれもない証拠だった。

 
 
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2018-11-21 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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