ブレない自分軸の作り方
*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
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記事:千葉とうしろう(ライティング・ゼミ日曜コース)
「間違っているのは自分かもしれない」
これは、私が物事を抽象的に考える時に使う言葉です。「間違っているのは自分かもれない」と考えることによって、抽象的に考える際の入り口にしているのです。
「抽象的に考える」とは、思考方法の1つです。抽象化思考とも言います。一歩引いた視点から、冷静になって物事を見ることができるようになります。1つ上から全体を俯瞰する感じ。主観にとらわれることなく、客観的に物事を見る際に役立つ思考方法です。
自分とは違う意見を持った人間が現れた際に、人は主観にとらわれがちです。「自分はこう思っている」「私はこっちの方がいいと思っている」という風に、まず自分の意見が頭の中に現れます。
ですが、そこで自分の意見に固執しては視野が狭いままです。自分の視野がそれ以上、広がることはありません。自分の意見をまずは疑ってこそ、主観にとらわれない客観的な視点を持つことができます。
例えば道が2つに分かれていたとして、「Aの道を選ぶか、それともBの道を選ぶか」という意見が交わされていたとします。その際に、自分も同じステージに立って「自分はAの方がいいと思う」とか「私はBの方がいいと思う」と言っていたのでは、主観から抜けられていません。
「Aの方がいい」と思ったとしても、「間違っているのは自分かもしれない」と思うことで、「じゃあ何が正しいのか」「他の道は正しいのか」と、考えを広げることができます。
一歩引いた所から「そもそも道はAとBの2つしかないのか」「そもそもどちらかを選ばないといけないのか」と、選択肢そのものを崩すのが抽象的に考えることです。
選択肢を別々に考えるのではなく、共通項を見つけて「要は一緒でしょ」とまとめてしまうのです。そうすることで、さらに上位の概念から見ることができます。
例えば「赤いシャツがいいか青いシャツがいいか」という議論の際に、「要は色でしょ」とまとめてしまって「シャツじゃなきゃいけないのか」とか「本当に服を選ぶ必要があるのか」と考えるんです。そうすると頭は根本の原因を考えるようになります。これが抽象的に考えることです。具体的に1つ1つを明確に意識するのではなく、ひとまとめにして考えるんです。抽象的に考えることによって、客観の視点が出てくるんです。
ですが「『間違っているのは自分かもしれない』と考える」と言うと、多くの人は「自分軸のない消極的な考え」と考えるのではないでしょうか。自分の意見に自信を持っていない、軸がブレている人の考え、と受け取ってしまうのではないでしょうか。
これは明らかに間違いで、「間違っているのは自分かもしれない」と考えるのは、むしろブレない自分軸を作るためでもあるんです。「間違っているのは自分かもしれない」と考えるからこそ、ブレない自分軸ができるんです。
それは、「間違っているのは自分かもしれない」と考えることで、「世の中には色々な意見がある」ことが分かるからです。
ブレない自分軸とは、自分の意見に固執することではありません。自分の意見に固執するのは、主観にとらわれている状態であって、周りが見えていないだけです。ブレない自分軸は、「世の中には色々な意見がある」ことを理解することで、確立されてくるんです。
「世の中には色々な意見がある」と考えるから、「だったら自分のような意見があってもいいはずだ」と思えるんです。
例えば職場でよく悩んでしまうのが、「いつ帰るか」です。これはスタートアップや中小企業よりも、古くて格式のある大企業の方によく見られる悩みではないかと思います。おそらく多くの人が本音ベースでは「仕事を終わらせて早く帰りたい」と思いながら、なかなか帰られずにいるのではないでしょうか。
ですがそこで本音を出すのと建前を出すのと、「どちらを正しいと思うか」で、帰り時間が変わってきます。本音重視の人は、自分の仕事が終わったらさっさと帰るだろうし。それに対して建前重視の人は、皆んなの仕事が終わるまで待っています。
この時に抽象的に物事を見る視点があれば、「早く帰ることには、個をないがしろにしないメリットがある」という早く帰る側の意見と、「皆んなが帰るのを待っていることには、チームとしての一体感が生まれるメリットがある」という待っている側の意見、両方が見えている事でしょう。
「色々な意見がある」「自分のような考えもある」と考えられるからこそ、自信を持って自分の考えを実際の行動に移すことができるんです。もしも自分が早く帰る側の人間だったとして、自分の考えに固執していたらどうでしょうか? 周りに対して申し訳ない気持ちでいっぱいで、堂々と早く帰ることができないでしょう。
客観的な視点が、ブレない自分軸を作るんです。客観的な視点を作るには、「間違っているのは自分かもしれない」と考えて、自分以外にも想像を広げることなんです。
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