付箋は人生の最強のパートナー
*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
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記事:泉有華子(ライティング・ゼミ特講)
春一番が吹き、大寒波のニュースの合間に入試が始まったことも見かけます。
新年度、新学年に目標を立てようと考えている方に質問です。
好きな文房具は何ですか?
こう聞かれて即座にそのアイテムが答えられるなら、相当そのアイテムについて愛着がある、もしくはマニアと言ってもいいかもしれない。
私は付箋が好き。というか「付箋がなければ生きていけない」と言いたくなるほど付箋で人生を切り開くことができました。
本や手帳、書類の見たいページをみつけやすくする、伝言を書いて張っておく、あるいは覚書のメモをパソコンに貼る。付箋の役割とはおおよそそんなところでしょう。もともと糊やテープで張っていた付箋が現在のように貼ってはがせるタイプのものが出現してから用途がどんどん拡大しましたよね。
忍者ふせんのようにメッセージがすでに印刷されていたり、丸やハート、星型など形もさまざまに。さらにはキャラクターものだったり張って折ると立つものまで、用途の拡大とともにデザインも幅広くなってきました。
そんな様々な付箋がある中で私の人生を変えてくれたのは、ごくごく普通の無地の長方形の付箋。これを使うことで頭の中に浮かんでは消えるアイデアや、やりたいと思ったのに忘れてしまうお楽しみリストができ、さらにはやりたいのにできない理由が明確になり、文字になって視覚でとらえやすくなることで実行できたり、やりたいと思っていたことが、家族の手前だったり、職場の人間関係でやらなくてはいけないと思い込んでいただけのことだったりに気づくことができたのです。
実は、パートの定年退職を3年後に控えていた私は、退職後も何かしらの収入が得られるようにと半年かけてある資格を取得しました。資格を取得して間も無く、パートが休みの日に仕事をすることに。いわゆる起業して副業を始めたわけです。
パートという固定収入があるので、好きな時間に好きなだけ働けるスタイルはとても気に入りましたが、だんだんとパートの労働時間と比べると副業の方が断然効率がいいことが分かってきました。
これならいっそのこと副業をメーンにした方がパートの休日にも仕事をしている今の状態よりも身体的にも楽になるのじゃないかと考えるようになっていきました。
でも、起業してパートを辞めてしまたら自分で生み出さなくてちゃなりませんよね。だんだんと「そこ」へ行きさえすれば仕事がある雇われている身の「安定」を手放す怖さも感じ始めます。
もしも月に1件も注文がなかったらどうしよう、定年を迎える連れ合いの収入は今後は年金だけ、でも、それだけじゃ生活していくには足りない。今パートを辞めて蓄えができなくなるのも不安だし、けれどこのまま二足の草鞋を履き続けるのは体力的につづかないだろうし……。
でも、もしも、けれど、この言葉がぐるぐる頭の中を回りつづけるばかりで答えは一向にでないんですね。
そんなときにとある手帳講座で「7つの習慣」にあるマトリクスにある思考法を使って、考えをまとめるワークをしました。座標軸には縦軸に重要か重要でないか横軸には緊急か緊急でないか。とっても有名なマトリクスですよね。けれど、実際されてみたことがある方はお分かりだと思いますが、いざ、書こうと思うと、何をどう書いたらいいのか、そしてその事柄はどこの場所に書くべきか戸惑ってしまいます。なかなか最初の一文字が出てこない、書けない。参加者一同がう〜んと頭を抱えて唸っているような状況。そこで登場したのが「付箋」だったのです。
用紙に直接ボールペンで書いてしまうと消せないし、鉛筆で書いたり消してたりしては一向にすすまない。でも、付箋ならとりあえず書いてみて、マトリクスの思う場所に置いてみる。ん?ここじゃないなと感じたら、とっとと剥がして別の場所に置けばいいだけ。
これは面白いように進みました。なにせ自分の頭の中に答えはあるんですから。
ただただ、深く考えずに思いついたことを一言ずつ付箋に書いて張っていくだけの単純な作業の繰り返し。ただそれだけなのに、付箋に書くことがなくなったとき、マトリクスの上に出てきた言葉たちに愕然としました。
そこにはまだ体験したことのない不安や恐れが山のようにあったんです!起業したいって思ってるいたはずなのに、心の中では起業することの不安ばかり。これじゃあいつまでたっても起業なんて無理ですよね。
あー、やっぱり私になんて起業は無理なんだって思ったその時、主催者が言ったこと。
「時間やお金の制約がなければやりたいと思ったことを選びましょう」
えー! と衝撃を受けたような声があちこちから聞こえてきます。もちろんもれなくわたしも「えー!」と声に出していました。だってその一瞬前には無理だって諦めかけていたことを選ぶのですから。
そして、ではそれをするために歯止めになっている事柄の付箋の一枚一枚に対してどうやったら解消できるかを、今すぐできること、時間がかかることにわけていき、いつするのか何月何日と日付までいれてみると、不安要素だと思っていた事柄は解決できるということが分かったんですね。
こうして、なんとなく不安だと思っていた事をひとつひとつ解消し、起業することができたんです。これ以降なにかつけ付箋を使うようになり、簡単なことなのに後回ししてしまうことや、ついつい先送りしてまうことが減り、やりたいことをやりたいタイミングでできるようになったんです。
だから、付箋は私にとっての人生の最強のパートナーなんです。
私が起業できたのは不安や恐れといったネガティブな感情を手放すことができたから。それはメモ帳やノートではなく、違うなと思ったら張って剥がせて、丸めて捨てるのも簡単な付箋だからこそと感じています。
今、新学年、新年度から何かを始めようと思っているけど、どうやったらいいのかわからない、いろんな思いが巡って考えがまとまらないと感じてるなら、付箋にそれを書いてみるのをお勧めします。
もしかしたら、ものすごい解決策がひらめくかもしれませんね。
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